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極論

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「極論はトップだ」

 ホウセイは自慢げに言う。

(なに、当たり前のことを言ってんですかぁ?バカなんですかぁ?)

「うんうん」

 ボクは真剣に聞いているように目をパッチリ開けて、相槌を打つ。

「トップが一番凄い。これは間違いようのない事実だ。2番は負けた奴の中で一番強いってだけ。そのまま劣化版を演じてもいいんだけど、それじゃあ悲しすぎるから、2番の生きる道は自分じゃ1番に叶わないから、1番の欠けている部分で個性を出すとかが多い。差異をつけるまがい物ってことだな」

「過激だねぇ・・・じゃあ、3位は?」

 うんうん、だけだとふざけて聞いているようにしか見えないだろうから、適度に考えてますアピールをホウセイに見せておく。にしても、こいつは世界の60億人くらいを敵にしただろう。ちょっと、ヤバイ奴だ。

「3位はゴミだ」

(はい、むじゅーん矛盾矛盾むじゅーん。さっきまで、3位までは良いって言ってました?みんなも聞いたよね? ねっ?)

「ん?さっきの・・・」

 あくまでも泳がせる。
 今出ているのは、前髪くらいだ。
 ここで矛盾を論破しては、醜くでかいボディーの部分を拝見出来ないし、前髪程度攻撃されても痛くないはずだ。

「3位はゴミの中のトップ。1番が1番凄いことをやって、2番がそれのアンチというかを抱え込んで、3番がその残りカスを上手く使う。これが3番」

 ふう、一応は言い間違えではなく、論理を用意してあったようだ。
 危ない、危ない。
 釣りのようなもので、釣り糸が反応したからと言って、すぐに思いっきり引いては魚は釣れない。ちょっとは、引いてみるけれど、魚の出方を見つつ、動く獲物に見せる。これが必勝法だ。

 ただ、ボクのカウンターゲージは徐々に溜まりつつあるぞ、ホウセイ!!!
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