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中学生編
第13話 進路希望
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新たな学校生活に慣れるのに必死になっているとあっという間に1年が過ぎた。
親友の栞里と同じクラスだったおかげもあって、瞳にとって楽しい1年となった。
そして、2年生に進級し、クラス替えが行われる。
「あっ、私は1組だ」
「えっ!私は3組だよ。そっかあ、しーちゃんと違うクラスになるの寂しいなあ……」
教室の前に貼り出されたクラス分けを親友と一緒に見ていた瞳は、違うクラスになったことを知り、落ち込んでいた。
栞里も親友である瞳とクラスが別れたことを寂しく思うが、全く会えない訳では無いため、そのことを落ち込む瞳に伝える。
「私も寂しい……。ただ、一緒なクラスじゃないのは残念だけど、学校の行き帰りは一緒にお喋り出来るからその時にいっぱい喋ろうね!」
「……うん、そうだね。いっぱい喋ろう!」
親友の栞里の励ましにより、瞳の顔に笑顔が戻った。
そして、廊下で栞里と別れて、各々の教室に入る。
ただやはり1人になるともの寂しい。
上手くやっていけるかなあ。
瞳は不安な気持ちのまま、1学期を過ごすことになる。
結局、話の出来る友達は何人か出来たが、やはり親友程何でも話せる友達はクラス内ではなかなか出来なかった。
そして、夏休み前になると進路希望の紙が配布される。
ママと同じテニス部に入って今も楽しいなあ。
だから、高校もママと同じところに行きたいなあ。
そう思った瞳は母である梨花の母校の名前を書いて提出した。
そして、夏休み前の懇談の日が訪れる。
母である朋花と一緒に瞳は教室に入った。
そして、そこで厳しい現実を突き付けられることになる。
「2年生になって成績が下がっていますね。えーっと、長瀬さんの志望校は……。ふむふむ……」
資料を見ながら話す担任の先生の言葉を朋花も瞳も少し緊張しながら聞いていた。
そして、今の状況を担任の先生はきっぱりと口にする。
「正直に言ってこのままだと厳しいですが、今から頑張ればまだ合格の可能性は十分にあります。これなら受験勉強を頑張りましょう」
「分かりました……」
そう返事をする瞳の声に覇気が無い。
一方、担任の先生は時間内に話をする必要があるため、どんどん話を進めていく。
朋花は瞳が気になっていたが、声を掛ける余裕が無く、そのまま担任の先生と話を進めた。
「では、これで以上になります」
「ありがとうございました」
そして、特に生活態度に問題の無い瞳の懇談はすぐに終わった。
しかし、このままでは志望校合格は厳しいという担任の先生の言葉が忘れられない瞳は項垂れながら教室を出ることとなった。
親友の栞里と同じクラスだったおかげもあって、瞳にとって楽しい1年となった。
そして、2年生に進級し、クラス替えが行われる。
「あっ、私は1組だ」
「えっ!私は3組だよ。そっかあ、しーちゃんと違うクラスになるの寂しいなあ……」
教室の前に貼り出されたクラス分けを親友と一緒に見ていた瞳は、違うクラスになったことを知り、落ち込んでいた。
栞里も親友である瞳とクラスが別れたことを寂しく思うが、全く会えない訳では無いため、そのことを落ち込む瞳に伝える。
「私も寂しい……。ただ、一緒なクラスじゃないのは残念だけど、学校の行き帰りは一緒にお喋り出来るからその時にいっぱい喋ろうね!」
「……うん、そうだね。いっぱい喋ろう!」
親友の栞里の励ましにより、瞳の顔に笑顔が戻った。
そして、廊下で栞里と別れて、各々の教室に入る。
ただやはり1人になるともの寂しい。
上手くやっていけるかなあ。
瞳は不安な気持ちのまま、1学期を過ごすことになる。
結局、話の出来る友達は何人か出来たが、やはり親友程何でも話せる友達はクラス内ではなかなか出来なかった。
そして、夏休み前になると進路希望の紙が配布される。
ママと同じテニス部に入って今も楽しいなあ。
だから、高校もママと同じところに行きたいなあ。
そう思った瞳は母である梨花の母校の名前を書いて提出した。
そして、夏休み前の懇談の日が訪れる。
母である朋花と一緒に瞳は教室に入った。
そして、そこで厳しい現実を突き付けられることになる。
「2年生になって成績が下がっていますね。えーっと、長瀬さんの志望校は……。ふむふむ……」
資料を見ながら話す担任の先生の言葉を朋花も瞳も少し緊張しながら聞いていた。
そして、今の状況を担任の先生はきっぱりと口にする。
「正直に言ってこのままだと厳しいですが、今から頑張ればまだ合格の可能性は十分にあります。これなら受験勉強を頑張りましょう」
「分かりました……」
そう返事をする瞳の声に覇気が無い。
一方、担任の先生は時間内に話をする必要があるため、どんどん話を進めていく。
朋花は瞳が気になっていたが、声を掛ける余裕が無く、そのまま担任の先生と話を進めた。
「では、これで以上になります」
「ありがとうございました」
そして、特に生活態度に問題の無い瞳の懇談はすぐに終わった。
しかし、このままでは志望校合格は厳しいという担任の先生の言葉が忘れられない瞳は項垂れながら教室を出ることとなった。
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