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チクタクの修理屋さん
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うさぎの言ったことは本当でした。
夜中に倉庫を出て、アレックスは隣の国を目指しました。
夜が明けて、明るいお日様が顔を出してもアレックスは、自由に動けたのです。
初めて見るお日様に、アレックスは胸を震わせませた。
旅を続けながら、アレックスは修理の本を読みふけりました。
そして、あちこちのチクタクの倉庫に行ってはたくさんのチクタクを直しました。
そんなある日の夜中、アレックスはチクタクの倉庫の傍でひとりの少年に出会いました。
普段、アレックスは姿の見えなくなるマントを着ていましたが、なぜだかその少年にはアレックスの姿が見えたのです。
アレックスがチクタクの修理屋だと言うと、困ったことにその少年は倉庫までついてきてしまいました。
少年は倉庫にかけられた無数のチクタクに歓喜の声をあげ、アレックスが修理をしているのを見て、修理屋になりたいと言い出しました。
「どうする?おまえ、弟子を取ってみる気はあるか?」
うさぎがアレックスに囁きました。
「え?弟子ですか…でも、あんな小さな子にはとても無理なのでは?」
「今まで人間の修理屋なんてひとりもいなかった。これは面白いことになりそうだ。」
うさぎは、少年に署名させました。
しかし、所詮は子供です。
時が経つと家に帰りたいと言い出しました。
うさぎが止めるのを振り切り、少年は外へ駆け出しました。
すると、少年の姿は気味の悪いとかげに変わってしまったのです。
書類には、仕事を投げ出して家に戻ったら醜いとかげになるということが書かれていたのです。
少年は、家に帰ることを泣く泣く諦めました。
それから、アレックスとチャールズは二人で修理に出ることになりました。
***
いつの間にか長い長い歳月が経ち…
アレックスの木の足は、すり減って、ずいぶん小さくなりました。
「チャールズ…どうやら僕はもうおしまいのようだ。」
「そんな、アレックスさん…!元気を出して下さい!」
「今までありがとう…チャールズ…」
息を引き取る間際に、アレックスには『命』が生まれていたことに彼は気付いたのでした。
~fin.
夜中に倉庫を出て、アレックスは隣の国を目指しました。
夜が明けて、明るいお日様が顔を出してもアレックスは、自由に動けたのです。
初めて見るお日様に、アレックスは胸を震わせませた。
旅を続けながら、アレックスは修理の本を読みふけりました。
そして、あちこちのチクタクの倉庫に行ってはたくさんのチクタクを直しました。
そんなある日の夜中、アレックスはチクタクの倉庫の傍でひとりの少年に出会いました。
普段、アレックスは姿の見えなくなるマントを着ていましたが、なぜだかその少年にはアレックスの姿が見えたのです。
アレックスがチクタクの修理屋だと言うと、困ったことにその少年は倉庫までついてきてしまいました。
少年は倉庫にかけられた無数のチクタクに歓喜の声をあげ、アレックスが修理をしているのを見て、修理屋になりたいと言い出しました。
「どうする?おまえ、弟子を取ってみる気はあるか?」
うさぎがアレックスに囁きました。
「え?弟子ですか…でも、あんな小さな子にはとても無理なのでは?」
「今まで人間の修理屋なんてひとりもいなかった。これは面白いことになりそうだ。」
うさぎは、少年に署名させました。
しかし、所詮は子供です。
時が経つと家に帰りたいと言い出しました。
うさぎが止めるのを振り切り、少年は外へ駆け出しました。
すると、少年の姿は気味の悪いとかげに変わってしまったのです。
書類には、仕事を投げ出して家に戻ったら醜いとかげになるということが書かれていたのです。
少年は、家に帰ることを泣く泣く諦めました。
それから、アレックスとチャールズは二人で修理に出ることになりました。
***
いつの間にか長い長い歳月が経ち…
アレックスの木の足は、すり減って、ずいぶん小さくなりました。
「チャールズ…どうやら僕はもうおしまいのようだ。」
「そんな、アレックスさん…!元気を出して下さい!」
「今までありがとう…チャールズ…」
息を引き取る間際に、アレックスには『命』が生まれていたことに彼は気付いたのでした。
~fin.
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