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第四の依頼

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 「なんだなんだ、シケた面してるなぁ…
そんなんじゃ、魔物にやられちまうぜ!」

リッチーは大きな声でそう言って、僕の背中をバシンと叩く。
 朝からそういうのはやめてよね…
傷心の僕には、そういうテンションは堪えるよ。



 「さ!行くぜ!」

 僕らはついに賑やかな町を出た。
 次の依頼を解決すべく、不思議な町を目指して。



 「いやぁ、しかし、あの招き猫グッズは好評だった。
もっとたくさんもらっとけば良かったな。」

 昨夜はナナシさんからもらった招きグッズのおかげで、手厚いもてなしを受けたらしく、リッチーは上機嫌だ。



 「あれがどれほど貴重なものかわかってるのか?
それをほいほいと飲み屋の女にばらまいてしまうとは……」

エドガーが不機嫌な声でそう呟いた。



 「けちけちすんなよ。
 良いじゃないか、みんな喜んでくれたんだから。」

 「二人とも…そんなこと言ってる場合じゃないですよ。
どこから魔物が出て来るかわからないんですから、注意して進みましょう。」




やだな…朝っぱらから喧嘩すんなよ。
それでなくても、あの服のことで僕は気分が重いんだから……



意外なことに魔物はなかなか出て来なかった。
 昼になり、少しずつ日が暮れて来ても、魔物は一匹も飛び出して来ない。



 「どうなってんだ?
このあたりには、なんでこんなに魔物がいないんだ?
せっかく、新しい大剣を買ったって言うのによぉ。」

 「まぁまぁ。魔物なんていない方が良いじゃありませんか。」

 若者っていうのはなんでこう気が短いんだろう。
いつもなだめてばかりのおじさんも大変だな。



 「あ、おじさん、あそこにあるのはきのこじゃない?」

 森のような所の手前に、青いものがこんもりと集まって生えているのが見えた。



 「どれどれ?
おぉ、そのようですね。
 今夜は、あれできのこ汁でも作りましょうか。」

 「やめろよ。きのこなんてうまくもなんともないじゃないか。」

 「すぐに採って来ますから。」

リッチーが舌打ちする中、おじさんは青いきのこの群生を目指して進んで行った。
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