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(く)クローバー
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「素敵…」
小さな箱に入っていたのは、四つ葉のクローバーのネックレス。
それを見た私は思い出した。
四つ葉のクローバーの花言葉が「私のものになって」だということを。
もしかして、プロポーズのつもり?
……まさかね、考え過ぎよね。
まだ知り合って二週間しか経たないんだし。
「付けてあげるよ。」
英司は、私の首にクローバーのネックレスを掛けてくれた。
*
「ここだよ。」
英司の家は町はずれの一軒家だった。
「田舎だからびっくりしただろ?」
「そんな事ないわ。でも、一人で住むには広過ぎるんじゃない?」
「確かにそうだね。でも、二人なら…」
英司は照れくさそうにして、言いかけた言葉を飲み込んだ。
やっぱり、私の推測通りかもしれない。
そう思うと、なんだか気恥ずかしい。
「ちょっとここで待ってて。」
連れて行かれたのは、窓のない小さな部屋だった。
家具も何もない。
何とも言い難い違和感を感じながら、私は床に腰を降ろした。
その時、電話がかかって来た。電話の主は英司だった。
「どうしたの?英司。わざわざ電話なんてして…」
「僕の苗字は里中…その名前に覚えはない?」
「里中…英司?……えっ!あなた、あの里中君なの?」
それは中学の時の同級生。
里中君はある事からい虐めを受けていて、私もそれに便乗していた。
「全然わからなかったわ。」
「君だってずいぶん変わったよ。あの頃はあんなに意地悪だったのに。」
「ご、ごめんなさい。」
私は、里中君からラブレターをもらい、それを教室に貼りだしたことを思い出した。
あの頃の里中君はチビで太っていて、いつもおどおどしてて…今とはとにかく全然違っていた。
「本当にごめんなさい!あの時は私もまだ幼くて…」
「君はもうその部屋から出られない。
今日から君は僕のものだ。君が死ぬまでずっと、ね…
ねぇ、知ってる?クローバーの花言葉は『復讐』っていうんだよ。」
英司の狂気染みた笑いが響いた。
小さな箱に入っていたのは、四つ葉のクローバーのネックレス。
それを見た私は思い出した。
四つ葉のクローバーの花言葉が「私のものになって」だということを。
もしかして、プロポーズのつもり?
……まさかね、考え過ぎよね。
まだ知り合って二週間しか経たないんだし。
「付けてあげるよ。」
英司は、私の首にクローバーのネックレスを掛けてくれた。
*
「ここだよ。」
英司の家は町はずれの一軒家だった。
「田舎だからびっくりしただろ?」
「そんな事ないわ。でも、一人で住むには広過ぎるんじゃない?」
「確かにそうだね。でも、二人なら…」
英司は照れくさそうにして、言いかけた言葉を飲み込んだ。
やっぱり、私の推測通りかもしれない。
そう思うと、なんだか気恥ずかしい。
「ちょっとここで待ってて。」
連れて行かれたのは、窓のない小さな部屋だった。
家具も何もない。
何とも言い難い違和感を感じながら、私は床に腰を降ろした。
その時、電話がかかって来た。電話の主は英司だった。
「どうしたの?英司。わざわざ電話なんてして…」
「僕の苗字は里中…その名前に覚えはない?」
「里中…英司?……えっ!あなた、あの里中君なの?」
それは中学の時の同級生。
里中君はある事からい虐めを受けていて、私もそれに便乗していた。
「全然わからなかったわ。」
「君だってずいぶん変わったよ。あの頃はあんなに意地悪だったのに。」
「ご、ごめんなさい。」
私は、里中君からラブレターをもらい、それを教室に貼りだしたことを思い出した。
あの頃の里中君はチビで太っていて、いつもおどおどしてて…今とはとにかく全然違っていた。
「本当にごめんなさい!あの時は私もまだ幼くて…」
「君はもうその部屋から出られない。
今日から君は僕のものだ。君が死ぬまでずっと、ね…
ねぇ、知ってる?クローバーの花言葉は『復讐』っていうんだよ。」
英司の狂気染みた笑いが響いた。
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