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第四の依頼

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 「こりゃあ良い!
 重さも見た目程じゃないし、切れ味も良さそうだ!」

リッチーは狭い店の中で、手に持った大剣を振り回す。
 危ないったらないんだけど、風を切る音がびゅんびゅん聞こえて、かっこいいことこの上ない。



 「私はこれに決めた。
 杖から、神秘の力が伝わって来るようだ。」

 「では、私はこれにしましょうかねぇ…
これだけ長い槍だと、背の低い私でも遠くの敵をやっつけられそうです。」

 皆、それぞれに新しい武器を選ぶ。
 僕も探してはいるんだけど、なかなか僕に装備出来るものがなくて……



「じゃあ、そろそろ防具屋に……」

 「待って!僕のがまだだよ!」

 「まだって…おまえ、いつも構えばっかりだから、武器はいらないんじゃないか?」

 「それに、確か、いーさんはフライパンを持ってたはずだ。」

いつもならここでしょぼんとなってしまうところだけど、僕はもう今までの僕じゃないんだ!
ありったけの勇気を振り絞って、僕は言い返した。



 「ぼ、僕が戦わないのは、フライパンで戦える相手がいないからだ!
 武器さえあったら、僕だって……」

そこで聞こえたのはリッチーの舌打ち。



 「チッ、うぜぇ奴…」

と、そんな彼の心の声まで聞こえたような気がした。



 「……そうですね。
いーさんもいつも構えばかりではいやになりますよね。」

さすがはおじさんだ!
 亀の甲より年の功ってやつだな。
 僕の気持ちをわかってくれるのは、もはやおじさんしかいない。



 「何か、この人に装備出来る武器はありませんか?」

 「レベルはいくつなんだ?」

 「5です。」

 「5?……25でも35でもない、ただの5か?」

 「はい、25でも35でもないただの5です。」



その返事は「はい」だけで良いんじゃないのか、おじさんよ……
いたたまれない気持ちで佇む僕を、武器屋のおやじが憐れむような目でみつめる。



 「5の者が装備できるものなんて……あ、そうだ!」

なにかを思い出したようにそう言って、おやじは店の奥に引っ込んだ。
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