迷える恋の大奔走！？～たい焼きはシッポまで甘く…

１１

その晩は、なかなか眠れなかった。
 凛子の話が頭の中をぐるぐる回ってた。



 私って、どうしてこうなんだろう？
 凛子に、森本君のことでちょっと冷やかされたからって、森本君を避けるようなことをして。



しかも、森本君の見た目のことを馬鹿にされたからって、恥ずかしく感じたり…



でも、今日の凛子の話を聞いたら、森本君の良い部分を思い出して…



私って、本当に芯がないっていうのか、なんていうのか。
 人の意見にすぐに左右されてしまって、本当に恥ずかしい。



 森本君といたら、なんだか妙に安心出来るし、楽しかったし、私の知らないことをいっぱい教えてもらったし。
 良いことばっかりだったし、凛子に言われるまで、森本君の格好が恥ずかしいと思ったこともなかったのに…



良く考えれば、恥ずかしいのは森本君の方だよ。
 凛子と違って、私は地味だし可愛くもない。
そんな私と一緒にいる森本君の方が、本当は恥ずかしいはずなのに…



どうしたら良いんだろう？
 私、森本君に謝るべきなのかな？
でも、なんて言って謝れば良いんだろう？



 考えれば考える程、頭の中は混乱して…
とうとう朝まで一睡も出来なかった。