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「それで、私…魔法使いに頼んだの。
 私を宝石の中に封じ込めてほしいって。
 私はいつまでだってあなたの帰りを待つつもりだったけど、そうするためには魔法使いに頼るしかないと思ったの。
 普通に待ったんじゃ、そんなに長くは待てないし、それに年をとってしまうでしょう?
おばあさんになってあなたに嫌われたらいやだもの。
 宝石の中に封印されたら、年をとることも何もないから。」

 「君って人は…考えることが無茶苦茶だな。」

 「だって、私はあなたのことが大好きで…絶対に諦めたりなんて出来なかったんですもの。」

なんて、熱い台詞なんだろう…
二人はすっかり忘れてる…
こんなにすぐそばに私がいるということを…
今の私はまさに透明人間だ。



 「ローザ…私は、君という許嫁がいながら、他の女性と…その…
なのに、どうしてそこまで私のことを…」

 「好きなものは好きなんだもの。
あなたがどんなことをしようと、その気持ちには少しも変わりはないわ。」

 「ローザ……」

 二人は抱き合い、熱いくちづけを交わした。



 (な、な、なんてこと~!!
わ、私のアーサーが……)



ショックが大きすぎて私は今にも倒れてしまいそうだった。
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