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第三の依頼

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 「それほどたいしたことはなかったなぁ…!」

 次の日の昼過ぎに、僕達はにぎやかな町に辿りついた。
 昨夜は夕食の後、マックが送別会だと酒場に連れて行ってくれたのは良いんだけど……
リッチーは明け方近くまで飲み続けてたから、戦闘に支障が出ないかって僕はとても心配だったんだ。
でも、リッチーはお酒が残ってたことが却って良い方に影響したのか、いつもよりずっとテンションが高くて、そりゃあもうものすごい戦いぶりで……
おかげで僕達は思ってたよりも簡単に隣町まで進むことが出来たんだ。
 僕らが……いや、僕以外がずいぶんと強くなったせいもあるんだろうな。
 出て来る魔物達もかなり強くなっては来てるけど、それ以上に皆が強くなったから、それほど苦戦せずに済んだんだ、きっと。
しかも、嬉しいことに拾えるお金もうんと増えて来た。
この分なら、僕も新しい装備を買ってもらえるかもしれない。
 今度こそはもっと格好良い装備を買ってもらうんだ!




 「さて、と。
 宿を取ったら、まずは町で招き猫についての聞きこみですね。」

 「ナナシという人物も探さなくてはな。」

 「招き猫にナナシ……?
なんだ、そりゃ?」

リッチーは不思議そうな顔で小首を傾げる。



 「あぁ…あなたは昨夜酔っ払ってたから話してませんでしたね。
 実は、また依頼が来たらしいんですよ。」

 「依頼が……!?
 今度は、どんな依頼なんだ?」

 「それがですね……」

おじさんが、リッチーにわかりやすく今回の依頼を話してくれた。

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