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ヴィクトールが出て行った後もずっと座っていたスヴェトラーナはカーテンの隙間から陽が射してようやく動いた。
目の前にある巾着袋を拾う。
確認するまでもない。中の宝石も金貨も、ひとつも減っていないだろう。
感情を捨てたあの微笑み、抱きついたときの固まった身体、タイミングの良すぎるヴィクトールの登場でルカが自分のために芝居を打ったのではないかと思った。
ルカは金や宝石を欲しがらない。もし本当に欲しかったらあの時受け取っているはずだ。
ルカは心だけを望んだ。スヴェトラーナに信じてもらえることだけを望んだ。
ルカに宝石や金は意味がない。
スヴェトラーナを想ってこの芝居をしたのなら、今後スヴェトラーナの役に立つかもしれない宝石は返してくるはずだ。
それを預けられるのはあのタイミングよく入ってきた共謀のヴィクトールしかいない。
実際にそうだった。
ここにこの巾着袋があることでスヴェトラーナの推理の正しさが証明された。
ルカの初めて見る顔に、ずっとあった違和感と消えなかった不安の理由を知った。
ルカの乱暴に、初めて聞く生い立ちに胸が潰れそうだった。
今思い返せばはっきりとわかる。
ルカは傷ついていた。スヴェトラーナにした全てに傷ついていた。
どんな屈強な男でも簡単に殺せるだろうルカが、見えない血を流しながら傷ついていた。
ルカの本当の真意はもう聞くことは出来ないが、スヴェトラーナのことでしかルカは傷つかない。
ルカを守れなかった。
スヴェトラーナは自分を責めたが、ルカに怒りも感じていた。
どうしてスヴェトラーナを信じなかったのかと思ったのだ。
スヴェトラーナを心から信じてくれていたら、こんなことをしなかったはずだ。
あれだけルカだけだと言ったのに、どうして自分といることがスヴェトラーナの幸せだと信じてくれなかったのか。
ルカの自尊心の低さを理解しきれていなかった自分も、後悔しかない。
足りなかったのだ。もっと、もっと、もっと言えばよかった。
ルカが心から信じるまで言えばよかった。ルカと一緒でなければ幸せになれないと、証明しきれていなかった。
ルカはスヴェトラーナの幸せを思い違いしすぎている。
贅沢な暮らしなど望んでいないし、立場などもうどうでもいいのだ。
去れば忘れられると思っているのなら、それも大きな間違いだ。
ルカがいないならスヴェトラーナは悪夢から覚めない。
たった十日だと言ったが、運命を変える十日だった。
スヴェトラーナは心を決めて立ち上がった。
そもそも時間が足りなかったのだ。
愛を知らなかったルカがそれを信じるには、時間が必要なのだ。
だったら時間でルカに証明する。
*****
スヴェトラーナはエカチェリーナとヴィクトール、イグナシオ侯爵夫妻にサロンに集まってほしいと頼んだ。
ヴィクトールはスヴェトラーナがルカの話しをするかもしれないと思ったが、ルカの芝居に加担したヴィクトールには話しの内容を事前に何も教えてはもらえなかった。
「お母様、イグナシオ侯爵ご夫妻、私は首都へは行きません。この街に残ることを決めました」
「姫!」
ヴィクトールが声を上げた。
スヴェトラーナがどう思おうとルカから託された願いがある。ルカの望むスヴェトラーナの将来に尽くすと約束したからだ。
「ヴィクトール、あなたを怒ってはいません。ルカがあなたにどのような話をしたか想像がつきます。でもルカは思い違いをしています」
エカチェリーナは娘がなんの話をしているのかわからない。ルカという名前も今日初めて聞く。
「スヴェトラーナ、ルカとは誰ですか?」
「お母様、私が愛している男性です。私は彼と生きていきたいのです。そのためにこの街に残りたいのです」
エカチェリーナは驚きヴィクトールを見た。ルカを知っているのはここでスヴェトラーナの他にはヴィクトールだけだからだ。
「ルカは私をここまで守って連れて来てくれた兵士です。クロフスでは警備騎馬兵でした。そして今ここにはいません。昨夜出て行きました」
「それは……あなたをどこかで待っているということですか? 母親である私に何も言わずあなたを連れ去ろうとしているのですか?」
「いいえ、違います。私の幸せを願って身を引いたのです。彼の行方はわかりません」
スヴェトラーナはすべてわかっているのだとヴィクトールは臍を噛んだ。これではルカの願いを早々に守れなくなってしまう。
スヴェトラーナは本当に短い間にルカを忘れるだろうか?いいや、このスヴェトラーナを見ればそれは難しいことだ。
「ビンセヴの願いは姫の穏やかな暮らしとお幸せです。ビンセヴの願いのためにも姫は幸せにならなくてはいけないのではないですか?」
「私の幸せのためにルカが必要なのです。探しに行くにしても、私では隠れるルカを見つけることは出来ません。私はルカが私をどれほど愛してくれているのかを知っています。ルカは私が幸せかどうかを必ず確認しに来ると信じて待つことに決めたのです」
反論のしようがないはっきりとした意思に、ヴィクトールが完敗した気分だった。
しかし母親は納得できない。公女である娘が警備騎馬兵と恋に落ちる事にも驚いたが、せっかく自分の幸せのために身を引いたというのに待つと言い出すのだから納得出来ないのも当たり前かもしれない。
「国を出る前からそのような関係だったのですか?」
「いいえ、違います。旅の間に芽生えたのです」
「でしたらたった十日のことじゃないですか、錯覚です。苦しい状況では頼れる方に恋をしたような気になってしまうことはあります。あなたはまだ若くて愛してしまったと錯覚しているのです。相手は大人だからそれがわかっていたのですよ、だから去ったのですよ」
「錯覚ではありません。それは私がどれだけでも彼を待ち続けることで証明出来ると確信しています」
「現れないかもしれませんよ。この国も出て行くかもしれないのですよ」
「いいえ。ルカは必ず私が幸せかどうかを見に来ます。彼の愛を信じています。もしルカが現れなかったとしても、彼への思いをよすがに生きていけます」
たった十八歳の娘が決断するには早すぎる。
決意はここにいる誰にも伝わったが、納得は難しい。
「イグナシオ侯爵ご夫妻には保護していただいたことを心から感謝しています。私は今日ここを出ますが、母と弟のことだけは頼みたいのです。どうか首都までの保護をお願致します。そして今後も母と弟の立場が確立できるようご尽力を賜りたいのです。」
スヴェトラーナは侯爵夫妻に頭を下げた。
エカチェリーナは娘の初めての強情にどうしてよいのかわからなくなってしまっている。
「ここを出てどこで暮らすというのですか」
「街で暮らします。宝石を売れば部屋を借りて仕事が見つかるまで生活出来ます。ルカが受け取るはずだった宝石を置いて行ったのです、それをルカを待つために使います」
「スヴェトラーナ!」
ヴィクトールは頭を抱えた。残ることに賛成も出来ないし、無理やりに連れていくことも出来ない。
そこで、スヴェトラーナの決意もエカチェリーナの困惑もわかるイグナシオ侯爵が仲裁に入った。
「お母上のことも弟君のことも安心していい、首都までは私も一緒に行く。その後も出来ることはして差し上げるつもりだ。もちろんそれはあなたに対してもだ。スヴェトラーナ嬢が首都に行かないのであれば、この屋敷で暮らしたらどうだろうか? 我が家は息子夫婦が皇宮で暮らしているため戻るまで夫婦二人だ、妻も娘が出来ると思えば楽しいだろう」
「ええ。若い娘さんは大歓迎ですわ」
「いきなり街で暮らすとなればお母上の心労は計り知れないのはわかるだろう? しかし我が家ならエカチェリーナ様も安心出来るはずだ」
妥協案としては最善だった。ヴィクトールはイグナシオ侯爵に感謝した。
スヴェトラーナもこの案になら納得出来た。
ルカが自分を探しやすいように動きたくないのが最大の理由なので、ここに置いて貰えるならエカチェリーナも安心出来る自分の要項も叶えられる。
エカチェリーナも渋々ではあったが納得した。
決して話が決着したわけではないが、スヴェトラーナの決心が硬すぎる。今は納得するしかない。
イグナシオ侯爵はスヴェトラーナの決意を疑っているわけではなかったが、そう長い滞在にはならないと思った。
この先の長い人生を賭けるにはスヴェトラーナはあまりにも若い。
賢くかわいらしいので妻の話し相手にいいと思ったし、そのうち忘れた頃に縁談を用意してあげたらいいと思っていた。
スヴェトラーナの決意がどれほど硬く、ルカへの愛が揺ぎ無いものだったと知る者はまだいない。
しかしスヴェトラーナは証明できると信じている。
自分のことも、ルカのことも。
信じ続けると決め、ルカを待った。
目の前にある巾着袋を拾う。
確認するまでもない。中の宝石も金貨も、ひとつも減っていないだろう。
感情を捨てたあの微笑み、抱きついたときの固まった身体、タイミングの良すぎるヴィクトールの登場でルカが自分のために芝居を打ったのではないかと思った。
ルカは金や宝石を欲しがらない。もし本当に欲しかったらあの時受け取っているはずだ。
ルカは心だけを望んだ。スヴェトラーナに信じてもらえることだけを望んだ。
ルカに宝石や金は意味がない。
スヴェトラーナを想ってこの芝居をしたのなら、今後スヴェトラーナの役に立つかもしれない宝石は返してくるはずだ。
それを預けられるのはあのタイミングよく入ってきた共謀のヴィクトールしかいない。
実際にそうだった。
ここにこの巾着袋があることでスヴェトラーナの推理の正しさが証明された。
ルカの初めて見る顔に、ずっとあった違和感と消えなかった不安の理由を知った。
ルカの乱暴に、初めて聞く生い立ちに胸が潰れそうだった。
今思い返せばはっきりとわかる。
ルカは傷ついていた。スヴェトラーナにした全てに傷ついていた。
どんな屈強な男でも簡単に殺せるだろうルカが、見えない血を流しながら傷ついていた。
ルカの本当の真意はもう聞くことは出来ないが、スヴェトラーナのことでしかルカは傷つかない。
ルカを守れなかった。
スヴェトラーナは自分を責めたが、ルカに怒りも感じていた。
どうしてスヴェトラーナを信じなかったのかと思ったのだ。
スヴェトラーナを心から信じてくれていたら、こんなことをしなかったはずだ。
あれだけルカだけだと言ったのに、どうして自分といることがスヴェトラーナの幸せだと信じてくれなかったのか。
ルカの自尊心の低さを理解しきれていなかった自分も、後悔しかない。
足りなかったのだ。もっと、もっと、もっと言えばよかった。
ルカが心から信じるまで言えばよかった。ルカと一緒でなければ幸せになれないと、証明しきれていなかった。
ルカはスヴェトラーナの幸せを思い違いしすぎている。
贅沢な暮らしなど望んでいないし、立場などもうどうでもいいのだ。
去れば忘れられると思っているのなら、それも大きな間違いだ。
ルカがいないならスヴェトラーナは悪夢から覚めない。
たった十日だと言ったが、運命を変える十日だった。
スヴェトラーナは心を決めて立ち上がった。
そもそも時間が足りなかったのだ。
愛を知らなかったルカがそれを信じるには、時間が必要なのだ。
だったら時間でルカに証明する。
*****
スヴェトラーナはエカチェリーナとヴィクトール、イグナシオ侯爵夫妻にサロンに集まってほしいと頼んだ。
ヴィクトールはスヴェトラーナがルカの話しをするかもしれないと思ったが、ルカの芝居に加担したヴィクトールには話しの内容を事前に何も教えてはもらえなかった。
「お母様、イグナシオ侯爵ご夫妻、私は首都へは行きません。この街に残ることを決めました」
「姫!」
ヴィクトールが声を上げた。
スヴェトラーナがどう思おうとルカから託された願いがある。ルカの望むスヴェトラーナの将来に尽くすと約束したからだ。
「ヴィクトール、あなたを怒ってはいません。ルカがあなたにどのような話をしたか想像がつきます。でもルカは思い違いをしています」
エカチェリーナは娘がなんの話をしているのかわからない。ルカという名前も今日初めて聞く。
「スヴェトラーナ、ルカとは誰ですか?」
「お母様、私が愛している男性です。私は彼と生きていきたいのです。そのためにこの街に残りたいのです」
エカチェリーナは驚きヴィクトールを見た。ルカを知っているのはここでスヴェトラーナの他にはヴィクトールだけだからだ。
「ルカは私をここまで守って連れて来てくれた兵士です。クロフスでは警備騎馬兵でした。そして今ここにはいません。昨夜出て行きました」
「それは……あなたをどこかで待っているということですか? 母親である私に何も言わずあなたを連れ去ろうとしているのですか?」
「いいえ、違います。私の幸せを願って身を引いたのです。彼の行方はわかりません」
スヴェトラーナはすべてわかっているのだとヴィクトールは臍を噛んだ。これではルカの願いを早々に守れなくなってしまう。
スヴェトラーナは本当に短い間にルカを忘れるだろうか?いいや、このスヴェトラーナを見ればそれは難しいことだ。
「ビンセヴの願いは姫の穏やかな暮らしとお幸せです。ビンセヴの願いのためにも姫は幸せにならなくてはいけないのではないですか?」
「私の幸せのためにルカが必要なのです。探しに行くにしても、私では隠れるルカを見つけることは出来ません。私はルカが私をどれほど愛してくれているのかを知っています。ルカは私が幸せかどうかを必ず確認しに来ると信じて待つことに決めたのです」
反論のしようがないはっきりとした意思に、ヴィクトールが完敗した気分だった。
しかし母親は納得できない。公女である娘が警備騎馬兵と恋に落ちる事にも驚いたが、せっかく自分の幸せのために身を引いたというのに待つと言い出すのだから納得出来ないのも当たり前かもしれない。
「国を出る前からそのような関係だったのですか?」
「いいえ、違います。旅の間に芽生えたのです」
「でしたらたった十日のことじゃないですか、錯覚です。苦しい状況では頼れる方に恋をしたような気になってしまうことはあります。あなたはまだ若くて愛してしまったと錯覚しているのです。相手は大人だからそれがわかっていたのですよ、だから去ったのですよ」
「錯覚ではありません。それは私がどれだけでも彼を待ち続けることで証明出来ると確信しています」
「現れないかもしれませんよ。この国も出て行くかもしれないのですよ」
「いいえ。ルカは必ず私が幸せかどうかを見に来ます。彼の愛を信じています。もしルカが現れなかったとしても、彼への思いをよすがに生きていけます」
たった十八歳の娘が決断するには早すぎる。
決意はここにいる誰にも伝わったが、納得は難しい。
「イグナシオ侯爵ご夫妻には保護していただいたことを心から感謝しています。私は今日ここを出ますが、母と弟のことだけは頼みたいのです。どうか首都までの保護をお願致します。そして今後も母と弟の立場が確立できるようご尽力を賜りたいのです。」
スヴェトラーナは侯爵夫妻に頭を下げた。
エカチェリーナは娘の初めての強情にどうしてよいのかわからなくなってしまっている。
「ここを出てどこで暮らすというのですか」
「街で暮らします。宝石を売れば部屋を借りて仕事が見つかるまで生活出来ます。ルカが受け取るはずだった宝石を置いて行ったのです、それをルカを待つために使います」
「スヴェトラーナ!」
ヴィクトールは頭を抱えた。残ることに賛成も出来ないし、無理やりに連れていくことも出来ない。
そこで、スヴェトラーナの決意もエカチェリーナの困惑もわかるイグナシオ侯爵が仲裁に入った。
「お母上のことも弟君のことも安心していい、首都までは私も一緒に行く。その後も出来ることはして差し上げるつもりだ。もちろんそれはあなたに対してもだ。スヴェトラーナ嬢が首都に行かないのであれば、この屋敷で暮らしたらどうだろうか? 我が家は息子夫婦が皇宮で暮らしているため戻るまで夫婦二人だ、妻も娘が出来ると思えば楽しいだろう」
「ええ。若い娘さんは大歓迎ですわ」
「いきなり街で暮らすとなればお母上の心労は計り知れないのはわかるだろう? しかし我が家ならエカチェリーナ様も安心出来るはずだ」
妥協案としては最善だった。ヴィクトールはイグナシオ侯爵に感謝した。
スヴェトラーナもこの案になら納得出来た。
ルカが自分を探しやすいように動きたくないのが最大の理由なので、ここに置いて貰えるならエカチェリーナも安心出来る自分の要項も叶えられる。
エカチェリーナも渋々ではあったが納得した。
決して話が決着したわけではないが、スヴェトラーナの決心が硬すぎる。今は納得するしかない。
イグナシオ侯爵はスヴェトラーナの決意を疑っているわけではなかったが、そう長い滞在にはならないと思った。
この先の長い人生を賭けるにはスヴェトラーナはあまりにも若い。
賢くかわいらしいので妻の話し相手にいいと思ったし、そのうち忘れた頃に縁談を用意してあげたらいいと思っていた。
スヴェトラーナの決意がどれほど硬く、ルカへの愛が揺ぎ無いものだったと知る者はまだいない。
しかしスヴェトラーナは証明できると信じている。
自分のことも、ルカのことも。
信じ続けると決め、ルカを待った。
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