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初めての依頼

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それから、皆の気持ちは一変した。
あのエドガーまでもが、積極的に皆の会話に参加して…
食事を忘れる程の熱い話し合いの果てに、皆の分担が決まった。
おじさんは山に入って山菜と同時に薬草を採って、回復薬を作る作業。
 回復の呪文をバンバン使える僧侶がいないのは痛いと思ってたけど、おじさんも数回は使えるし、知識が豊富から、材料さえあればちょっとした傷薬から体力の回復薬や魔力の回復薬まで作れるとのこと。
だから、おじさんにはせっせとそれを作ってもらう。
 僕は、町の商店のどこかに勤めることにして、リッチーは体力があるから近くの農家で働く事になった。
その賃金で、僕らの装備を揃えるんだ。
エドガーは、釣りと家事を担当することになった。
もしも、この世界にホストクラブがあって、エドガーの愛想がもう少し良ければ…きっとものすごく稼げただろうに…

とにかく話は決まった。
 皆の気持ちがこんなにまとまったのは初めてのことだ。



 「じゃあ、明日から頑張ろう!」

 「おうっ!」

 「頑張りますよ!」

 「……了解した。」



その晩は、興奮しすぎて僕はなかなか寝付けなかった。
そういえば、こんなに心が弾んだのはものすごく久し振りのことかもしれない。
 働くと決めただけでこんなにわくわくするなんて…
それとも、この先のことをあれこれ考えているせいなのか…
どっちでも良いけど、僕は今までなんとなくくすんでいた自分の魂が、またキラキラと輝き出したような、そんな心地良い感触を感じていた。


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