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「お前は笑っているのに泣いているような顔をするな。」
聴き心地の良い声に振り返ると、そこにはグラスを二つ持った隣国の国王が立っていました。
その表情からは自信が溢れ、その瞳は情熱的、けれどまるで私を値踏みするかのような冷たさをを宿しています。
「面白いことを仰るのですね、陛下は。」
「アランだ。俺のことはアランと呼べ。」
アラン陛下から渡されたグラスを手に、私は手すりの外に広がる闇に身を乗り出しました。
淑女らしくない振る舞いに不快な思いをされるかもしれません。けれどアラン陛下ならきっと、そんなことは気にしないだろうという思いが私の中にありました。
どうして今日会ったばかりの方にそんなことを思えるのでしょう。
私にも分かりません。
けれどこの時、私は長年思い続けた彼よりもアラン陛下のことを信用したのです。
「お前は…まるで生ける屍のようだ。」
アラン陛下はおかしなことを言いますね。
私は死んでなどいないのに。
意味も心も意志もないけれど、生きているのです。
…いっその事死ねたらどれだけ楽なことか。
でももし私がそんなことをして今までの行いが実家の耳に入ってしまえば、きっとお父様は資金援助を打ち切るでしょう。
貴族でありながら、お父様は家族思いで優しい方なのです。
そして彼の公爵家には現在、前公爵の負った借金があります。数年前に起きた災害の影響で、借金を満足に返すことも出来ないのです。
だからこそお父様に助けを求めることなど出来ませんでした。今離婚すれば公爵領は復興出来ないでしょうし、何より優しいお父様に罪悪感を抱かせて傷つける様なことをしたくなかったのです。
…あら?そう考えたら私が今彼に執着する理由はなんでしょう。
私は彼を愛しているからだと思っていましたが、違うのでしょうか。
いいえ、いいえ。そんな筈はありません。
私は今も彼を愛しているのです。だからこそ、今もこうして逃げ出さずにここに立っているのです。
そうです。どれだけ忌み嫌われようと、私は彼を愛しています。
きっとそうです。
そうでなければいけないのです。
「楽になりたいとは思わないか。」
「…私は今も充分楽をしていますわ。」
だって公爵夫人の務めすら満足にこなしていないのだから。
嗚呼、これではただの引きこもりですね。
アラン陛下は思わず笑ってしまった私を見て、何だか微妙な笑みを浮かべました。
しかしその表情からもどこか自信が満ち溢れていて、背筋がぞわりとする程官能的です。
まるで人を飲み込んでしまいそうなその笑顔から逃れるように、私は闇へと視線を逸らしました。
「世の中の人間には向き不向きがあるが…。お前はまるで、自分から収まらない鳥籠の中に入って、苦しみながら死を待っているかのようだ。本来ならば、もっと大空を自由に羽ばたくことが出来るというに。」
「過剰な評価ですわ。私には鳥籠の隅が似合っております。」
つまるところ、アラン陛下は何が言いたいのでしょう。
そのように褒められたところで、私にはもう鳥籠から出る気力も羽ばたく力もないというのに。
アラン陛下の言う通り、全てを終えるための死を待っているのです。
「…アラン陛下は私に何を望んでいるのですか。」
ちらりとアラン陛下へ視線を向けると、私の心臓はまるで誰かに握られたかのように苦しくて。そして自然とハッと吐息が漏れていました。
それ程までに、こちらを正面から見つめるアラン陛下の顔は美しかったのです。
強い決意を秘めた金色の瞳に、この愚かな私はどう映っていたでしょう。
思わず視線を逸らしたくなったけれど、アラン陛下の美しさに心を惹かれた私には出来ませんでした。
見るもの全てを魅了するその瞳で、その顔で、その言動で。
「俺はお前が欲しい。」
耳元でそう囁かれました。
私は返事をすることも出来ず、ただ黙ってアラン陛下の真意を探っていました。
冷やかし、でしょうか。
隣国の、仮にも国王であるアラン陛下がそのようなことを言うはずがありません。
いえ、そのような発言が許されるはずありません。
私が黙っていると、アラン陛下は体が冷えてしまうと私の腰を抱いて会場へと戻りました。
会場に戻るとやはり、人々は好奇の目で私達のことを見てきました。
先程とは違い、アラン陛下に聞こえたら不敬とも言える噂話を口にしています。
このまま私が傍にいるとアラン陛下の威信に関わると、そう判断した私は彼から距離をとるべく数歩離れました。
そしてタイミング良くこの国の国王とその護衛である彼が、アラン陛下の元へやってきます。
彼は私を1度だけ睨むと、直ぐにその視線をアラン陛下へと向けていました。
彼と夫婦らしい会話をしたことも、ましてやその姿を視界に入れることも片手で数えられる程しかありません。
それなのに…嗚呼、私はあの一瞬で、彼が言わんをすることを充分に察することが出来ました。
これ以上俺に迷惑をかける前に、失せろ。
彼の瞳は、私への怒りと軽蔑、憎しみの炎をありありと燃やしていました。
もう慣れているはずなのに、それでも一瞬呼吸をすることを忘れてしまった私はなんて愚かなのでしょう。
私が彼に愛されることはないと、身をもって分かっている筈なのに。
自分の視界ではないかのような、まるでフィルムを1枚隔てているかのように、目の前で談笑をする彼らをただ眺めていました。
嗚呼これは、私という哀れな女の物語なのね。
早く、早く早く早く終わってしまえばいいのに。
思わずそう願わずにはいられません。
だって私は誰からも必要とされてないのだから。
まるで自分に与えられた役目は、人々から忌み嫌われることだとでもいうように。
そんな時でした。
彼等から離れて全てを静観していると、ふとおかしな人物が目に留まりました。
社交界には顔を出していないため、どこの家の子息なのかは分かりません。
けれど私が覚えていないということは、私よりも位の低い家の人間なのでしょう。
…はて、そんなにも位の低い人間が、このパーティに参加することは出来たかしら。
答えは否。ではなぜあの子息はここにいるのでしょう。
再びその子息に注目すると、子息はまばらな人垣を抜けてまっすぐど彼等のいる場所へ向かっていました。
嗚呼、なんだかこれは…まずい気がする。
そう思ったのは、子息の仄暗い光を宿した瞳が私に似ていたからでしょうか。
全てに絶望し、心が壊れた人が持つその瞳を、私は知りすぎていました。
全てに絶望してしまえば、失うものなど何も無い。
だからでしょう。子息がその手にしたナイフを彼へ突き刺そうとしていたのは。
正常であれば、そのようなことを出来るはずありませんから。
けれど正常でないのは子息だけではありません。
私だって、とっくの昔に壊れているのです。
たった一つ抱いていた宝物。
それを壊された私にも、もはや失うものなどありませんでした。
じわりと、脇腹に異物が突き刺さります。
痛い。とても痛いです。
思わず呼吸を忘れてしまうほどに、声も出ないほどに。
けれど…嗚呼、もしかしたら神様が私の願いを聞いてくれたのかもしれません。
やっと解放されると、そう思うとなんだかこの痛みも悪くありません。
いえ、できることなら早くこの痛みからも解放されたいですが。
崩れる視界では、動揺する子息が後退りしていました。
「あな…は…ない。」
あなたは悪くない。
そう言おうとしたけれど、上手く言葉にできません。
呼吸をするだけでも痛み、苦しいのです。
早くこの呼吸さえ止まってしまえばいいのに。
倒れた私を受け止めてくれたのは誰なのでしょう。
視界が霞んでよく分かりません。
私はこのまま死ぬのでしょうか。
嗚呼、やっぱり家族には申し訳ないです。
こんな出来損ないの娘は、最期まで家族を悲しませてしまうのですから。
誰かがずっと、私の名前を呼んでいます。
誰でしょう。ふふ、どうせもう私は死ぬのに。
可笑しいわ。
心残りがあるとすれば…家族くらいでしょうか。
だめですね。まるで頭の中が霞がかったかのように思考がまとまりません。意識も消えかけています。
けれど…嗚呼、彼にこれだけは言っておかないと。
「さぃ、まで…ぉ目汚し、て…もうしわ、あり、せん。」
……あら?
彼の名前はなんだったかしら。
まぁもう関係ないですわね。
聴き心地の良い声に振り返ると、そこにはグラスを二つ持った隣国の国王が立っていました。
その表情からは自信が溢れ、その瞳は情熱的、けれどまるで私を値踏みするかのような冷たさをを宿しています。
「面白いことを仰るのですね、陛下は。」
「アランだ。俺のことはアランと呼べ。」
アラン陛下から渡されたグラスを手に、私は手すりの外に広がる闇に身を乗り出しました。
淑女らしくない振る舞いに不快な思いをされるかもしれません。けれどアラン陛下ならきっと、そんなことは気にしないだろうという思いが私の中にありました。
どうして今日会ったばかりの方にそんなことを思えるのでしょう。
私にも分かりません。
けれどこの時、私は長年思い続けた彼よりもアラン陛下のことを信用したのです。
「お前は…まるで生ける屍のようだ。」
アラン陛下はおかしなことを言いますね。
私は死んでなどいないのに。
意味も心も意志もないけれど、生きているのです。
…いっその事死ねたらどれだけ楽なことか。
でももし私がそんなことをして今までの行いが実家の耳に入ってしまえば、きっとお父様は資金援助を打ち切るでしょう。
貴族でありながら、お父様は家族思いで優しい方なのです。
そして彼の公爵家には現在、前公爵の負った借金があります。数年前に起きた災害の影響で、借金を満足に返すことも出来ないのです。
だからこそお父様に助けを求めることなど出来ませんでした。今離婚すれば公爵領は復興出来ないでしょうし、何より優しいお父様に罪悪感を抱かせて傷つける様なことをしたくなかったのです。
…あら?そう考えたら私が今彼に執着する理由はなんでしょう。
私は彼を愛しているからだと思っていましたが、違うのでしょうか。
いいえ、いいえ。そんな筈はありません。
私は今も彼を愛しているのです。だからこそ、今もこうして逃げ出さずにここに立っているのです。
そうです。どれだけ忌み嫌われようと、私は彼を愛しています。
きっとそうです。
そうでなければいけないのです。
「楽になりたいとは思わないか。」
「…私は今も充分楽をしていますわ。」
だって公爵夫人の務めすら満足にこなしていないのだから。
嗚呼、これではただの引きこもりですね。
アラン陛下は思わず笑ってしまった私を見て、何だか微妙な笑みを浮かべました。
しかしその表情からもどこか自信が満ち溢れていて、背筋がぞわりとする程官能的です。
まるで人を飲み込んでしまいそうなその笑顔から逃れるように、私は闇へと視線を逸らしました。
「世の中の人間には向き不向きがあるが…。お前はまるで、自分から収まらない鳥籠の中に入って、苦しみながら死を待っているかのようだ。本来ならば、もっと大空を自由に羽ばたくことが出来るというに。」
「過剰な評価ですわ。私には鳥籠の隅が似合っております。」
つまるところ、アラン陛下は何が言いたいのでしょう。
そのように褒められたところで、私にはもう鳥籠から出る気力も羽ばたく力もないというのに。
アラン陛下の言う通り、全てを終えるための死を待っているのです。
「…アラン陛下は私に何を望んでいるのですか。」
ちらりとアラン陛下へ視線を向けると、私の心臓はまるで誰かに握られたかのように苦しくて。そして自然とハッと吐息が漏れていました。
それ程までに、こちらを正面から見つめるアラン陛下の顔は美しかったのです。
強い決意を秘めた金色の瞳に、この愚かな私はどう映っていたでしょう。
思わず視線を逸らしたくなったけれど、アラン陛下の美しさに心を惹かれた私には出来ませんでした。
見るもの全てを魅了するその瞳で、その顔で、その言動で。
「俺はお前が欲しい。」
耳元でそう囁かれました。
私は返事をすることも出来ず、ただ黙ってアラン陛下の真意を探っていました。
冷やかし、でしょうか。
隣国の、仮にも国王であるアラン陛下がそのようなことを言うはずがありません。
いえ、そのような発言が許されるはずありません。
私が黙っていると、アラン陛下は体が冷えてしまうと私の腰を抱いて会場へと戻りました。
会場に戻るとやはり、人々は好奇の目で私達のことを見てきました。
先程とは違い、アラン陛下に聞こえたら不敬とも言える噂話を口にしています。
このまま私が傍にいるとアラン陛下の威信に関わると、そう判断した私は彼から距離をとるべく数歩離れました。
そしてタイミング良くこの国の国王とその護衛である彼が、アラン陛下の元へやってきます。
彼は私を1度だけ睨むと、直ぐにその視線をアラン陛下へと向けていました。
彼と夫婦らしい会話をしたことも、ましてやその姿を視界に入れることも片手で数えられる程しかありません。
それなのに…嗚呼、私はあの一瞬で、彼が言わんをすることを充分に察することが出来ました。
これ以上俺に迷惑をかける前に、失せろ。
彼の瞳は、私への怒りと軽蔑、憎しみの炎をありありと燃やしていました。
もう慣れているはずなのに、それでも一瞬呼吸をすることを忘れてしまった私はなんて愚かなのでしょう。
私が彼に愛されることはないと、身をもって分かっている筈なのに。
自分の視界ではないかのような、まるでフィルムを1枚隔てているかのように、目の前で談笑をする彼らをただ眺めていました。
嗚呼これは、私という哀れな女の物語なのね。
早く、早く早く早く終わってしまえばいいのに。
思わずそう願わずにはいられません。
だって私は誰からも必要とされてないのだから。
まるで自分に与えられた役目は、人々から忌み嫌われることだとでもいうように。
そんな時でした。
彼等から離れて全てを静観していると、ふとおかしな人物が目に留まりました。
社交界には顔を出していないため、どこの家の子息なのかは分かりません。
けれど私が覚えていないということは、私よりも位の低い家の人間なのでしょう。
…はて、そんなにも位の低い人間が、このパーティに参加することは出来たかしら。
答えは否。ではなぜあの子息はここにいるのでしょう。
再びその子息に注目すると、子息はまばらな人垣を抜けてまっすぐど彼等のいる場所へ向かっていました。
嗚呼、なんだかこれは…まずい気がする。
そう思ったのは、子息の仄暗い光を宿した瞳が私に似ていたからでしょうか。
全てに絶望し、心が壊れた人が持つその瞳を、私は知りすぎていました。
全てに絶望してしまえば、失うものなど何も無い。
だからでしょう。子息がその手にしたナイフを彼へ突き刺そうとしていたのは。
正常であれば、そのようなことを出来るはずありませんから。
けれど正常でないのは子息だけではありません。
私だって、とっくの昔に壊れているのです。
たった一つ抱いていた宝物。
それを壊された私にも、もはや失うものなどありませんでした。
じわりと、脇腹に異物が突き刺さります。
痛い。とても痛いです。
思わず呼吸を忘れてしまうほどに、声も出ないほどに。
けれど…嗚呼、もしかしたら神様が私の願いを聞いてくれたのかもしれません。
やっと解放されると、そう思うとなんだかこの痛みも悪くありません。
いえ、できることなら早くこの痛みからも解放されたいですが。
崩れる視界では、動揺する子息が後退りしていました。
「あな…は…ない。」
あなたは悪くない。
そう言おうとしたけれど、上手く言葉にできません。
呼吸をするだけでも痛み、苦しいのです。
早くこの呼吸さえ止まってしまえばいいのに。
倒れた私を受け止めてくれたのは誰なのでしょう。
視界が霞んでよく分かりません。
私はこのまま死ぬのでしょうか。
嗚呼、やっぱり家族には申し訳ないです。
こんな出来損ないの娘は、最期まで家族を悲しませてしまうのですから。
誰かがずっと、私の名前を呼んでいます。
誰でしょう。ふふ、どうせもう私は死ぬのに。
可笑しいわ。
心残りがあるとすれば…家族くらいでしょうか。
だめですね。まるで頭の中が霞がかったかのように思考がまとまりません。意識も消えかけています。
けれど…嗚呼、彼にこれだけは言っておかないと。
「さぃ、まで…ぉ目汚し、て…もうしわ、あり、せん。」
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彼の名前はなんだったかしら。
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