102 / 168
本当の気持ちに気づく
市原ぞうの国2
しおりを挟む
象が一歩を踏み出して俺の真上を通った。象の足ってこんなに太いのか。踏まれたらひとたまりもなさそう。
もう一歩を踏み出し俺達は飛び越える。めちゃくちゃ心臓がどくんどくんしたわ。可憐は微笑みを浮かべ、ねっ大丈夫だったでしょという表情をしている。
俺達は自分達の居た場所に戻った。
「ふふ、望くんの象が通るときの顔がすごかったよ。すごい瞳孔が開いていたし」
「恐怖が勝っていたんだからあれはしょうがない現象だ」
それに比べ可憐は余裕そうだった。どんだけ象を信頼してたんだよ。パフォーマンスをするってことは失敗しないからだと思うが。それでも怖いものは怖いのだ。
残りのパフォーマンスも見て俺達は他の動物を見ることにした。
「あ、フラミンゴだよ。綺麗だね」
「ああ、俺じゃあんな集団生活できないから尊敬するわ」
マジで常に誰かがいるって疲れるよな。良くあんなにリア充は誰かと常にいたがるんだろうなぁー。俺も今はリア充の仲間入りをしてるかもしれないが自分一人の時間もちゃんと取ってるし。
「はぁー望くんはもうちょい集団生活に慣れようよ。今じゃまあまあ人気あるんだから」
え?人気あるの。初耳なんだけど。まぁ人気があっても俺の好きな人は変わらないし。関わらないだろうから関係ないが。
「人気があっても今のグループ以外に話に行くつもりはないぞ。それと俺が働きたくない理由は人間関係の構築がめんどくさいというのもあるんだからな」
俺の人気も時間が過ぎれば下火するだろう。スポーツ際で目立ったのが理由だろうしな。
「、、、、望くんは自分のルックスを正確に把握してないみたいだね」
なんか小声で言った気がするが、悪口じゃないから問題ないだろう。可憐はたまにのボソッとなにかを言ったりする癖がある。特に実害はないんだが。
「たぬきでも見に行ってそのあと違うところ行くぞ」
「分かったよ」
俺達は移動をする。可憐はその間に次どこ行くか考えているのか顎に指を当てながらなにかを考えている。可憐のその仕草が俺は好きだったりする。萌えるというか、あざといんだよな。でも自然にやっているんだよな。それを輝基に見せれば多少は意識してくれんじゃないだろうか。まぁ私的には意識して欲しくないが。可憐のためを思うと意識してくれた方がいい。俺はそんな矛盾した気持ちを持ちながら歩いていたら可憐にどうしたの?と話しかけられた。
「いやたぬきって良く道路飛び出して死ぬからやっぱ安全な動物園にいた方が幸せなんじゃないかと思ったんだが、自然の方が自由だし広いしどっちの方かいいかと考えていてな」
本当のことは言えるはずない。ばれたら気まずくなるだけだからだ。それに俺の思いには答えてくれないだろう。
「確かに悩みどころだよね。でもやっぱ自由の方がいいんじゃない」
「俺は動物園派だな。なにもしなくてもご飯もらえるし。安住の地だし」
「自由が好きなのに働くぐらいなら動物園にいる方を選ぶんだね」
だって見世物になるだけで苦労せずに餌が貰えるんだぞ。一日中寝ててもだぞ。こんなに最高なことはあるか。
俺も人間じゃなく動物に生まれたかった。人間の男は特に働かなきゃ後ろ指を指されるからな。女性は専業主婦でもなにも言われないのに。
「望くん今度は悲観した顔してるけど、大方専業主夫になっても後ろ指を指されることに嘆いているんだろうけど」
なんでばれてるんだよ。俺の考えくらい幼馴染みならお見通しか。なにそれめっちゃ嬉しいわ。
「そうだが、なんで女性は良くて男はだめなんだろうな」
「それは男子が外にでて狩りをして、女性服や埴輪を作ったり家庭を古代から守ってきたからじゃない?」
「だが今は令和だ。むしろ男女平等世界を実現するには男の専業主夫も後ろ指指さないで認めるべきじゃないか?」
女性はいいのに男はだめ。それでは真の平等とは違う。女性ばっかし権利を主張するのは違うと思う。男の専業主夫も認めるべきだ。
「まぁそれはそうだけど。望くんのは単に働きたくないだけだよね?」
まぁそうだが俺にもなにか言う権利はある。専業主夫ななりたいやつは他にいるはずだ。疲れたサラリーマンとか。いやでも社畜は自分心とは関係なく勝手に会社に行ってしまう。俺は社畜だけにはなりたくないな。体が勝手に会社に行くとか最悪だしな。
「さんざん理不尽な目に遭って、初任給は働かない管理職より安いとか地獄だろ。市かも働かない癖に難癖はつけるしな」
「世の中は働く管理職も多いと思うよ。理不尽は耐えるしかないよね」
可憐入らぬ嫉妬を浴びたりしてるから理不尽慣れをしてるのだろう。だから会社からの理不尽を理不尽だと思わないのだろう。まぁ可憐は可愛いから周りの男が下心もって慰めに行きそうだが。それに他の社員が腹を立てていやがらせとかしそう。俺が可憐と同じ職場に行ければいいんだがまぁ無理だよな。だが可憐はアイドルを目指してるから問題ないか。いやでもアイドル同士の嫉妬もあるか。考えたらきりがないな。
「着いたみたいだよ」
考え込んでいたらいつの間にか着いていたらしい。たぬきが可憐を見た瞬間寄ってきた。あのたぬき雄だな。間違いない。動物にも伝わる美貌ってすごいな。
「わぁ可愛い。ナデナデしたい気分だよ」
たぬき達は可憐に刷りよ出ているが透明な窓ガラスで近寄れないが、まぁ近寄ったらそれはそれで危ないんだが。
「たぬきさん達餌を貰うときみたいに群がっているね。何でだろう?」
それは可憐が動物に好かれるほどの美貌を持っているからだろう。こんだけいたら牝もいるはずなんだか、牝にも好かれやすいのか。てことは牝雄関係なく唐物に好かれやすい体質なんだろうか?今度猫カフェにでも連れて行ってみるか。
「好かれやすいんだろう。キリストさんも動物に好かれやすかったらしいし。そいう体質なんだろうな」
キリストさんと同じ体質ってある意味すごいよな。神様と同じなにかを感じているってことだろうから。まぁ可憐は神様から愛される存在ではあるが。
「うーんなてなでなでしたいなー」
「次の場所に行くぞ。あまり時間ないしな」
「たぬきさんバイバイ」
するとたぬきは鳴き声を上げて返事をした。言葉が分かるのか。さすが動物園のたぬきだな。可憐はたぬきに手を振る。
「昼だがどこで食べる?」
「動物園内にレストランがあるみたいだからそこで食べよう」
まぁこれだけの規模ならあるか。鴨川シーワールド見たいになにか特別なものがあるのだろうか。少しわくわくするわ。
少し歩くとそのレストランに着いた。気にか込まれていて自然を感じるレストランだ。俺達は席に座ると速攻で俺は何を食べるのか決めた。
カレーライスだ。数量限定という言葉に俺は反応した。可憐もどうやら同じものを頼むらしい。以心伝心だな。俺達は店員を呼んでメニューを伝えた。
「数量限定ってことはちゃんと作ってるってことだよね。楽しみだなー」
「木の匂いを堪能しながら食べるカレーライスは最高だろうな」
「望くんは自然が好きだもんね」
自然は心を落ち着かせてくれる。一人の場所にちょうどいいからな。14分間ぐらい可憐としゃべっているとカレーライスが来て食べ始めた。
もう一歩を踏み出し俺達は飛び越える。めちゃくちゃ心臓がどくんどくんしたわ。可憐は微笑みを浮かべ、ねっ大丈夫だったでしょという表情をしている。
俺達は自分達の居た場所に戻った。
「ふふ、望くんの象が通るときの顔がすごかったよ。すごい瞳孔が開いていたし」
「恐怖が勝っていたんだからあれはしょうがない現象だ」
それに比べ可憐は余裕そうだった。どんだけ象を信頼してたんだよ。パフォーマンスをするってことは失敗しないからだと思うが。それでも怖いものは怖いのだ。
残りのパフォーマンスも見て俺達は他の動物を見ることにした。
「あ、フラミンゴだよ。綺麗だね」
「ああ、俺じゃあんな集団生活できないから尊敬するわ」
マジで常に誰かがいるって疲れるよな。良くあんなにリア充は誰かと常にいたがるんだろうなぁー。俺も今はリア充の仲間入りをしてるかもしれないが自分一人の時間もちゃんと取ってるし。
「はぁー望くんはもうちょい集団生活に慣れようよ。今じゃまあまあ人気あるんだから」
え?人気あるの。初耳なんだけど。まぁ人気があっても俺の好きな人は変わらないし。関わらないだろうから関係ないが。
「人気があっても今のグループ以外に話に行くつもりはないぞ。それと俺が働きたくない理由は人間関係の構築がめんどくさいというのもあるんだからな」
俺の人気も時間が過ぎれば下火するだろう。スポーツ際で目立ったのが理由だろうしな。
「、、、、望くんは自分のルックスを正確に把握してないみたいだね」
なんか小声で言った気がするが、悪口じゃないから問題ないだろう。可憐はたまにのボソッとなにかを言ったりする癖がある。特に実害はないんだが。
「たぬきでも見に行ってそのあと違うところ行くぞ」
「分かったよ」
俺達は移動をする。可憐はその間に次どこ行くか考えているのか顎に指を当てながらなにかを考えている。可憐のその仕草が俺は好きだったりする。萌えるというか、あざといんだよな。でも自然にやっているんだよな。それを輝基に見せれば多少は意識してくれんじゃないだろうか。まぁ私的には意識して欲しくないが。可憐のためを思うと意識してくれた方がいい。俺はそんな矛盾した気持ちを持ちながら歩いていたら可憐にどうしたの?と話しかけられた。
「いやたぬきって良く道路飛び出して死ぬからやっぱ安全な動物園にいた方が幸せなんじゃないかと思ったんだが、自然の方が自由だし広いしどっちの方かいいかと考えていてな」
本当のことは言えるはずない。ばれたら気まずくなるだけだからだ。それに俺の思いには答えてくれないだろう。
「確かに悩みどころだよね。でもやっぱ自由の方がいいんじゃない」
「俺は動物園派だな。なにもしなくてもご飯もらえるし。安住の地だし」
「自由が好きなのに働くぐらいなら動物園にいる方を選ぶんだね」
だって見世物になるだけで苦労せずに餌が貰えるんだぞ。一日中寝ててもだぞ。こんなに最高なことはあるか。
俺も人間じゃなく動物に生まれたかった。人間の男は特に働かなきゃ後ろ指を指されるからな。女性は専業主婦でもなにも言われないのに。
「望くん今度は悲観した顔してるけど、大方専業主夫になっても後ろ指を指されることに嘆いているんだろうけど」
なんでばれてるんだよ。俺の考えくらい幼馴染みならお見通しか。なにそれめっちゃ嬉しいわ。
「そうだが、なんで女性は良くて男はだめなんだろうな」
「それは男子が外にでて狩りをして、女性服や埴輪を作ったり家庭を古代から守ってきたからじゃない?」
「だが今は令和だ。むしろ男女平等世界を実現するには男の専業主夫も後ろ指指さないで認めるべきじゃないか?」
女性はいいのに男はだめ。それでは真の平等とは違う。女性ばっかし権利を主張するのは違うと思う。男の専業主夫も認めるべきだ。
「まぁそれはそうだけど。望くんのは単に働きたくないだけだよね?」
まぁそうだが俺にもなにか言う権利はある。専業主夫ななりたいやつは他にいるはずだ。疲れたサラリーマンとか。いやでも社畜は自分心とは関係なく勝手に会社に行ってしまう。俺は社畜だけにはなりたくないな。体が勝手に会社に行くとか最悪だしな。
「さんざん理不尽な目に遭って、初任給は働かない管理職より安いとか地獄だろ。市かも働かない癖に難癖はつけるしな」
「世の中は働く管理職も多いと思うよ。理不尽は耐えるしかないよね」
可憐入らぬ嫉妬を浴びたりしてるから理不尽慣れをしてるのだろう。だから会社からの理不尽を理不尽だと思わないのだろう。まぁ可憐は可愛いから周りの男が下心もって慰めに行きそうだが。それに他の社員が腹を立てていやがらせとかしそう。俺が可憐と同じ職場に行ければいいんだがまぁ無理だよな。だが可憐はアイドルを目指してるから問題ないか。いやでもアイドル同士の嫉妬もあるか。考えたらきりがないな。
「着いたみたいだよ」
考え込んでいたらいつの間にか着いていたらしい。たぬきが可憐を見た瞬間寄ってきた。あのたぬき雄だな。間違いない。動物にも伝わる美貌ってすごいな。
「わぁ可愛い。ナデナデしたい気分だよ」
たぬき達は可憐に刷りよ出ているが透明な窓ガラスで近寄れないが、まぁ近寄ったらそれはそれで危ないんだが。
「たぬきさん達餌を貰うときみたいに群がっているね。何でだろう?」
それは可憐が動物に好かれるほどの美貌を持っているからだろう。こんだけいたら牝もいるはずなんだか、牝にも好かれやすいのか。てことは牝雄関係なく唐物に好かれやすい体質なんだろうか?今度猫カフェにでも連れて行ってみるか。
「好かれやすいんだろう。キリストさんも動物に好かれやすかったらしいし。そいう体質なんだろうな」
キリストさんと同じ体質ってある意味すごいよな。神様と同じなにかを感じているってことだろうから。まぁ可憐は神様から愛される存在ではあるが。
「うーんなてなでなでしたいなー」
「次の場所に行くぞ。あまり時間ないしな」
「たぬきさんバイバイ」
するとたぬきは鳴き声を上げて返事をした。言葉が分かるのか。さすが動物園のたぬきだな。可憐はたぬきに手を振る。
「昼だがどこで食べる?」
「動物園内にレストランがあるみたいだからそこで食べよう」
まぁこれだけの規模ならあるか。鴨川シーワールド見たいになにか特別なものがあるのだろうか。少しわくわくするわ。
少し歩くとそのレストランに着いた。気にか込まれていて自然を感じるレストランだ。俺達は席に座ると速攻で俺は何を食べるのか決めた。
カレーライスだ。数量限定という言葉に俺は反応した。可憐もどうやら同じものを頼むらしい。以心伝心だな。俺達は店員を呼んでメニューを伝えた。
「数量限定ってことはちゃんと作ってるってことだよね。楽しみだなー」
「木の匂いを堪能しながら食べるカレーライスは最高だろうな」
「望くんは自然が好きだもんね」
自然は心を落ち着かせてくれる。一人の場所にちょうどいいからな。14分間ぐらい可憐としゃべっているとカレーライスが来て食べ始めた。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
夏休み、隣の席の可愛いオバケと恋をしました。
みっちゃん
青春
『俺の隣の席はいつも空いている。』
俺、九重大地の左隣の席は本格的に夏休みが始まる今日この日まで埋まることは無かった。
しかしある日、授業中に居眠りして目を覚ますと隣の席に女の子が座っていた。
「私、、オバケだもん!」
出会って直ぐにそんなことを言っている彼女の勢いに乗せられて友達となってしまった俺の夏休みは色濃いものとなっていく。
信じること、友達の大切さ、昔の事で出来なかったことが彼女の影響で出来るようになるのか。
ちょっぴり早い夏の思い出を一緒に作っていく。
行くゼ! 音弧野高校声優部
涼紀龍太朗
ライト文芸
流介と太一の通う私立音弧野高校は勝利と男気を志向するという、時代を三周程遅れたマッチョな男子校。
そんな音弧野高で声優部を作ろうとする流介だったが、基本的にはスポーツ以外の部活は認められていない。しかし流介は、校長に声優部発足を直談判した!
同じ一年生にしてフィギュアスケートの国民的スター・氷堂を巻き込みつつ、果たして太一と流介は声優部を作ることができるのか否か?!
告白から始まる恋
希望
ライト文芸
俺の名前は九条隆司だ。どこにでもいる高校生だ。まぁそんなことはどうでもいい。今日も桃川さんが可愛くて仕方がない。楽しそうに談笑をして顔を浮かべる仕草や真剣に授業を聞いている横顔。明るく振る舞っていて、何人もの男を勘違いさせて赤くするところとか、どんな小さなことにも相談に乗るところとか、鞄のなかをぶちまけて焦ってそれをしまう天然さとか、とりあえず可愛いのだ。悶絶死するレベル。後あざといところとかな。
だがそんな俺も桃川さんとは挨拶を交わす程度の仲だ。つまり友達じゃない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
余命2ヶ月の俺の青春
希望
ライト文芸
俺は小説を書いて、そこそこ売れている作家だ。両親はいないが、妹と二人で親の遺産と俺の印税でそこそこ小金持ちの生活をしていた。あの診断がでるまではー
そう俺は余命2ヶ月のガンの診断を受けた。そして俺は高校を辞めて、誰も悲しませずにひっそりと暮らそうと、千葉の田舎のほうに親の遺産のひとつであるアパートに移り住むことになった。
そして青春しませんかという看板を見つけて、死ぬ前に遺作として、新しい小説を書くのも悪くないなと思い参考にするためその神社を潜った。そして俺はある少女に出会い、最後の青春をして、小説に残し、それが後世に語り継がれる物語となるー。
これは俺と少女の最後の青春である。
オタクの青春
希望
ライト文芸
俺はどこにでもいる高校生だ。少し特徴があると言えばアニメが好きなくらいか。今時アニメ好きなんて珍らしくもないか。だとしたらぼっちなところだろうか。知り合いと呼ばれる変わり者の男はいるが、あいつのことは断じて友達など認めたくない。あんな中二病を友達だと認めたら俺まで中二病と判断される。それだけは嫌だ。
高校に入学して新しいクラスでも変わらずぼっちいる俺に家康は部活を作るぞと言って俺のてを引っ張った。また何かのアニメの影響を受けたなこいつ。俺はあきれながらも力では家康には敵わないのでおとなしく引っ張られる。するとある教室の前で止まった。文芸部か、はぁーテコとは涼宮ハルヒの憂鬱だな。リアルであの部活を作るのかよ。
「頼もうー」
嫌行きなりその掛け声で開けるって古すぎだろ。ほら中にいる人も驚いて、ないな。むしろ新しい部員が来ると思って目を輝かせてやがる。今からこいつは訳の分からない部活を作るつもりだぞ。
「今日からここをSOS団の部室とする。異論反論は認めん」
「おいまず部員の許可を取れ。それからだろう」
「恐らくその名前だと認められないから仮の名前で文芸部にしよう。それなら認めるよ」
こいつ涼宮ハルヒの憂鬱を知っているのか。あらゆるジャンルを読むタイプか。巻き込まれるのには慣れてるし、部費を踏んだ食ってそのお金で本を読むのも悪くはないな。どのみちすぐに飽きるだろうし。
こうして俺達オタクの青春が始まった。
泣いてもω(オメガ) 笑ってもΣ(シグマ)
武者走走九郎or大橋むつお
ライト文芸
神楽坂高校の俺は、ある日学食に飯を食いに行こうとしたら、数学の堂本が一年の女子をいたぶっているところに出くわしてしまう。数学の堂本は俺にω(オメガ)ってあだ名を付けた意地悪教師だ。
ωってのは、俺の口が、いつもωみたいに口元が笑っているように見えるから付けたんだってさ。
いたぶられてる女子はΣ(シグマ)って堂本に呼ばれてる。顔つきっていうか、口元がΣみたいに不足そうに尖がってるかららしいが、ω同様、ひどい呼び方だ。
俺は、思わず堂本とΣの間に飛び込んでしまった。
オーバードライブ・ユア・ソング
津田ぴぴ子
ライト文芸
<一部>ホラー要素あり
春先のある夜、二年前の冬に失踪した兄が首を吊っている夢を見た。
御子柴陽とその幼馴染である香西初は、この春に私立菖蒲ヶ崎高等学校に入学したばかりだ。
陽の四歳年上の兄、晴もかつてはこの学校に通っていたが、二年前の冬に突然行方不明になって以降、未だにその消息は掴めていない。
それからというもの、陽の目には幽霊と呼ばれるものが映るようになった。駅のホーム、近所の公園、通学路。あらゆる場所に当然のようにいる「それ」に、陽は好奇心に近いような感情を抱きつつも、自分から関わっていくことは無かった。
高校に入学したからには青春を謳歌しようと息巻く陽は、部活の一覧の中に軽音部を見つける。
放課後、入部届を片手に意気揚々と軽音部の部室である第二視聴覚室に向かった陽と初は、三年生の方保田織、そして和泉惺の二人と出会う。陽は彼らと話す中で、晴も軽音部に所属していたらしいことを知った。
陽と初、織、惺の四人でバンドを組むことになり、大喜びする陽。
そんな陽に、惺は怖い話は好き?と問い掛けた。
この学校の七不思議が本当にあるのかどうか調べたいと言う惺の話に、陽は好奇心に負けて乗ることにする。
バンドは極めて好調な滑り出しを見せたが、一方で織と惺は、陽と初には言えない何かを抱えているようだった。
晴の失踪、菖蒲ヶ崎高校に伝わる七不思議を始めとする数多の怪談話、校内で立て続けに起こる怪異。
それらは全て、この土地が持つ陰惨な記憶に収束していた。
<二部>ホラー要素なし
夏休みを終えて、文化祭に向けて動き出す軽音部の穏やかな日々の話
※ひとつまみくらいのBL要素、またはBLの匂わせがあります。苦手な方はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる