あなたが好きです。

愛彩

１

「本当に大丈夫でしょうか？
 僕、こういう色って着たことがないんですが…」

 「ご心配はいりません。
とてもお似合いですよ。」

 「そうですか。
あなたがそうおっしゃって下さるなら、きっと大丈夫ですね。
では、これを一式、買わせていただきます。」

 「どうもありがとうございます！」



 今日は、本当にびっくりした。
 先日、私がお声掛けしたお客様がまた来て下さって、しかも、お客様の方からまたコーディネートして欲しいって言われたんだもの。
なんでも、先日お買い上げいただいた服が、周りの人達に好評だったとのことで、それだけでも嬉しいのに、また私に依頼して下さるなんて…
滅茶苦茶嬉しい！



 今回は、お友達と遊びに行く時用の服装とのことだった。
 「彼女さんとのデートですか？」って訊いてみたい気もしたけれど、お客様は『友達と』っておっしゃった。
デートなら多分、『彼女と』っておっしゃるはずだもの。
だから、きっと、今回はそうではないんだと思う。
そんなこと、私には何の関係もないのに、なんで気にしてるんだろう？馬鹿みたい。