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はじまりのはじまり

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 「今、お茶を煎れて来ますね。」

 「ロズウェル、酒はないのか?」

 「……すみません。
 今日は、なんせ時間がなくて…明日にはなんとかしますから、今夜だけ我慢して下さいね。」

 謝るロズウェルに、リッチーは小さく舌を打った。



いいかげんにしろ!
なにが酒だ!
なんでもかんでもおじさんに任せっきりで、何もしてないくせに酒はないかだって?
ないとわかったら舌打ちだって?
 一体、何様のつもりなんだ!



 僕は、心の中でそう怒鳴った。
レベル1とはいえ、リッチーは戦士なんだし、身体はそう大きくなくても腕なんてすごい筋肉がついてる。

身体を鍛えたことのない僕なんかが敵う相手じゃないんだから、こういう想いは口には出せない。
うん、出すべきじゃない。



 「ね、ねぇ、自己紹介なんてしない?
ほら、僕、まだ君達のことあんまり知らないし…」

 「名前だけで十分ではないか…」

 「エドガー…そういうなよ。
とりあえず、しばらくは一緒に暮らす仲間なんだから。」

 「……私の何が訊きたい?」



……なんだか、だんだん愛想悪くなって来てないか、この人…
そんなに僕の仲間になったことがいやなのか!?
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