オタクの青春

希望

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好みを知るが、さらに不条理な現実を知る

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学校をでると、俺は式神と神経を繋げた。なんか甘い言葉を言って美少女を赤面させている。俺が言ったらは?キモいんだけどと言われる言葉もイケメンだと心を射ぬかれるのか。イケメンはやはり滅べるべきだろう。

「なんかすごい憎たらしそうな顔してるけど、何かあったの?」

「いやあまりにイケメンとの落差に呪いをかけようか迷っていただけだ」

「ふむやはり不幸になる呪いでもかけるべきだろう。リア充は我の敵だからな。ナンパは大体うまくいくし。神様の不条理はやはりイケメンがいることだろう」

家康はしゃべり方の問題だろう。イケメンなんだし。あまりにモテなさすぎて気づいていないが。発言が中二病すぎてダメなんだよ。

「ナンパはするなよ。奏さんだっているんだから」

間違いなく奏さんは家康のことが気になっているだろう。言動を気にしなければ家や差は優良物件だからな。イケメンなのにモテないし。ナンパばっかしてるが、彼女がいればナンパはやめて彼女の理想の男になろうとするだろう。

「奏は仕事で我に付き合っているだけだ」
 
連絡先もらっといてよくそんなことをいえるよな。どんだけ鈍感なんだよ。俺なんて美少女の連絡先中城先輩とゆいぽんのしか持ってないぞ。しかも流れで交換しただけだし。

「もう少し家康は人の感情に敏感になるべきだ」

メイドとお客の関係でしかないのに連絡先を渡してきたらきがあるかもと分かるだろう普通。あれか自分に自信がないから分からないのか。いやそれはないかナンパしまくってるくらいだし。

「我は敏感だぞ。悪意とかすぐに気づけるぐらいだしな。気づくが気にしないが」

好奇視線にさらされて気づいているなら直せよ。なんでそのままでいれるんだよ。オタクでも特殊だ。中二病なのとか。お陰でこったまで友達ができないんだからな。

「少しは気にしろ。周囲の振り回せる身にもなれ」

「我みたいな家康の生まれ変わりと一緒にいれて嬉しいだろう?」

「普通の中二病がなに言ってるんだよ。せめて前世を思い出してから言え」

家康の生まれ変わりだったら天下を取っているだろう。足しかに家康は勉強はできるが、所詮それだけだ。辛抱強くないし。

「当たりキツくないか?」

「こっちはみたくないものも観て苛立ってるんだよ。くそリア充め」

美少女に両手を抱かれて歩くとか呪いをかけてやろうか。あのモテをなくすために東上の依頼には全力を尽くそう。

俺達は電車に乗ると、ほほに美少女がキスをしていた。俺は思わず歯ぎしりをした。二宮めいつか痛い目に遭わせようか。理不尽な怒りを抱きながら俺は式神の観ている景色を見ていた。

やがて最寄りに着き、俺たちはそれぞれ帰る方向に向かった。二宮は家に帰ったようだ。妹はいないな。いたら間違いなくブラコンだろう。ラブコメの主人公だったら大体いるがあいつはイケメンなだけだからな。いないか。

家に帰ると俺は部屋に入り目を瞑り、集中した。式神を動かし、部屋の様子を見る。本が多いな。

参考書が目立つ。さすが学年トップクラスの学力なだけはある。俺も文系ならトップクラスだがな。

そして二宮が部屋をでた瞬間本を物色し始めた。ふむボブでめがパッチりとした人がタイプなのか。ん?これるんじゃん。るんみたいなタイプがタイプなのか。妹みたいな声がかわいい。ルックスに関しては問題ないだろう。目が多きいし髪を切るだけだからな。だが性格は東上は上品な感じだが、るんは親しくなると甘えるタイプだ。それを東上ができるか、それとるんは自分を持っている。芯の強さは大丈夫だろう。あとしつこいほど納得するまで努力するところか。あとはこだわりが強いな。

あ、エロ同人誌でてきた巨乳か、髪型はボブ東上も巨乳だし色仕掛けすればいけるかもな。ていうかイケメンも同人誌とか見るんだな。

情報収集はこの辺でいいか。そろそろ勉強しないといけないし。そう思っていたらたくさんの女子と撮ったプリクラが机の引き出しからでてきた。イケメンめどんだけモテれば気が済むんだ?式神を通してやはり呪いをかけるべきか?だがそれが東上にばれると面倒だからしないが。

そして二宮が帰ってきた。あ、本を読んでいるな。その姿すら様になるなんて世は不条理だ。
なんで俺に1物でも与えてくれなかったんだ。これ以上見ていると悲しくなるので見るのをやめた。

「ふぅーそれにしてもイケメンはいいよな。あっちから近づいてくるんだから」

俺は中城先輩ようの式神を作り始めた。見た目は美人でスタイルいい人でいいか。みんながめを引くような美人を作ってやる。
 
それから式神作りに没頭していると、唯菜から夜ごはんができたといわれたので下に降りる。

「今日は汁なし担々麺か」

「お兄ちゃん辛いもの好きてすからね。式神を観て集中してると思って好きな料理作ったんですよぉ」

「それはありがたい。早速食べるか」

『いただきます』

口にいれると辛さが口のなかに広がる。ピリ辛なのがちょうどいい。それから食べていると、唯菜がこっちを決意のこもった目で見た。
 
「お兄ちゃん私アイドルやりますよ」

俺は思わず咳き込んだ。アイドルだと確かに向いていると思うが。


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