上 下
163 / 192
第四の依頼

11

しおりを挟む
「良いもんがあるぜ。」



そう言いながら戻って来たおやじの両手には、薄汚れたかごがあった。



 「ほら、これはレベル1から5の者に持てるものばかりだ。」



おやじが乱暴にかごを床の上に置くと、がちゃがちゃと金属の触れ合うような音がして……
かごの中にあったのは、どう見ても「がらくた」としか呼べないようなものばかりだった。



 「なんだ、こりゃ。
 薪じゃないか。」

 「馬鹿言うな!
それは、固めの薪だ!」

 「これはおたまですよね?」

 「ばーろー!
それは、固めのおたまだ!」



ふっ…


僕は思わず苦笑した。
まただ……そんなことだろうと思ったよ。
どうせ、僕にはそんなくだらないものしか装備出来ないんだ。



 「じゃあ、これは固めの麺棒なのか?」

 「え……あ、あぁ、その通りだ。」

 「いーさん、この中ではこれがまだマシなんじゃないか?
これにしたらどうだ?」

 薄汚れた麺棒を手にしたエドガーが、僕に問いかける。



 「……君に任せるよ。」



もはや真面目に考える気力はなかった。
 僕の武器はフライパンから麺棒に変わった。
いっそ、修行して立派な麺打ち職人にでもなるか……
くだらない妄想に、口元が歪む。
しかも、麺棒の金額はただって、どういうことだ?
いろいろ買ってくれたからサービスだって言ってたけど、そんなの絶対に嘘だ。
 家にあったがらくたを、持って来ただけに決まってる。



 「じゃあ、防具屋へ行こうぜ!」

リッチーの声に、僕たちはぞろぞろと従って、隣の防具屋へ向かった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

【R18】もう一度セックスに溺れて

ちゅー
恋愛
-------------------------------------- 「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」 過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。 -------------------------------------- 結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

処理中です...