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『なんていったら良いのかしら。
そもそも、妖精の姿は、普通、人間には見えないものなんだけど、ごくたまに見える人間がいるの。
あんたはそういう人間だってこと。』

 「えっ!?」

そんなことがあるんだろうか?
でも、確かに友達は誰もリアナのことを言わない。
 見えてたら、リアナを見てきっと何か言うはず。



 「じゃあ、シャーリー…ほら、一番前の金髪の子…あの子の肩に停まってみせてよ。」

 『お安い御用よ!』

リアナはパタパタと羽ばたき、シャーリーの肩に座った。
そして、勝ち誇ったように微笑んで手を振った。



 確かに、シャーリーは何も気付いていない。
シャーリーのすぐ後ろを歩いてたリンダにも全く何も変わった様子はない。



つまり…リアナの言う通り、リアナの姿は私にしか見えてないってことだ。



 『どう?納得した?』

リアナは、笑顔を浮かべ、私の傍に戻って来た。



 「そうね…確かに、みんなにはあなたのことが見えてないみたいだわ。
でも、私にだけ見えてるってことは、もしかして、本当はあなたはいないのに、私が幻を見てるってことはないの?」

 『……あんたって、本当に疑り深いのね。
 幻がこんなに話す?
それに、あんたの指にはまってる指輪は?』



そうだ、それがあった…



「ねぇ、サリー…この指輪ね、この間、おばあちゃんにもらったの。」

 私は人差し指の指輪をサリーに見せた。



 「まぁ、素敵。良かったじゃない。」

 「う、うん。」

サリーには指輪は見えてる。
つまり、指輪は実在するんだ。



 『分かったでしょう?私は幻でもなんでもないわ。』

まだどこかもやもやしてたけど…私には頷くしかなかった。
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