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第1章 出会い編

悪夢からの目覚めと自慰

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 意識が混濁している。
 真っ暗な、底も見えないような暗闇の中で少女――リリア・クレスティン・フェミルナは目を覚ます。
 
(ここ、は――夢の、中?)

 意識が目覚め、自分のいる場所が夢だと自覚した途端、黒一色だった周囲が照らし出される。
 しかし周囲を照らしたのは真っ赤に燃え上がる炎が立ち上がったからだ。
 リリアは先ほどまで地面すら見えない場所にいたはずなのに、いまは炎が激しく揺れる部屋の中で茫然としている。

(この光景は――)

 既視感がある。
 当たり前だ。リリアはこの光景を既に一度体験しているのだから。だから、次になにが起こるのか知っている。 

「逃げなさい、リリア!」

 部屋の中に飛び込んできたのは、リリアと同じ輝く金色の髪をした父――グレイブ・クレスティン・フェミルナだった。
 彫が深く、厳格そうな顔は額から流れる血で赤黒く濡れており、痛みに堪えながらそれでも叫んだ。

「早く、手遅れになる前に!」
(お父様!)

 リリアは駆け寄ろうとした。しかし、まるで足が地面に縫い付けられているように動かない。  
 彼女は知っている。この後に自分の父がどうなってしまうのか。

「ッッ! こふっ!!」
(お父様っっ!)
 
 グレイブに身体に突然穴が空き、口から血液が逆流して吐き出される。まるでチーズのように身体を撃ちぬかれ、倒れていくグレイブの姿をリリアは現実でも――そして夢でも見ていることしかできなかった。
 グレイブが倒れ、その身体を踏み台にして現れたのは真っ黒ローブを着た男だった。フードを深く被り、暗闇で見えないはずの瞳をリリアはあの時確かにみた。
 あの男は、舌なめずりをしながらリリアの肢体を視姦して、そして――。

 ******

「ッッッッッッッ!! ――――ハァッ、ハァッ、ハァッ」

 リリアは勢いのまま上半身を起こした。
 呼吸は激しく乱れ、苦しげに何度も息を吐きだす。身体はみっともない程に震え、歯がガチガチとうるさく音を立てる。
 拭いがたいほどの恐怖と絶望、怒りと悲しみそして――無力感。
 それらが津波のようにリリアという少女へと押しかけていた。

(落ち着きなさい、リリア。大丈夫、大丈夫だから)

 服の上からでも分かる柔らかな乳房に手を当てながら、リリアは何度も深呼吸を繰り返す。
 一分ほど時間が経てば、あれほどうるさかった心臓と呼吸も落ち着く、ようやく冷や汗がひいていった。
 心が余裕を取り戻したところでリリアはようやく周囲に視線を向けることができた。
 部屋の中はつつましく、小さなクローゼットと板目のある机、そして自らが腰かけているベッドくらいしか見当たらなかった。
 リリアのそこまで長くない人生を思い返してみても、初めて見る部屋だった。

「……ここは?」

 リリアは意識を失う直前の記憶を思い返す。

(確か私は賊に追われて――そうです!)

 リリアは慌ててシーツをめくって自分の状態を確認する。
 服は乱れておらず、下腹部に陵辱の跡はない。もしまだあの粗暴なものたちが居たとしたら、意識を失っている間になにもしないとは考えられない。

(ということは、私は助けられたのですか?)

 つられて思い出したのは、一人の青年の姿と虐殺されていく賊たち。
 あまりいい気分になる光景ではないが、おそらくあの青年が自分をここまで運んでくれたのだろうと推測できる。

「ここはどこなのでしょう?」

 右を向けば窓があり、そこから広がる景色からわかることは、ここが木々に囲まれている場所だということ。

(とにかく、キチンとお礼を言わなければ)

 どちらにせよ、目が覚めてしまった以上はこのままベットで横になり、待っているだけなどリリアにはできなかった。
 リリアはゆっくりとベッドから起き上がり、部屋を出るためにドアノブを握ったところで立ち止まった。

「じゅぼっ、じゅるるるる――じゅるっ」

 部屋の外、ドアの向こう側から何やら水気が混じった音が聞こえてきたのだ。
 その音は、およそリリアがいままでに聞いたことのない音だった。

(なんの音でしょう?)

 おそらくこの先はリビングだ。それなりにやんごとなき身分であったリリアは、リビングでこんな音を出すものの存在などしらない。
 リリアは警戒しながら少しだけドアを開け、外の様子を覗き見て、息を飲んだ。

(えっ!? ええ??)

「ちゅる、ちゅっちゅっ、ぴちゃっ♪ どうひゃっ、おみゃえひゃま?」
「ああ……いいぞ」

 甘い匂いの立ち込める部屋で、二人の男女が荒淫を行なっていた。
 一人は真っ黒な短髪に濃褐色ブラウンの瞳、掘りの浅い中肉中背の男だ。
 もう一人は、朝日を浴びて月明かりのように輝く銀髪に、紅い瞳、恐ろしく整った容姿をした小さな女の子だった。
 その女の子に対して目が引かれるのは容姿だけではなかった。
 頭から生えた二本の立派な角と、小さな身体に不釣り合いなほど大きな尻尾、そして首についている首輪のようなものだ。

(あ、あれって、もしかして、その)

 高貴な者として、リリアもそれなりの性教育を受けてきた。だから、目の前で行われている痴態がどういったものかも理解できてしまう。
 赤黒い亀頭を、女の子は小さな口で一生懸命に飲み込み、舌で愛撫する。
 零れた唾液はカウパー汁と一緒に竿を濡らしていき、新雪のように白い女の子の手を犯していく。

(まだ成人もしていないような幼子にあんなことを……!)

 リリアはお礼を言うということが頭から抜け落ちた。目の前の男は、自分を助けてくれた相手ではなくて幼子に姦淫を強制している変態にクラスチェンジされた。
 あんな相手に一瞬でもお礼を言おうなどという気持ちは抜け落ち、なんとか女の子を助けられないかと思考する。 

「んぷっ、じゅぼっじゅっぼ♪」
「そうだ。そのまま喉の奥を使ってしっかり奉仕しろ」

 青年は女の子の頭を優しく撫で上げたと思うと、そのまま頭を掴んで膨れ上がったペニスを喉の奥へと押し込んだ。

「ごぼっ!? んぐぐぐっ、かほっ、んむぅぅぅっ!」

 女の子は苦しげに声を漏らし、反射的に顔を逸らして逃げようとするが、ガッチリと頭が掴まれているため逃げることはできなかった。

「こら、暴れるな」
「んぐぅぅぅぅぅぅっ!!」

 青年が片腕を離したかと思えば、女の子のお尻に向けて平手を振り下ろした。
 パシーンという、小気味好い音が室内に響く。

「むぐぅぅぅぅ♪ んっ、んっ、あふっ、い、いぎゃいれはひゃいひゃ♪」
「うるさい。黙って咥えてろ」

 女の子が悲鳴を上げるのも構わず、青年は掴み直した頭を上下に揺する。
 そこに女の子を気遣う慈悲などなく、まるでオナホールを使うかのような激しい動きだった。
 
(助け、なきゃ)

 そう思っていても、足は動かない。視線は二人の情事に釘着けとなり、リリアは自分でも気がつかないうちに呼吸が荒くなっていく。
 あちらの部屋から漂ってくる甘い匂いこそが媚薬だとリリアは気が付いていない。だが、嗅ぎ続けているうちに、身体の芯は熱をもったかのように煮え、下腹部が震える。自然と手はへそを伝い、太腿を撫で、誰にも許したことのない蜜壺へと伸びる。

「んっ」

 パンツ越しに縦スジを撫で上げると、リリアはくぐもった声を上げてしまう。
 指先に感じるのは高まっていく熱と、わずかな湿り気。

「んぼぉ、おぼっ、おほぉ、むふぅっ」
「はは、凄い顔だな」

 小さな女の子が――いや、女性が他人に見せるべきではないようなひょっとこ顔を晒しながら、女の子は青年のペニスを必死にしごく。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 助けなければいけない。何度もそう思いながら、リリアはひたすらに自らのマン肉を撫で続ける。
 しかし、指が触れる程度の刺激では足りない。まるで水が低いきに流れるように、空いている手を服の間に入れ、豊満な胸を掴む。
 豊かに実った乳房を、こねるように撫で上げながら、キュンキュンと自己主張する乳首へと徐々に手を近づけていく。乳輪の周りを撫で上げ、ゆっくりと指で乳首を摘まんだ後、少しだけ力を込めて擦る。

「ひゃぅっ! んんっ!!」
(なに、これぇっ)

 リリアとて少なからず自慰の経験はある。だが、いまの感覚は一人で自慰をして摘まんだ時よりも遥かに感度がよかった。

(だ、めぇ! 止まらないっ!)

 口淫を強制されている現場を見ながら自慰をするという、あまりにもハレンチな行為に自ら嫌悪しながら、リリアは興奮している。
 まるで発情した牝犬めすいぬのように、駄目だと思いつつも手が動いてしまう。

(やだぁっ、手、止まらないっよぉ)

 甘く、痺れるような感覚はどこまでも広がっていく。
 乳首に挟んだ指を動かすと、コリコリとした硬い感触が返ってくる。リリアの乳首は痛いくらいに勃起しており、まるで男性器のようだ。
 発情しているのは乳首だけではない。邪魔なパンツをズラし、リリアが触れている二つの肉丘も、物欲しそうに涎を垂らしながらヒクヒクと動いている。

「はぁ、はぁ、はぁ、んくっ」
「じゅぼっ、じゅぼっ、じゅるるるるっ」

 ペニスを吸い上げる卑猥な水音と、発情したリリアの乱れた呼吸が狙ったようにシンクロする。
 止めたくても止めることのできない快感が、淫らな洪水となってリリアの理性を溶かしていく。

(ダ、メ……ダメダメダメダメダメダメッッッッッッ! きちゃうっ! 何かきちゃいますっ……)

 それは特大の波だ。リリアというちっぽけな自意識を飲み込む途方もなく強大な絶頂という波が近づいてきているのを、痺れた頭でも理解できてしまう。

「くっ、射精る! 全部飲みこめよっ!」
「んぼっ、んぐっ、じゅるっ、わひゃっておりゅわ」

 リリアの絶頂に合わせるように、向こうもラストスパートへと入っていく。
 女の子は喉奥に入れた亀頭を喉で締め付け、可愛らしい舌で懸命に竿を刺激していく。
 それを見ながら、リリアはぷっくりと膨らんだクリトリス(肉豆》を指で弾いて身体をのけぞらせる。

(んひぃぃぃぃぃぃっ!!)

 高まった性感が脳を汚染し、真っ白に染め上げていく。声を抑えられているだけでも奇跡のような状態だ。
 だが、そんな時間も長くは続かない。

(らめぇ、もうらめぇれす! 我慢れきないっ!)

「いくぞっ!! 射精すぞ!」
「いひゅれも、らひてひょいひょっ!」
「うっ! で、射精るっ!」
 
 そういって、青年がいままで一番深く女の子の口にペニスを差し込むのと、リリアがクリトリスを指で潰すのは同時だった。

「いぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
「んぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

 リリアが豚のように涎を撒き散らしながら達すのと、女の子が便所のように精液を吐きだされるのは同時だった。
 二人の声は重なり、下品な和音を奏であう。
 隠れていたことさえ忘れたように、そのままリリアは床にへたれ込んでしまう。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 顔が熱い。快楽の熱と余韻を感じながら、何気なく顔を上げると、青年と女の子の二人と目が合った。

「あーその、な。満足できたか?」
「なにやら熱心に覗いておったからのう。さぞや気持ちよかったのじゃろう」
「ふぇっ? …………#$%&¥!?」

 二人の言葉が溶けていた脳に染み渡り、意味を理解できるほどに理性が回復したところで、リリアは声にならない悲鳴を上げた。
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