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 「えっ!?」



やっぱり変だった?
 私を見て、周りのみんなが驚いたような顔をしてるような気がする。



こっそりと深呼吸をして、私は平静を装い、教室の扉を開けた。



 皆の視線が私に集まる。
やっぱり、皆、驚いたような顔…



失敗した…
やっぱり似合ってないんだ。
ほめてくれたのは優しいクニさんと身内だけだもん。きっとお世辞だったんだ。
それなのに、私はそれを真に受けて…
コンタクトにまでして来て、痛い奴だって思われてるに違いない。



ふと見たら橘さんは、私のことを刺すようなきつい眼差しで睨んでた。
 私はさっと俯いて…今日もまた早退しようかと考えていた。



その時、ガラッと扉の開く音がして…



「冴子、おはよう。」

 「え?あ、お、おはよう。」

 聞き馴染んだ遼ちゃんの声に、私は反射的に顔を上げた。



 「えっ!?」

 遼ちゃんは目を丸くして私をみつめ…



「どうしたんだよ、冴子…
今日、めちゃめちゃ可愛いじゃん!」

そう言って、私に顔を寄せて来た。



 「ま、またまた…」

 「眼鏡外したら、こんなに可愛かったんだ…わぁ、なんかすっごく得した気分…!
 冴子…本当に可愛いよ。」



 森本君が冷やかすような口笛を吹いた。
 遼ちゃんはそんなことも気にしてないみたいに、ただにこにこ笑ってた。
その笑顔を見ていたら、なんだか大丈夫なのかな?って気になって来た。
 他の人はどうあれ、遼ちゃんが気に入ってくれたのなら、きっとこれは成功だ。



 *



 「冴子、明日、どこかに出掛けないか?
 初デート…ってやつ…」

 「えっ!?」



お昼休み、一緒にお弁当を食べようって誘われて…
それだけでも嬉しくて恥ずかしくてパニックだったのに、そんなことを言われて、私はますます焦ってしまった。
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