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#side サイラス ~攫ってしまいたい姫君~
姫君は王子のもとへ
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フローラ様のトンデモ発言をようやく何とか消化する事が出来た俺は、思わず自分の目を疑った。
(ーーーえ。9時38分・・・だと・・・っ?!)
ルークが待ち合わせに指定した場所は、どれだけ馬車を急かしてもここから30分はマストがかかってしまう。
(俺とした事が・・・、遅刻確定だ・・・。)
一刻も早く屋敷を出たかった俺の返答は、最早これしかなかった。
「続きは馬車でお聞き致しましょう。もう出立予定時刻を大幅に過ぎておりますので・・・」
俺の返答が恐らく予想外だった3人は、言葉を失っていたが・・・俺はそれでも笑顔を崩さなかった。
「・・・・・・何がそんなに可笑しいのです?」
馬車の扉が閉まり、フローラ様と2人きりになった途端・・・
自分でも驚きなのだが我慢していた笑いが止まらなくなってしまっていた。
(こんなに笑わして貰ったのは、産まれて初めてだ・・・っ!)
「・・・っ、ああ、すみませんでした。我慢し過ぎて止まらなくなってしまって・・・」
俺の言葉が解せぬのか、怪訝そうに俺の顔を見るフローラ様は何処か不機嫌そうな様子だった。
「笑う所など有ったかしら・・・?怒る所なら有ったと思いますけど・・・」
「自覚あるのかよ・・・っ!!ぶふっ・・・本当に面白いね、フローラ様は・・・っ、殿下が気に入る訳だ~」
思わず素の自分が出てしまった。
(まぁ、良いか・・・、)
フローラ様に偽りの自分を見せるのは、最早無意味と同義だ。
俺の本質をこの短期間で見抜いてしまっているらしいフローラ様は、俺を〝ドS〟だと既に位置付けてしまっている。
ならば、取り繕った所でそのイメージを加速させてしまうだけだろうし・・・
(何より、フローラ様との時間は楽しい。心の底から楽しみたい・・・)
そう思い窓の外に視線をやっているフリをしながら、窓に写っているフローラ様を見ていると・・・またもや百面相劇が始まっており、思わず笑ってしまいそうなのを鼻歌で誤魔化した。
「サイラス・・・その、先程の事だけれど・・・殿下に報告するわよね?報告する際は、私が忌々しそうに言い放って貴方が涙を浮かべても罵倒をやめなかったと報告してほーー」
「ぶっ・・・ははは!!何それ~!そんなの信じる訳ないじゃん!俺が泣くとか有り得ないから~!!!どういう発想なの、それ?本当にこれ以上笑かさないでよ~腹筋痛い」
(意を決した様な顔で何を言い出すのかと思えば・・・っ!勘弁してよ~!もぉ~!面白過ぎるだろう?!!なんだよ、それ?!誰が得するんだよ?!それ!)
「私は真剣なのよ!もう今日の様な事が何度も有っては心臓が持ちませんから・・・!」
彼女の様子から考えると・・・この言葉はルークの事を思って胸が苦しくて~とか、そういうロマンチックな意味では無く、ただ今日のデートが恐ろしいという意味だと分かっていたが・・・
「おやおや・・・可愛らしい所も有るのですね?殿下が好きすぎて・・・デートが苦しいのですか?」
(確認・・・したい。俺にもチャンスが有るのかどうか・・・!)
すると彼女は俺の想像以上の反応を返してくれた。
目を見開き、〝そんな訳ないでしょう?!〟とでも言いたげに俺をギロりと睨んで来たのだ。
その反応が嬉しくて、可笑しくて、可愛くて・・・
俺は思わず大笑いをしてしまった。
「冗談ですよ。そんなに真剣に取らないで下さい。あと変顔もやめて下さい。」
勿論、本当に変顔などと思っている訳では無い。
彼女の色んな表情が見たいという欲に勝てず、口から出たデマカセだ。
だが、純粋・・・というか俺の事をドSだと思っている彼女は、俺の言葉を真に受けて眉を吊り上げて顔を赤くし始める。
(本当に見ていて飽きない姫君だなぁ・・・、)
「サイラス・・・貴方に私も失礼な事を言いましたから・・・。ええ、ここ迄の無礼は許してあげましょう。おあいこという事でね。でも、次にまた私で大笑いをしたら・・・その時はーーー!」
(次はーーー照れた顔が見たいな。)
「その時は・・・?どうするんです・・・?」
低い声で優しく囁く様に問い掛けた。
自分でも驚く程に甘ったるい声が出たもんだから、心の中で「俺も単純な奴だな・・・」と自嘲した。
王宮執事としてでは無く・・・一人の男としてフローラ様に見てもらいたい欲が出てきた俺は、お咎め覚悟で肘置きに肘を着き、足を組んだ姿で向かい側に座っていた。
つまり、〝いつもの姿〟でフローラ様を見つめた。
すると、フローラ様が顔を先程よりも増して赤く染め上げ、居た堪れないのかプイッと可愛くてそっぽを向いてしまった。
「その時は・・・えーと、逃げ出しますから!!!そして、殿下に怒られてしまいなさい!!」
(・・・・・・、そんな事が罰になると本気で思っているのか?この人は・・・。本当に可愛らしい方だな。)
フローラ様の靡いた美しい髪を一束取った俺は・・・そのまま髪にキスを落とした。
「フローラ様と逃げられるのなら、ご褒美になってしまうよ?」
思わず彼女と目が合いウインクを投げると、何故か後退りをして狼狽え始めてしまった。
「なっ・・・!貴方は・・・、殿下の為に私を監視しに来たのでしょう?私が面倒くさいとお思いなのでは・・・無いのですか?!」
(あぁ~・・・。なるほど、フローラ様ってば俺の事をそう思っていたのか。)
まぁ、監視をしに来たは間違いでは無いが・・・
ルークの為では無く、アナスタシア公爵の為という方が強い。
面倒くさい・・・とは思った事も無いのだが、何故そんな風に思わしてしまったのだろうか?
それとも、わざと面倒くさい事をしている意識が彼女の中に有るのだろうか?
「え?殿下になど頼まれていませんよ?個人的に興味が有ったのでお迎えに上がっただけです」
(アナスタシア公爵の事は言えないしな・・・。娘の前では威厳を保ちたいのが、父親という者だろうし)
恐らくフローラ様付きメイドから聞いた話と話が噛み合わない事に頭を悩ませている姫君は、可愛らしい表情を浮かべながら「うーん、うーん」と悩んでいる。
(ずっと見ていたい気もするが・・・そろそろ種明かしをしてあげるか。)
「フローラ様に会いたくて、殿下の名前を利用したんですよ。内緒にしてて下さいね?」
「へ・・・?!」
俺の回答に驚いた様子のフローラ様は、目を見開いて固まったかと思えば顔がどんどん赤色に染まりあがり・・・全部染まった所で飛び跳ねて全身で驚きを表現し始めた。
「サイラスは・・・私の事が・・・その、好きなのですか・・・?!」
(こう来るのは予想していなかった・・・、流石、難攻不落のフローラ様ですね。)
まさかこんな直球で聞いてくるとは思っていなかった為、少し驚いてしまったが・・・俺の答えは決まっていた。
ありのままの気持ちを、届けたい感情に乗せて・・・
「このまま攫ってしまいたい・・・と、思う程には。好きですよ?」
額がくっつきそうな程、グイッと顔を近づけてそう呟けば・・・姫君は限界だった様でそのまま気絶してしまった。
俺は咄嗟にフローラ様が倒れる前に抱きとめ、そのまま上半身だけを横にする形で馬車のソファに寝かせた。
「姫様ーーー、もう王子様の元に着いてしまいますよ?」
このまま本当に攫ってしまえたら・・・とその美しい寝顔を見ながら考えてしまった俺は、思わずフローラ様の頬にキスを落としてしまっていた。
自分でも無意識に近いその行動に驚きつつも、笑いが込み上げて来た俺は2度目が無い様にと向かいの席に大人しく座り直す。
「狼の前で油断などするからーーー、」
いつか迎えに行くから、それまで誰のものにもならないで。
そう、王子様のものにもーーーね。
(ーーーえ。9時38分・・・だと・・・っ?!)
ルークが待ち合わせに指定した場所は、どれだけ馬車を急かしてもここから30分はマストがかかってしまう。
(俺とした事が・・・、遅刻確定だ・・・。)
一刻も早く屋敷を出たかった俺の返答は、最早これしかなかった。
「続きは馬車でお聞き致しましょう。もう出立予定時刻を大幅に過ぎておりますので・・・」
俺の返答が恐らく予想外だった3人は、言葉を失っていたが・・・俺はそれでも笑顔を崩さなかった。
「・・・・・・何がそんなに可笑しいのです?」
馬車の扉が閉まり、フローラ様と2人きりになった途端・・・
自分でも驚きなのだが我慢していた笑いが止まらなくなってしまっていた。
(こんなに笑わして貰ったのは、産まれて初めてだ・・・っ!)
「・・・っ、ああ、すみませんでした。我慢し過ぎて止まらなくなってしまって・・・」
俺の言葉が解せぬのか、怪訝そうに俺の顔を見るフローラ様は何処か不機嫌そうな様子だった。
「笑う所など有ったかしら・・・?怒る所なら有ったと思いますけど・・・」
「自覚あるのかよ・・・っ!!ぶふっ・・・本当に面白いね、フローラ様は・・・っ、殿下が気に入る訳だ~」
思わず素の自分が出てしまった。
(まぁ、良いか・・・、)
フローラ様に偽りの自分を見せるのは、最早無意味と同義だ。
俺の本質をこの短期間で見抜いてしまっているらしいフローラ様は、俺を〝ドS〟だと既に位置付けてしまっている。
ならば、取り繕った所でそのイメージを加速させてしまうだけだろうし・・・
(何より、フローラ様との時間は楽しい。心の底から楽しみたい・・・)
そう思い窓の外に視線をやっているフリをしながら、窓に写っているフローラ様を見ていると・・・またもや百面相劇が始まっており、思わず笑ってしまいそうなのを鼻歌で誤魔化した。
「サイラス・・・その、先程の事だけれど・・・殿下に報告するわよね?報告する際は、私が忌々しそうに言い放って貴方が涙を浮かべても罵倒をやめなかったと報告してほーー」
「ぶっ・・・ははは!!何それ~!そんなの信じる訳ないじゃん!俺が泣くとか有り得ないから~!!!どういう発想なの、それ?本当にこれ以上笑かさないでよ~腹筋痛い」
(意を決した様な顔で何を言い出すのかと思えば・・・っ!勘弁してよ~!もぉ~!面白過ぎるだろう?!!なんだよ、それ?!誰が得するんだよ?!それ!)
「私は真剣なのよ!もう今日の様な事が何度も有っては心臓が持ちませんから・・・!」
彼女の様子から考えると・・・この言葉はルークの事を思って胸が苦しくて~とか、そういうロマンチックな意味では無く、ただ今日のデートが恐ろしいという意味だと分かっていたが・・・
「おやおや・・・可愛らしい所も有るのですね?殿下が好きすぎて・・・デートが苦しいのですか?」
(確認・・・したい。俺にもチャンスが有るのかどうか・・・!)
すると彼女は俺の想像以上の反応を返してくれた。
目を見開き、〝そんな訳ないでしょう?!〟とでも言いたげに俺をギロりと睨んで来たのだ。
その反応が嬉しくて、可笑しくて、可愛くて・・・
俺は思わず大笑いをしてしまった。
「冗談ですよ。そんなに真剣に取らないで下さい。あと変顔もやめて下さい。」
勿論、本当に変顔などと思っている訳では無い。
彼女の色んな表情が見たいという欲に勝てず、口から出たデマカセだ。
だが、純粋・・・というか俺の事をドSだと思っている彼女は、俺の言葉を真に受けて眉を吊り上げて顔を赤くし始める。
(本当に見ていて飽きない姫君だなぁ・・・、)
「サイラス・・・貴方に私も失礼な事を言いましたから・・・。ええ、ここ迄の無礼は許してあげましょう。おあいこという事でね。でも、次にまた私で大笑いをしたら・・・その時はーーー!」
(次はーーー照れた顔が見たいな。)
「その時は・・・?どうするんです・・・?」
低い声で優しく囁く様に問い掛けた。
自分でも驚く程に甘ったるい声が出たもんだから、心の中で「俺も単純な奴だな・・・」と自嘲した。
王宮執事としてでは無く・・・一人の男としてフローラ様に見てもらいたい欲が出てきた俺は、お咎め覚悟で肘置きに肘を着き、足を組んだ姿で向かい側に座っていた。
つまり、〝いつもの姿〟でフローラ様を見つめた。
すると、フローラ様が顔を先程よりも増して赤く染め上げ、居た堪れないのかプイッと可愛くてそっぽを向いてしまった。
「その時は・・・えーと、逃げ出しますから!!!そして、殿下に怒られてしまいなさい!!」
(・・・・・・、そんな事が罰になると本気で思っているのか?この人は・・・。本当に可愛らしい方だな。)
フローラ様の靡いた美しい髪を一束取った俺は・・・そのまま髪にキスを落とした。
「フローラ様と逃げられるのなら、ご褒美になってしまうよ?」
思わず彼女と目が合いウインクを投げると、何故か後退りをして狼狽え始めてしまった。
「なっ・・・!貴方は・・・、殿下の為に私を監視しに来たのでしょう?私が面倒くさいとお思いなのでは・・・無いのですか?!」
(あぁ~・・・。なるほど、フローラ様ってば俺の事をそう思っていたのか。)
まぁ、監視をしに来たは間違いでは無いが・・・
ルークの為では無く、アナスタシア公爵の為という方が強い。
面倒くさい・・・とは思った事も無いのだが、何故そんな風に思わしてしまったのだろうか?
それとも、わざと面倒くさい事をしている意識が彼女の中に有るのだろうか?
「え?殿下になど頼まれていませんよ?個人的に興味が有ったのでお迎えに上がっただけです」
(アナスタシア公爵の事は言えないしな・・・。娘の前では威厳を保ちたいのが、父親という者だろうし)
恐らくフローラ様付きメイドから聞いた話と話が噛み合わない事に頭を悩ませている姫君は、可愛らしい表情を浮かべながら「うーん、うーん」と悩んでいる。
(ずっと見ていたい気もするが・・・そろそろ種明かしをしてあげるか。)
「フローラ様に会いたくて、殿下の名前を利用したんですよ。内緒にしてて下さいね?」
「へ・・・?!」
俺の回答に驚いた様子のフローラ様は、目を見開いて固まったかと思えば顔がどんどん赤色に染まりあがり・・・全部染まった所で飛び跳ねて全身で驚きを表現し始めた。
「サイラスは・・・私の事が・・・その、好きなのですか・・・?!」
(こう来るのは予想していなかった・・・、流石、難攻不落のフローラ様ですね。)
まさかこんな直球で聞いてくるとは思っていなかった為、少し驚いてしまったが・・・俺の答えは決まっていた。
ありのままの気持ちを、届けたい感情に乗せて・・・
「このまま攫ってしまいたい・・・と、思う程には。好きですよ?」
額がくっつきそうな程、グイッと顔を近づけてそう呟けば・・・姫君は限界だった様でそのまま気絶してしまった。
俺は咄嗟にフローラ様が倒れる前に抱きとめ、そのまま上半身だけを横にする形で馬車のソファに寝かせた。
「姫様ーーー、もう王子様の元に着いてしまいますよ?」
このまま本当に攫ってしまえたら・・・とその美しい寝顔を見ながら考えてしまった俺は、思わずフローラ様の頬にキスを落としてしまっていた。
自分でも無意識に近いその行動に驚きつつも、笑いが込み上げて来た俺は2度目が無い様にと向かいの席に大人しく座り直す。
「狼の前で油断などするからーーー、」
いつか迎えに行くから、それまで誰のものにもならないで。
そう、王子様のものにもーーーね。
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