30 / 40
三章 迫る恐怖
9 奇跡でも抗えない
しおりを挟む
「どうだ? 調査は進展してるか?」
夢の中で蒼空は御堂六郎と会っている。場所は夕陽に染まる三町を見渡せる見晴らし台。現実で見晴らし台へ行くも、これといった情報は得られなかった。無駄足だと僅かに悔しい心情が夢に現われたのだと感じた。
こういった現象に慣れた蒼空は驚かない。現実の心情のまま答える。
「……何とも言えない。が、答えです。神話やら数字やらを考えたら頭がパンクしそうで。そもそも、殆ど魔法の世界みたいなのに、狂いなんて本当にあるんですか?」
「お前達から見ればそうだろうな。奇跡などそういうものだ」
「奇跡って言うんでしたら、日和や前園さん兄妹を救ってほしいんですけど」
御堂六郎は可笑しくなって小さく笑う。
「何か変なこと言いました?」
「時代は違えど、人間は【奇跡】という言葉に期待を抱きすぎる。奇跡というのは、助かる見込みのない窮地から救う術といった、人間に都合の良いものではない。この世に在り、人間の傍らで密かに起きる奇異の総称が奇跡だ。お前も現在目の前で奇跡を捉えているだろ?」
それを言われては何も言えなかった。
気を取り直して話題を変えた。
「あの、教えてください。どうしてそんなにまどろっこしいんですか?」
「何?」
「だって、御堂さんは願いを叶えられる。加賀見さんは予言を教える。都市伝説の怪奇現象はそこら中で起きてる。ホラー映画とかだと、結末は都市伝説に関係してる人間は全員死ぬとかってあるから、御堂さん達も俺等を嵌めて殺そうとしてるんじゃないんですか? だとしたら、なんでも出来るんだし、こんな試練与えるようなまどろっこしいことしなくてもいいんじゃないかなって」
蒼空の演技。情報を聞き出す行動だが、御堂六郎が伸るか反るか賭けであった。
「……やれやれ」
呟かれ、失敗したかもと感じる。
「先ほどの続きだ。奇跡は言うほど何も出来ん。それにお前達を我々が嵌めていると、人間側が不利だと嘯くが、人間側のほうがいつも有利なのだぞ」
「え? だって、そっちは強力な魔法使いみたいなものですよね。俺達人間側は特別な力とか無いですよ」
「力云々の問題ではない。始めに言ったが嫌なら放棄して逃げればいい。我々の領域たる土地を離れれば此方はまけのようなものだ。執拗に追いかけるなど出来ないからな。それでも人間側が負けるのは、情や欲や責任、慢心から勝ちを確信し、敗北するなどもある」
なんとも呆気ない終わり方に蒼空は驚く。しかし現状では逃げれば戻ってこない人達、悪化する未来が縛りとなって逃げられない。
「お前も全てを見捨てればいいんじゃないか?」
「出来ないって分かって言ってますよね」
鼻で笑われ、揶揄われているのは容易に分かる。
「さらに一つの誤解を解いて貰おう。我々は人間を殺したいからこのような事をしているのではない。そもそも、人間の存在はあらゆる奇跡を作る源なのだぞ」
こんな奇怪で危ない奇跡が、なぜ人間が源なのか分からなくなる。
「源って、どうして?」
「この世に存在するあらゆる知識の大元は誰が考えた? 神が降臨して知恵を授けた訳ではないだろ」
返答に迷う蒼空へ、御堂六郎は説明を変えた。
「もう少し砕いて言おう。お前があちこちで学ぶ知識は誰が起源だ? あらゆるものは人間が築き、広めてきたものだろ。我々奇跡の概念も人間の思念が礎となっている。他の地方における怪談話や都市伝説、当り外れの分からん呪いなど。見えない力に期待を込め話を創造する。奇跡の概念はそういった人間が生み出す創造物に落とし込むものが多い」
「けど、御堂さんの力は最終的に人間を殺すようなものでしょ」
「正確には”魂の力を引き込む”だ。お前達は自分の存在価値を人間という生物として見るだろ。しかし奇跡において人間の魂は大いに強い力だからな」
「魂を引き込むとかって、怨霊や死神みたいじゃないですか。殺して回収とか」
「強引な引き込みなど出来ん。条件が必要でな、人間としての死が確立されれば魂を引き込める。曖昧にではなく、確実な死の証明がなければな」
怖い話になる。日和、明香の魂は蒼空が負ければ十四日に取り込まれる。
「話が壮大になりすぎて怖がっているが案ずるな。こちらも抗えない規律みたいなものもある」
「抗えない規律?」
「数字、法則、伝説。大まかに言えばこの三つはとても強力な制限や縛りだ。こう見えてもなかなか自由ではないのだぞ」
先の人間が奇跡を作る源の話から、伝説は理解出来た。
「現存する伝説や神話は無理やり変えるなんて不可能だから分かりますけど。じゃあ、数字と法則は?」
「数字の力はかなり強力だぞ。ある種で神の力に匹敵する。時間、順番、優劣の序列、計測、力量の表記。お前達の生活圏内で数字が無くては成り立たんだろ。それに決められた月日になれば嫌でも一つ歳を食う。当たり前で抗えん強い力だ。数字の枠に当て嵌まっている俺は、加賀見茜と同じ事が出来ない。逆も然りだ」
「じゃあ、誰かが都市伝説の順番を間違えて広めて、本来五番だったのが六番としたらどうなるんですか? あり得ないでしょうけど、人間の世界じゃ、間違った情報が本当として広まるとか、よくありますよ」
「奇跡において本質は元の数字通りだ。姿形を変えようと、中身は本来あるべき形のままだ」
「ゲームのディスクをそのままで違うゲームのパッケージに換えても、ゲーム内容は元のまま、みたいなものですか?」
「上手い例えだな。つまりはそういうことだ」
「法則もそうですか?」
「ああ。順当な流れに反したとて、その反した先で在り方を成して再び合流する。それが法則の……」
小難しすぎて蒼空には伝わっていない。と表情に出ていた。
「こちらも例え話をしよう。澄み渡った清廉な河があったとしよう。何かの作用で横に流れる筋道が作られてそちらへ水が流れたが、周辺の地面の悪辣さに汚れた水の流れになった。法則の概念では、その汚くなった流れの先、本来あるべき河へと合流するのだ。その間に作られた川が新たな法則の一端だ」
その例えもなんとなく分かったが、それだと日和の法則が分からない。
「日和みたいに生きてるか死んでるか分からないのも、夢に出るのも法則ですか?」
「法則とは大元の基準だけではない。あらゆる場面において、制限や条件、けして超えてはならん枠なども作られる。加賀見茜の告げた水筒の話、あれは見事な例えだろうな。お前達も自由に生きていいと言われても、罪を犯せば警察が動き、罪の重さで罰が変わるだろ。奇跡も規制する役割を担う存在がいるのだ。なんでも出来そうに見えて、そうはならん」
「なんか、人間社会みたいですね。じゃあ、誰かが条件を満たして願い事で都市伝説のどれかを潰すか組み替える、なんてことは出来ないんですか? 何でも叶う願いで」
「残念だが、そうはならん。既に確定したものを消すことは出来んからな。もしそうしたいなら自らがその枠にはまりにいくか、大元から作り替えるしか方法はないが、結局はどうすることも出来ん。お前達も歴史の一時代を消すなど無理だろ? 同様の事だ。数字の話を蒸し返すが、これも当て嵌まれば易々と変えられん。出来上がった都市伝説を変える事も消すことも不可能。まあ、これらを変えたいのであればタイムマシンでも作り、未来を知って戻り、預言書でも作れば、多少は変化する作用は働くがな」
「今の文明では無理って分かりますよね。けどもしそんな、タイムマシンがあれば可能なんですか?」
「ああ。”確立した未来の情報を過去に持ち帰り、預言書で固定する”という意味ではな。あとは法則や制限などに収まれば問題はない」
何気ない話になった。
なぜこんなにも自分が質問を口走っているか分からないが、それほど頭はいっぱいになっているのだろう。
疑問が残るとすれば、他愛もなさそうな会話に御堂六郎がここまで語る意図は何か。この言葉全てに。もしかしたら、期限が迫っているからサービスで告げているのかもしれない。
蒼空が頭で整理する間に風景のあちこちに亀裂が走りだす。
どうやら時間切れ。考える暇すら与えてくれなさそうだ。
「急げよ。あと二日だ」
余裕のある笑みを浮かべる御堂六郎も亀裂に巻き込まれる。まるで風景の一部であるかのように。
風景全てに亀裂が及ぶと、硝子が割れるように砕け散った。
夢の中で蒼空は御堂六郎と会っている。場所は夕陽に染まる三町を見渡せる見晴らし台。現実で見晴らし台へ行くも、これといった情報は得られなかった。無駄足だと僅かに悔しい心情が夢に現われたのだと感じた。
こういった現象に慣れた蒼空は驚かない。現実の心情のまま答える。
「……何とも言えない。が、答えです。神話やら数字やらを考えたら頭がパンクしそうで。そもそも、殆ど魔法の世界みたいなのに、狂いなんて本当にあるんですか?」
「お前達から見ればそうだろうな。奇跡などそういうものだ」
「奇跡って言うんでしたら、日和や前園さん兄妹を救ってほしいんですけど」
御堂六郎は可笑しくなって小さく笑う。
「何か変なこと言いました?」
「時代は違えど、人間は【奇跡】という言葉に期待を抱きすぎる。奇跡というのは、助かる見込みのない窮地から救う術といった、人間に都合の良いものではない。この世に在り、人間の傍らで密かに起きる奇異の総称が奇跡だ。お前も現在目の前で奇跡を捉えているだろ?」
それを言われては何も言えなかった。
気を取り直して話題を変えた。
「あの、教えてください。どうしてそんなにまどろっこしいんですか?」
「何?」
「だって、御堂さんは願いを叶えられる。加賀見さんは予言を教える。都市伝説の怪奇現象はそこら中で起きてる。ホラー映画とかだと、結末は都市伝説に関係してる人間は全員死ぬとかってあるから、御堂さん達も俺等を嵌めて殺そうとしてるんじゃないんですか? だとしたら、なんでも出来るんだし、こんな試練与えるようなまどろっこしいことしなくてもいいんじゃないかなって」
蒼空の演技。情報を聞き出す行動だが、御堂六郎が伸るか反るか賭けであった。
「……やれやれ」
呟かれ、失敗したかもと感じる。
「先ほどの続きだ。奇跡は言うほど何も出来ん。それにお前達を我々が嵌めていると、人間側が不利だと嘯くが、人間側のほうがいつも有利なのだぞ」
「え? だって、そっちは強力な魔法使いみたいなものですよね。俺達人間側は特別な力とか無いですよ」
「力云々の問題ではない。始めに言ったが嫌なら放棄して逃げればいい。我々の領域たる土地を離れれば此方はまけのようなものだ。執拗に追いかけるなど出来ないからな。それでも人間側が負けるのは、情や欲や責任、慢心から勝ちを確信し、敗北するなどもある」
なんとも呆気ない終わり方に蒼空は驚く。しかし現状では逃げれば戻ってこない人達、悪化する未来が縛りとなって逃げられない。
「お前も全てを見捨てればいいんじゃないか?」
「出来ないって分かって言ってますよね」
鼻で笑われ、揶揄われているのは容易に分かる。
「さらに一つの誤解を解いて貰おう。我々は人間を殺したいからこのような事をしているのではない。そもそも、人間の存在はあらゆる奇跡を作る源なのだぞ」
こんな奇怪で危ない奇跡が、なぜ人間が源なのか分からなくなる。
「源って、どうして?」
「この世に存在するあらゆる知識の大元は誰が考えた? 神が降臨して知恵を授けた訳ではないだろ」
返答に迷う蒼空へ、御堂六郎は説明を変えた。
「もう少し砕いて言おう。お前があちこちで学ぶ知識は誰が起源だ? あらゆるものは人間が築き、広めてきたものだろ。我々奇跡の概念も人間の思念が礎となっている。他の地方における怪談話や都市伝説、当り外れの分からん呪いなど。見えない力に期待を込め話を創造する。奇跡の概念はそういった人間が生み出す創造物に落とし込むものが多い」
「けど、御堂さんの力は最終的に人間を殺すようなものでしょ」
「正確には”魂の力を引き込む”だ。お前達は自分の存在価値を人間という生物として見るだろ。しかし奇跡において人間の魂は大いに強い力だからな」
「魂を引き込むとかって、怨霊や死神みたいじゃないですか。殺して回収とか」
「強引な引き込みなど出来ん。条件が必要でな、人間としての死が確立されれば魂を引き込める。曖昧にではなく、確実な死の証明がなければな」
怖い話になる。日和、明香の魂は蒼空が負ければ十四日に取り込まれる。
「話が壮大になりすぎて怖がっているが案ずるな。こちらも抗えない規律みたいなものもある」
「抗えない規律?」
「数字、法則、伝説。大まかに言えばこの三つはとても強力な制限や縛りだ。こう見えてもなかなか自由ではないのだぞ」
先の人間が奇跡を作る源の話から、伝説は理解出来た。
「現存する伝説や神話は無理やり変えるなんて不可能だから分かりますけど。じゃあ、数字と法則は?」
「数字の力はかなり強力だぞ。ある種で神の力に匹敵する。時間、順番、優劣の序列、計測、力量の表記。お前達の生活圏内で数字が無くては成り立たんだろ。それに決められた月日になれば嫌でも一つ歳を食う。当たり前で抗えん強い力だ。数字の枠に当て嵌まっている俺は、加賀見茜と同じ事が出来ない。逆も然りだ」
「じゃあ、誰かが都市伝説の順番を間違えて広めて、本来五番だったのが六番としたらどうなるんですか? あり得ないでしょうけど、人間の世界じゃ、間違った情報が本当として広まるとか、よくありますよ」
「奇跡において本質は元の数字通りだ。姿形を変えようと、中身は本来あるべき形のままだ」
「ゲームのディスクをそのままで違うゲームのパッケージに換えても、ゲーム内容は元のまま、みたいなものですか?」
「上手い例えだな。つまりはそういうことだ」
「法則もそうですか?」
「ああ。順当な流れに反したとて、その反した先で在り方を成して再び合流する。それが法則の……」
小難しすぎて蒼空には伝わっていない。と表情に出ていた。
「こちらも例え話をしよう。澄み渡った清廉な河があったとしよう。何かの作用で横に流れる筋道が作られてそちらへ水が流れたが、周辺の地面の悪辣さに汚れた水の流れになった。法則の概念では、その汚くなった流れの先、本来あるべき河へと合流するのだ。その間に作られた川が新たな法則の一端だ」
その例えもなんとなく分かったが、それだと日和の法則が分からない。
「日和みたいに生きてるか死んでるか分からないのも、夢に出るのも法則ですか?」
「法則とは大元の基準だけではない。あらゆる場面において、制限や条件、けして超えてはならん枠なども作られる。加賀見茜の告げた水筒の話、あれは見事な例えだろうな。お前達も自由に生きていいと言われても、罪を犯せば警察が動き、罪の重さで罰が変わるだろ。奇跡も規制する役割を担う存在がいるのだ。なんでも出来そうに見えて、そうはならん」
「なんか、人間社会みたいですね。じゃあ、誰かが条件を満たして願い事で都市伝説のどれかを潰すか組み替える、なんてことは出来ないんですか? 何でも叶う願いで」
「残念だが、そうはならん。既に確定したものを消すことは出来んからな。もしそうしたいなら自らがその枠にはまりにいくか、大元から作り替えるしか方法はないが、結局はどうすることも出来ん。お前達も歴史の一時代を消すなど無理だろ? 同様の事だ。数字の話を蒸し返すが、これも当て嵌まれば易々と変えられん。出来上がった都市伝説を変える事も消すことも不可能。まあ、これらを変えたいのであればタイムマシンでも作り、未来を知って戻り、預言書でも作れば、多少は変化する作用は働くがな」
「今の文明では無理って分かりますよね。けどもしそんな、タイムマシンがあれば可能なんですか?」
「ああ。”確立した未来の情報を過去に持ち帰り、預言書で固定する”という意味ではな。あとは法則や制限などに収まれば問題はない」
何気ない話になった。
なぜこんなにも自分が質問を口走っているか分からないが、それほど頭はいっぱいになっているのだろう。
疑問が残るとすれば、他愛もなさそうな会話に御堂六郎がここまで語る意図は何か。この言葉全てに。もしかしたら、期限が迫っているからサービスで告げているのかもしれない。
蒼空が頭で整理する間に風景のあちこちに亀裂が走りだす。
どうやら時間切れ。考える暇すら与えてくれなさそうだ。
「急げよ。あと二日だ」
余裕のある笑みを浮かべる御堂六郎も亀裂に巻き込まれる。まるで風景の一部であるかのように。
風景全てに亀裂が及ぶと、硝子が割れるように砕け散った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
歩みだした男の娘
かきこき太郎
ライト文芸
男子大学生の君島海人は日々悩んでいた。変わりたい一心で上京してきたにもかかわらず、変わらない生活を送り続けていた。そんなある日、とある動画サイトで見た動画で彼の心に触れるものが生まれる。
それは、女装だった。男である自分が女性のふりをすることに変化ができるとかすかに希望を感じていた。
女装を続けある日、外出女装に出てみた深夜、一人の女子高生と出会う。彼女との出会いは運命なのか、まだわからないが彼女は女装をする人が大好物なのであった。
連れ子が中学生に成長して胸が膨らむ・・・1人での快感にも目覚て恥ずかしそうにベッドの上で寝る
マッキーの世界
大衆娯楽
連れ子が成長し、中学生になった。
思春期ということもあり、反抗的な態度をとられる。
だが、そんな反抗的な表情も妙に俺の心を捉えて離さない。
「ああ、抱きたい・・・」
庭木を切った隣人が刑事訴訟を恐れて小学生の娘を謝罪に来させたアホな実話
フルーツパフェ
大衆娯楽
祝!! 慰謝料30万円獲得記念の知人の体験談!
隣人宅の植木を許可なく切ることは紛れもない犯罪です。
30万円以下の罰金・過料、もしくは3年以下の懲役に処される可能性があります。
そうとは知らずに短気を起こして家の庭木を切った隣人(40代職業不詳・男)。
刑事訴訟になることを恐れた彼が取った行動は、まだ小学生の娘達を謝りに行かせることだった!?
子供ならば許してくれるとでも思ったのか。
「ごめんなさい、お尻ぺんぺんで許してくれますか?」
大人達の事情も知らず、健気に罪滅ぼしをしようとする少女を、あなたは許せるだろうか。
余りに情けない親子の末路を描く実話。
※一部、演出を含んでいます。
SNSの使い方
花柳 都子
ミステリー
ある日、無実の罪でアルバイトをクビになった綿貫千春は、ひょんなことから小さな編集社の旅雑誌公式SNSプロジェクトを手伝うことに。
旅雑誌といえばキラキラしてワクワクして、見ているだけで幸せな気持ちになれる、はずなのに。
不運続きの千春にとって、他人のSNSなど微塵も興味がなく、いっそ消えてなくなればいいとさえ思っていた為、実際のところ全くもって熱が入らなかった。
それでも相棒となった記者の風月七緒は、千春の仕事ぶりを認め、取材で関わる全ての人に敬意を払い、どんなに小さな仕事に対しても真っ直ぐ、懸命に向き合う。そんな姿に千春は徐々に心を動かされていく。
彼らは行く先々で必ずトラブルに巻き込まれるが、千春はその度にその土地の人々の葛藤や迷いが、そしてその人たちにしか分からない愛や幸せがあることを知る。
自分にとっての幸せとは、SNSを見る人たちの日常の喜びとは、全ての人にとってのこの世界とは、一体何なのか。
人生一度目の壁にぶつかる若き青年と、人類全ての幸福を願う文系ヒーローの熱くもあたたかい物語。
SNSを通して本当の幸せを見つけたいあなたへ、心からの愛を込めて。
そんなふうに見つめないで…デッサンのモデルになると義父はハイエナのように吸い付く。全身が熱くなる嫁の私。
マッキーの世界
大衆娯楽
義父の趣味は絵を描くこと。
自然を描いたり、人物像を描くことが好き。
「舞さん。一つ頼みがあるんだがね」と嫁の私に声をかけてきた。
「はい、なんでしょうか?」
「デッサンをしたいんだが、モデルになってくれないか?」
「え?私がですか?」
「ああ、
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる