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番外編〜二人のその後〜
婚約者の務め 3
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「ではフレイヤ様、本日より暫しお暇を頂きます。3日後には必ず戻りますので・・・!」
「折角のお休みですもの!こちらの事は気にせずゆっくりと羽を伸ばして来てね!」
そうエマさんを見送ったのが早朝の出来事である。
どうやらエマさんは侍女長という立場から、屋敷務めをしている間はお休みをきちんと取れないほどの激務だったらしく・・・
今回、学園へと来ている間に休みを取れば良いとエドマンドが配慮してくれたようで、
エマさんは今日から3日間お休みで、ここから馬車で半日ほどの所にある故郷へ帰るとの事だった。
「フレイ、またステップ間違えてるよ?」
「うぅぅ・・・ごめんなさい・・・。」
エマさんのお休みに伴い、私のレッスンも休みになると少し・・・ほんの少しだけ・・・期待していたが・・・
そんな訳は無かったーーー。
いや、厳密に言えばレッスンはお休みになったのだ。
だけれどもーーー私は社交ダンスがとにかく苦手・・・というか壊滅的で、
学園が開いている練習会や補習には必ず参加して精進しようと努力はしているんだけど・・・一向に良くならず、あまりの下手さに講師の先生にまで匙を投げられてしまったのだ。
差し迫る婚約お披露目会に向けて何とかしなくてはいけない・・・!
という事でエドマンド講師に2泊3日の合宿指導をお願いした訳である。
だけど、私の壊滅的なダンス能力は講師がエドマンドになったからと言って良くなるものでも無く・・・
ご覧の有り様である。
「ーーーフレイ、そんなに落ち込まないで?」
「何だか申し訳なくなって来ちゃって・・・全然上達しないし、こんなんじゃエドに恥を欠かせちゃうわよねーーー」
練習を始めてもう何時間も経っている・・・。
窓から見える夕日はもうすぐ夜が来る事を教えていた。
それにも関わらず全く上達していない・・・ワルツ以外の曲は一曲踊る事もままならない状態だ。
婚約お披露目会の準備や招待客の管理は、全部エドマンドに任せっきりだ。
代わりに私は、レッスンを頑張って婚約お披露目の日までに・・・最低限、公爵夫人に相応しいレディーになると約束したのだが・・・
(社交ダンスもまともに踊れないんじゃ・・・レディーには程遠いわよね・・・。)
私が落ち込むのはお門違いだと分かっていても・・・落ち込まずにはいられなかった。
忙しいエドマンドを付き合わせて練習した結果がこれだと思うと・・・情けなくなってしまったのだ。
そんな私を優しく包み込む様に抱き締めてくれたのは、エドマンドだ。
「ごめん・・・エドは準備でただでさえ忙しいのにーーーこんな事に付き合わせちゃって、」
「謝らないで?僕はフレイに頼って貰えて凄く嬉しいんだから・・・。」
そう優しく返してくれたエドマンドの顔を見上げれば・・・視線がまるで求め合っているかの様に絡まった。
背中に回されたエドマンドの手はダンスの練習をしていた時と同じ手、同じ位置の筈なのに・・・確かにキスを強請られていると分かった。
そのまま瞳をゆっくり閉じると・・・私はエドマンドに身を委ねた。
学園だったり・・・エマさんが居たら・・・恥ずかしくてきっとすぐに目線を離してしまっていたと思うけど、
ここはエドマンドの部屋で他には誰も居ないーーー。
2人きりなのだーーー。
(・・・え。2人きりーーー?!!!)
途端、脳裏にエマさんの言葉が浮かんだ。
『ですから・・・寝屋のお相手ではないですか?エドマンド様が望まれている事は・・・』
「ストーーーーーップ!!!」
キスを寸前で止めた私は咄嗟にそう叫んでしまっていた。
止められたエドマンドは・・・訳が分からないという様子で首を傾げている。
とにかくこの状態が非常に不味いという事だけは流石の私でも分かったので、エドマンドが首を傾げている間に腕から逃げ出した。
(どうしよう・・・!どうしよう・・・!忘れていたわ・・・っ!!!)
婚約者の務め!!!
いや、エマさんとその話をして数日間位は覚えていたのだーーー。
と言うか・・・意識し過ぎるあまり、エドマンドの一挙手一投足に過剰反応してしまっていた位だ。
だけど、今日に限っては忘れてしまっていた・・・!
もう、とにかくダンスを何とかしなくちゃいけないってそれしか考えていなくって・・・。
(あれ?でも冷静に考えてみて・・・おかしいわよね?)
私がエドマンドにダンスの練習をお願いしたのって・・・昨日の事なのに、何で泊まれたんだろう?
いや・・・!婚約者が事前申請すれば宿泊可能なのは知ってるけれどーーー
事前申請って前日とかで出来るものなの?
あれーーー?
あれれーーー?
もしかして・・・?!!
「え、エド・・・?ちなみに・・・私の寝床って・・・?」
「嫌だなぁ、フレイったら・・・!この部屋にはクイーンサイズのベッド1つしか無いよ?」
「私、別にソファとかで全然構わないけど・・・ね。」
「じゃあフレイに問題です。ーーー公爵夫人はソファで寝ますか?夫と一緒にクイーンサイズのベッドで寝ますか?」
「・・・・・・・・・一緒にクイーンサイズのベッド、」
私の返答に「正解」と満面の笑みを向けるエドマンドに・・・それ以上何も言えなくなってしまった。
だってエドマンドのクイーンサイズのベッドには・・・確かに今朝まで私の部屋にあった筈の枕がエドマンドの枕と仲良しそうに並んで居たからーーー。
「折角のお休みですもの!こちらの事は気にせずゆっくりと羽を伸ばして来てね!」
そうエマさんを見送ったのが早朝の出来事である。
どうやらエマさんは侍女長という立場から、屋敷務めをしている間はお休みをきちんと取れないほどの激務だったらしく・・・
今回、学園へと来ている間に休みを取れば良いとエドマンドが配慮してくれたようで、
エマさんは今日から3日間お休みで、ここから馬車で半日ほどの所にある故郷へ帰るとの事だった。
「フレイ、またステップ間違えてるよ?」
「うぅぅ・・・ごめんなさい・・・。」
エマさんのお休みに伴い、私のレッスンも休みになると少し・・・ほんの少しだけ・・・期待していたが・・・
そんな訳は無かったーーー。
いや、厳密に言えばレッスンはお休みになったのだ。
だけれどもーーー私は社交ダンスがとにかく苦手・・・というか壊滅的で、
学園が開いている練習会や補習には必ず参加して精進しようと努力はしているんだけど・・・一向に良くならず、あまりの下手さに講師の先生にまで匙を投げられてしまったのだ。
差し迫る婚約お披露目会に向けて何とかしなくてはいけない・・・!
という事でエドマンド講師に2泊3日の合宿指導をお願いした訳である。
だけど、私の壊滅的なダンス能力は講師がエドマンドになったからと言って良くなるものでも無く・・・
ご覧の有り様である。
「ーーーフレイ、そんなに落ち込まないで?」
「何だか申し訳なくなって来ちゃって・・・全然上達しないし、こんなんじゃエドに恥を欠かせちゃうわよねーーー」
練習を始めてもう何時間も経っている・・・。
窓から見える夕日はもうすぐ夜が来る事を教えていた。
それにも関わらず全く上達していない・・・ワルツ以外の曲は一曲踊る事もままならない状態だ。
婚約お披露目会の準備や招待客の管理は、全部エドマンドに任せっきりだ。
代わりに私は、レッスンを頑張って婚約お披露目の日までに・・・最低限、公爵夫人に相応しいレディーになると約束したのだが・・・
(社交ダンスもまともに踊れないんじゃ・・・レディーには程遠いわよね・・・。)
私が落ち込むのはお門違いだと分かっていても・・・落ち込まずにはいられなかった。
忙しいエドマンドを付き合わせて練習した結果がこれだと思うと・・・情けなくなってしまったのだ。
そんな私を優しく包み込む様に抱き締めてくれたのは、エドマンドだ。
「ごめん・・・エドは準備でただでさえ忙しいのにーーーこんな事に付き合わせちゃって、」
「謝らないで?僕はフレイに頼って貰えて凄く嬉しいんだから・・・。」
そう優しく返してくれたエドマンドの顔を見上げれば・・・視線がまるで求め合っているかの様に絡まった。
背中に回されたエドマンドの手はダンスの練習をしていた時と同じ手、同じ位置の筈なのに・・・確かにキスを強請られていると分かった。
そのまま瞳をゆっくり閉じると・・・私はエドマンドに身を委ねた。
学園だったり・・・エマさんが居たら・・・恥ずかしくてきっとすぐに目線を離してしまっていたと思うけど、
ここはエドマンドの部屋で他には誰も居ないーーー。
2人きりなのだーーー。
(・・・え。2人きりーーー?!!!)
途端、脳裏にエマさんの言葉が浮かんだ。
『ですから・・・寝屋のお相手ではないですか?エドマンド様が望まれている事は・・・』
「ストーーーーーップ!!!」
キスを寸前で止めた私は咄嗟にそう叫んでしまっていた。
止められたエドマンドは・・・訳が分からないという様子で首を傾げている。
とにかくこの状態が非常に不味いという事だけは流石の私でも分かったので、エドマンドが首を傾げている間に腕から逃げ出した。
(どうしよう・・・!どうしよう・・・!忘れていたわ・・・っ!!!)
婚約者の務め!!!
いや、エマさんとその話をして数日間位は覚えていたのだーーー。
と言うか・・・意識し過ぎるあまり、エドマンドの一挙手一投足に過剰反応してしまっていた位だ。
だけど、今日に限っては忘れてしまっていた・・・!
もう、とにかくダンスを何とかしなくちゃいけないってそれしか考えていなくって・・・。
(あれ?でも冷静に考えてみて・・・おかしいわよね?)
私がエドマンドにダンスの練習をお願いしたのって・・・昨日の事なのに、何で泊まれたんだろう?
いや・・・!婚約者が事前申請すれば宿泊可能なのは知ってるけれどーーー
事前申請って前日とかで出来るものなの?
あれーーー?
あれれーーー?
もしかして・・・?!!
「え、エド・・・?ちなみに・・・私の寝床って・・・?」
「嫌だなぁ、フレイったら・・・!この部屋にはクイーンサイズのベッド1つしか無いよ?」
「私、別にソファとかで全然構わないけど・・・ね。」
「じゃあフレイに問題です。ーーー公爵夫人はソファで寝ますか?夫と一緒にクイーンサイズのベッドで寝ますか?」
「・・・・・・・・・一緒にクイーンサイズのベッド、」
私の返答に「正解」と満面の笑みを向けるエドマンドに・・・それ以上何も言えなくなってしまった。
だってエドマンドのクイーンサイズのベッドには・・・確かに今朝まで私の部屋にあった筈の枕がエドマンドの枕と仲良しそうに並んで居たからーーー。
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