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 (どうしよう…このあたりで、服を買おうか…
でも、もう時間がない。)



 私服に着替え、電車に乗り込んだのは良いけれど…
何か、周りの人達が僕を見ているような気がする。
いや、気のせいだ。
そう自分に言い聞かせてはみたものの…
やっぱりどうにも落ち着かない。



だけど、もう時間がないんだから仕方がない。
 遅れて行ったら、余計に目立ってしまう。



 (うん、そうだ。ここまで来て、おたおたしても仕方がない。
とにかく、行こう。)



 指定された店は、駅ビルの中にあるからすぐにわかった。



 「本田!ここ、ここ!」

 店に入ると、三木が僕をみつけて手を振った。
 女性たちはまだ来ていないようで、三木の他に、何度か顔を合わせたことのある三木の友達と、知らない男性がひとりいた。



 「お待たせ。早かったんだね。
あ、皆さん、今日はよろしくお願いします。」

 「本田!なんだよ、今日はえらく気合い入ってるじゃないか。」

 「そ、そんなことないよ。」



 服のことで早速からかわれ、僕はますますその服を着て来たことを後悔した。
 恥ずかしい…やっぱり、今からでもそこいらで服を買って着替えるべきか?
そんなことを考えていたら、女性たちが店に入って来た。
 三木が立ち上がって手を振る。
どうやら、今日のお相手の女性達のようだ。
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