187 / 192
第四の依頼
39
しおりを挟む
*
「こんなことでどうにかなるとは思えんが…」
最高に不機嫌な声でそう言ったエドガーは、まるで女優さんみたいだ。
村で出会ったおばさんに化粧道具を貸してもらい、エドガーをべっぴんさんに仕立てたんだ。
でかいことをのぞけば、エドガーはどっからどう見ても極上のべっぴんさんだ。
「ま、とにかくやってみましょう。」
次の朝、僕達は、また百洞山に行き、手当たり次第に洞窟に入って行った。
特に何の反応もない。
洞窟に入って芋畑に行っては反応を見て、また戻り、またまた別の洞窟に入って行くということを繰り返し、やがてあっという間に昼になった。
「ほら、見ろ。
何も反応はないではないか。」
エドガーはますます機嫌が悪い。
「やっぱり、芋畑の入り口に行くだけじゃ、反応はないのかなぁ?」
「まだ、昼じゃないですか。
諦めずに頑張りましょう。」
おじさんがなだめ、なんとかまた次の洞窟に行った時のことだった。
「……あれ?なんか変な音がしないか?」
最初に気付いたのはリッチーだった。
耳を澄ますと、畑のどこかで油の切れた機械みたいな変な音が聞こえた。
今までの芋畑では聞いたことのない音だ。
「こんなことでどうにかなるとは思えんが…」
最高に不機嫌な声でそう言ったエドガーは、まるで女優さんみたいだ。
村で出会ったおばさんに化粧道具を貸してもらい、エドガーをべっぴんさんに仕立てたんだ。
でかいことをのぞけば、エドガーはどっからどう見ても極上のべっぴんさんだ。
「ま、とにかくやってみましょう。」
次の朝、僕達は、また百洞山に行き、手当たり次第に洞窟に入って行った。
特に何の反応もない。
洞窟に入って芋畑に行っては反応を見て、また戻り、またまた別の洞窟に入って行くということを繰り返し、やがてあっという間に昼になった。
「ほら、見ろ。
何も反応はないではないか。」
エドガーはますます機嫌が悪い。
「やっぱり、芋畑の入り口に行くだけじゃ、反応はないのかなぁ?」
「まだ、昼じゃないですか。
諦めずに頑張りましょう。」
おじさんがなだめ、なんとかまた次の洞窟に行った時のことだった。
「……あれ?なんか変な音がしないか?」
最初に気付いたのはリッチーだった。
耳を澄ますと、畑のどこかで油の切れた機械みたいな変な音が聞こえた。
今までの芋畑では聞いたことのない音だ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
さようなら、私の初恋。あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話
束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。
クライヴには想い人がいるという噂があった。
それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。
晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる