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終章 ロバ耳王子と16歳と約束と
19、僕も攫われました
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ピンク色の薔薇にピンクのレンガ。
白いガセボ白いガーデニングテーブル。
ガーデニングテーブルの上にはかわいい刺繍の入ったテーブルクロスが敷かれ、かわいいティーセットに可愛いお菓子が置かれている。
女の子の夢を詰め込んだような空間で男らしい風貌のジェルマンが小さく可愛いティーカップを大きな手で持ち、紅茶を嗜んでいる。
その瞳は僕を熱烈に見つつも、時折チラリと僕の周囲を見て呆れている。
「アン様。このレースをふんだんにあしらったリボンなんてどうでしょう? ラニ王子の愛らしさなら、きっとお似合いになる筈です」
「アン様アン様っ!この線の細さであれば、ベルラインのドレスも着こなせるはずです」
「えー。ドレスならマーメイドラインにしましょうよ、アン様」
無表情でもしゃもしゃとお菓子を頬張る僕を囲み、アン付きの侍女たちがキャッキャしながら勝手に僕にリボンやらドレスやらなんやら合わせて、遊んでる。
アンはそれに合わせて、「まぁ、素敵ね」、「それもいいわ。どっちも捨てがたい」と僕の今日の衣装をとっても楽しそうに打ち合わせしている。
そして、フィル付きなのに僕についてきたリボンとフリル好きの侍女も……。
「貴方たちは何も分かってないっ! ドレスなんて着せたらラニ様の可愛い膝小僧が拝めないでしょうがっ。フリルをあしらった淡い色のシャツに黒いガーター・ショーツと黒いニーハイを合わせた甘辛小悪魔コーデを推します!」
「なんて…。なんて、美味しい組み合わせなのっ!」
「だけど、それだと、結婚式へに向けてのお色合わせが…」
「………ねぇ。僕、結婚しないんだけど?」
「はぁ…。男らしいジェルマン様と真珠のように愛らしいラニ王子様。お似合いですわ。きっとこれ以上なカップルなんてありません。そうでしょう。そうに違いない」
「ラピュセル怖い…。侍女ぐるみで洗脳しようとしてくるっ…」
フィルの侍女も何時の間にかにあちら側に飲み込まれて、僕はラピュセル公爵家で孤立無援の洗脳との戦いを強いられている。
こうなったのも全て、皇帝が悪い。
音楽祭の事件後。あの妹に弱い皇帝は、妹のメンタルケアの為に僕を生贄に捧げた。
『今回の事件はファルハ人が関与している。ラニ王子の身を守る為とともに妹のメンタルケアの為に是非ともラニ王子には暫くラピュセル公爵家にて保護してもらいたい』
『………………』
『ルーファス。ラニ王子が心底呆れた目で貴方を見てますよ…』
『頼む。ラニ王子。アンがラニ王子を家に招きたいとうるさいのだ。3日、3日だけでいい』
『………………』
僕は絶対に頷かなかった。
僕だって流石に分かる。
ロックオンされている相手の所にホイホイと行けば、碌な事にならない事を。
しかし、僕は帰りにラピュセル家に攫われた。
怪我をおして、仕事の処理に勤しむシルビオと一緒に帰ろうと騎士団屯所に行こうとした。そして、案内してくれるという侍女について行ったら攫われた。
『本当に。うちの母がすまない』
『そう思うなら、今すぐ僕を帰してほしい』
『すまない。俺は。貴方をみすみす帰したくない』
『にゃ"っ!!?』
そしてジェルマンもグルだった。
謝りつつも、3日間だけでもチャンスが欲しいと、逃すまいと抱き締められ、その勢いに押し流された。
僕はジェルマンのあのもうプッシュに弱い。
そういう場面に慣れてないから、交わし方が分からない。なのに…。
ー エレンは大丈夫かな…
気を抜けば、押し流される。洗脳されると思いつつも、やっぱり、消えた友人が気掛かりで。
ー フィルは大丈夫かな
エレンが消えてから、自分の所為だと躍起になって、ほっとくと飲まず食わずでエレンを必死に探そうとする友人が心配で、意識が逸れる。
「ラニ王子」
名を呼ばれて、はたと意識を戻せば、ジェルマンの大きな指が僕の口に触れ、お菓子にかぶりついて付いたクリームを拭う。
「すまない。卑怯で」
そう律儀に謝りつつもジェルマンは拭ったクリームをパクリっと口に含んだ。
「それでも。逃したくない。愛している。貴方が愛しくて。貴方の愛が欲しい」
その甘い雰囲気と洗脳と勢いはとても凶悪で、雰囲気に飲まれそうになる。
「僕は怒ってるんだ」
「ああ。無理矢理。この状況を作り出した事に。怒るのは当然だ。全て。俺が悪い」
フイッと顔を背ければ、顎に優しくジェルマンの手が触れ、向かい合わせに座っていた筈なのに距離が先程より近くなり、全ての感覚がバグりそうになる。
「俺は。ひとりの男として。貴方が欲しい。貴方だけが欲しい」
何か色々と脱線している気がする。
この前まで僕のこの物語での正体とか、エレンの命運とか。
なんか色々と大切な部分に進んでいた気がするんだけど。
とにかく、逃げようとジェルマンから距離を取ろうとするが……。
「やっぱり、私、友達ではなくて、お嫁さんとしてラニ王子を欲しいの」
「あのね。アン、僕の意志も尊重…」
「ラニ王子。母ではなく。俺を見て欲しい」
「もー、やだっ…。この親子。人の話を聞かないっ!!」
アンとジェルマンに挟まれ、逃げ場を失い、僕はワッと見たくない現実に手で顔を覆う。
多分、コレ。早く逃げないと3日以内に親子総出で押し切りに来るっ!
どうしよう。どうしよう!?
白いガセボ白いガーデニングテーブル。
ガーデニングテーブルの上にはかわいい刺繍の入ったテーブルクロスが敷かれ、かわいいティーセットに可愛いお菓子が置かれている。
女の子の夢を詰め込んだような空間で男らしい風貌のジェルマンが小さく可愛いティーカップを大きな手で持ち、紅茶を嗜んでいる。
その瞳は僕を熱烈に見つつも、時折チラリと僕の周囲を見て呆れている。
「アン様。このレースをふんだんにあしらったリボンなんてどうでしょう? ラニ王子の愛らしさなら、きっとお似合いになる筈です」
「アン様アン様っ!この線の細さであれば、ベルラインのドレスも着こなせるはずです」
「えー。ドレスならマーメイドラインにしましょうよ、アン様」
無表情でもしゃもしゃとお菓子を頬張る僕を囲み、アン付きの侍女たちがキャッキャしながら勝手に僕にリボンやらドレスやらなんやら合わせて、遊んでる。
アンはそれに合わせて、「まぁ、素敵ね」、「それもいいわ。どっちも捨てがたい」と僕の今日の衣装をとっても楽しそうに打ち合わせしている。
そして、フィル付きなのに僕についてきたリボンとフリル好きの侍女も……。
「貴方たちは何も分かってないっ! ドレスなんて着せたらラニ様の可愛い膝小僧が拝めないでしょうがっ。フリルをあしらった淡い色のシャツに黒いガーター・ショーツと黒いニーハイを合わせた甘辛小悪魔コーデを推します!」
「なんて…。なんて、美味しい組み合わせなのっ!」
「だけど、それだと、結婚式へに向けてのお色合わせが…」
「………ねぇ。僕、結婚しないんだけど?」
「はぁ…。男らしいジェルマン様と真珠のように愛らしいラニ王子様。お似合いですわ。きっとこれ以上なカップルなんてありません。そうでしょう。そうに違いない」
「ラピュセル怖い…。侍女ぐるみで洗脳しようとしてくるっ…」
フィルの侍女も何時の間にかにあちら側に飲み込まれて、僕はラピュセル公爵家で孤立無援の洗脳との戦いを強いられている。
こうなったのも全て、皇帝が悪い。
音楽祭の事件後。あの妹に弱い皇帝は、妹のメンタルケアの為に僕を生贄に捧げた。
『今回の事件はファルハ人が関与している。ラニ王子の身を守る為とともに妹のメンタルケアの為に是非ともラニ王子には暫くラピュセル公爵家にて保護してもらいたい』
『………………』
『ルーファス。ラニ王子が心底呆れた目で貴方を見てますよ…』
『頼む。ラニ王子。アンがラニ王子を家に招きたいとうるさいのだ。3日、3日だけでいい』
『………………』
僕は絶対に頷かなかった。
僕だって流石に分かる。
ロックオンされている相手の所にホイホイと行けば、碌な事にならない事を。
しかし、僕は帰りにラピュセル家に攫われた。
怪我をおして、仕事の処理に勤しむシルビオと一緒に帰ろうと騎士団屯所に行こうとした。そして、案内してくれるという侍女について行ったら攫われた。
『本当に。うちの母がすまない』
『そう思うなら、今すぐ僕を帰してほしい』
『すまない。俺は。貴方をみすみす帰したくない』
『にゃ"っ!!?』
そしてジェルマンもグルだった。
謝りつつも、3日間だけでもチャンスが欲しいと、逃すまいと抱き締められ、その勢いに押し流された。
僕はジェルマンのあのもうプッシュに弱い。
そういう場面に慣れてないから、交わし方が分からない。なのに…。
ー エレンは大丈夫かな…
気を抜けば、押し流される。洗脳されると思いつつも、やっぱり、消えた友人が気掛かりで。
ー フィルは大丈夫かな
エレンが消えてから、自分の所為だと躍起になって、ほっとくと飲まず食わずでエレンを必死に探そうとする友人が心配で、意識が逸れる。
「ラニ王子」
名を呼ばれて、はたと意識を戻せば、ジェルマンの大きな指が僕の口に触れ、お菓子にかぶりついて付いたクリームを拭う。
「すまない。卑怯で」
そう律儀に謝りつつもジェルマンは拭ったクリームをパクリっと口に含んだ。
「それでも。逃したくない。愛している。貴方が愛しくて。貴方の愛が欲しい」
その甘い雰囲気と洗脳と勢いはとても凶悪で、雰囲気に飲まれそうになる。
「僕は怒ってるんだ」
「ああ。無理矢理。この状況を作り出した事に。怒るのは当然だ。全て。俺が悪い」
フイッと顔を背ければ、顎に優しくジェルマンの手が触れ、向かい合わせに座っていた筈なのに距離が先程より近くなり、全ての感覚がバグりそうになる。
「俺は。ひとりの男として。貴方が欲しい。貴方だけが欲しい」
何か色々と脱線している気がする。
この前まで僕のこの物語での正体とか、エレンの命運とか。
なんか色々と大切な部分に進んでいた気がするんだけど。
とにかく、逃げようとジェルマンから距離を取ろうとするが……。
「やっぱり、私、友達ではなくて、お嫁さんとしてラニ王子を欲しいの」
「あのね。アン、僕の意志も尊重…」
「ラニ王子。母ではなく。俺を見て欲しい」
「もー、やだっ…。この親子。人の話を聞かないっ!!」
アンとジェルマンに挟まれ、逃げ場を失い、僕はワッと見たくない現実に手で顔を覆う。
多分、コレ。早く逃げないと3日以内に親子総出で押し切りに来るっ!
どうしよう。どうしよう!?
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