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平和な平和なマムルール王国。
今日もまた、平和ボケしているこの国で、私は叫ぶ。
「王子っ、このアホな大臣と、私どっちを取るんですか!?」
「もちろん、王家に三代勤めている私、アホーンですよね!?」
私とアホーン大臣がマムル王子に詰め寄ると、
「えっと・・・、みんなで仲良くしよ?」
あぁ、まただ。
もう、何度目か分からない、マムル王子の責任放棄。
「王子、アホーン大臣のこの国への貢献を思い出してください!」
(アイツもか・・・)
私が睨むとまだ名前も知らない大臣が「ひっ」と言いながら怯む。けど、顔は覚えた。徹底的にオマエの悪事を調べあげてあげるわ。
「うーん・・・」
(マムル王子・・・アンタって人は・・・)
私が渡したアホーン大臣の汚職の記録という決定的証拠があるのに悩むってどういうことですか。
周りを見渡しても私に賛同するような大臣や貴族はいない。そして、目で「女がしゃしゃり出てくるな」みたいに訴えてくる。
(どうせ、このオッサンどもは女を子どもを産む道具か、縁組の道具にしか考えてないんでしょうよ)
もういいや。
「いいです。わたし、国外へ行きます」
そう言うと、アホーン大臣は勝ち誇った笑みを見せてきた。
「何を言うと思ったら、ブロッサム殿。アナタは国外へ行くのではない、追放だ。ですよね、王子?」
いやーきつい。
オッサンが媚びる笑みとか超きつい。
「いいです、早く追放してください」
私はアホーン大臣の顔をこれ以上見たく無いし、顔も合わせたくないから、大臣を見る事なく、マムル王子の顔を見て直訴する。
「うーん・・・決めた。追放で」
(よしっ!!)
「よしっ!!」
私の心の声とアホーン大臣の声がハモった。結構嫌だけれど、これで最後だ。これ以上不快な思いをせずに済むなら、我慢しよう。だって、ようやくこのアホな国とおさらばできるのだか・・・
「アホーン大臣、追放」
「「はい?」」
最後だと思ったのに、アホーン大臣ともう一度ハモってしまったので、思わず顔を見合わせてしまった。
「じゃあ、連れてってーーー」
脱力系男子のマムル王子の適当な命令に困惑しながらも、兵士たちが王座の近くにいた私たちのところにやってきて、アホーン大臣の両脇を抑える。
「なっ、何故ですかっ!? 王子!!」
アホーン大臣は必死に叫んで、兵士たちに抵抗する。それはそうだ。国外追放は身分を剥奪されるし、仮にもこのマムルール王国の要人だったのだからスパイを警戒される。汚職のことばかりでまともな仕事をしてこなかった年寄りの大臣に再就職は難しいだろう。
「ん? サクラがかわいいから」
マムル王子はいつも通り純真無垢に言い放った。
今日もまた、平和ボケしているこの国で、私は叫ぶ。
「王子っ、このアホな大臣と、私どっちを取るんですか!?」
「もちろん、王家に三代勤めている私、アホーンですよね!?」
私とアホーン大臣がマムル王子に詰め寄ると、
「えっと・・・、みんなで仲良くしよ?」
あぁ、まただ。
もう、何度目か分からない、マムル王子の責任放棄。
「王子、アホーン大臣のこの国への貢献を思い出してください!」
(アイツもか・・・)
私が睨むとまだ名前も知らない大臣が「ひっ」と言いながら怯む。けど、顔は覚えた。徹底的にオマエの悪事を調べあげてあげるわ。
「うーん・・・」
(マムル王子・・・アンタって人は・・・)
私が渡したアホーン大臣の汚職の記録という決定的証拠があるのに悩むってどういうことですか。
周りを見渡しても私に賛同するような大臣や貴族はいない。そして、目で「女がしゃしゃり出てくるな」みたいに訴えてくる。
(どうせ、このオッサンどもは女を子どもを産む道具か、縁組の道具にしか考えてないんでしょうよ)
もういいや。
「いいです。わたし、国外へ行きます」
そう言うと、アホーン大臣は勝ち誇った笑みを見せてきた。
「何を言うと思ったら、ブロッサム殿。アナタは国外へ行くのではない、追放だ。ですよね、王子?」
いやーきつい。
オッサンが媚びる笑みとか超きつい。
「いいです、早く追放してください」
私はアホーン大臣の顔をこれ以上見たく無いし、顔も合わせたくないから、大臣を見る事なく、マムル王子の顔を見て直訴する。
「うーん・・・決めた。追放で」
(よしっ!!)
「よしっ!!」
私の心の声とアホーン大臣の声がハモった。結構嫌だけれど、これで最後だ。これ以上不快な思いをせずに済むなら、我慢しよう。だって、ようやくこのアホな国とおさらばできるのだか・・・
「アホーン大臣、追放」
「「はい?」」
最後だと思ったのに、アホーン大臣ともう一度ハモってしまったので、思わず顔を見合わせてしまった。
「じゃあ、連れてってーーー」
脱力系男子のマムル王子の適当な命令に困惑しながらも、兵士たちが王座の近くにいた私たちのところにやってきて、アホーン大臣の両脇を抑える。
「なっ、何故ですかっ!? 王子!!」
アホーン大臣は必死に叫んで、兵士たちに抵抗する。それはそうだ。国外追放は身分を剥奪されるし、仮にもこのマムルール王国の要人だったのだからスパイを警戒される。汚職のことばかりでまともな仕事をしてこなかった年寄りの大臣に再就職は難しいだろう。
「ん? サクラがかわいいから」
マムル王子はいつも通り純真無垢に言い放った。
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