45 / 123
【二章:樹海の守護者と襲来する勇者パーティー】
閑章2:水の魔法使いと炎の大剣使い――ビギナ・ゼラ【前編】(*ビギナ視点)
しおりを挟む
「アクアランスッ!!」
「ぎゅお!!」
水のランスが二枚貝型の魔物:アーガイの固い殻を突き破った。一撃必殺(クリティカルヒット)。
彼女は勇ましくアーガイを蹴って、魔力で形作った“水のランス”を抜く。そして銀の長い髪を振りながら、赤い瞳に別の標的を写して突撃を敢行する。
川辺での遭遇戦は彼女が一人で、アーガイは多数。彼女も水属性の魔法を得意とし、相手も水に住まう魔物である。物量も圧倒的な差で、属性による有利不利は無し。互いの間にあるのは生存をかけた闘争本能と、それを具現化させる“自らの力”のみ。
ならば状況だけで判断すれば、例え妖精の血を引き、魔法特性の高い彼女であっても、この戦いは無謀と言わざるを得ないものだった。
しかしそれはあくまで現況を一瞬眺めての分析でしかない。
「はぁっ!」
「ぎゅっ!」
彼女はアーガイへ急接近し、裂ぱくの気合と共に水のランスで敵を穿った。再度の一撃必殺(クリティカルヒット)。
ずっと真新しいままだった白の法衣には無数の染みや汚れが浮かび、裾も擦れ、あるいは解れている。
恥ずかしい恰好ではある。しかし今の彼女は、そんな些末なことなど気にはしない。
これは彼女の勲章だったからだ。危険地帯の樹海へ自ら赴き、そしてここまで生き残ってきた証拠。
決意し、そして行動に移した表れ。
外からでは分からない“強い力”が彼女の中にあった。
小さな胸の内には明確な意思があり、その意思は彼女へ圧倒的な力を与えている。
(こんなところで死なない! いや死ねない! だって私は逢いたいから! またクルスさんに逢いたいんだから!! あの人を絶対に探し出して、想いを伝えるんだから!!)
Bランク冒険者、水属性を得意とする魔法使い――【ビギナ】
彼女は明確な意思を力に代えて、敵との圧倒的な差をねじ伏せる。
川辺での遭遇戦は、ビギナの圧倒的な勝利に終わるのだった。
……
……
……
焚火を囲んで、星空を見上げていると、この空がクルスと繋がっているのだと、ビギナはいつも思うようになっていた。
そう思えば寂しくはない筈だと思っていた。しかし近くから彼の匂いは香ってこないし、優し気な声も聞こえては来ない。
同じ空の下にはいる。きっと近くに居るはずなのに、彼は遠くにいる。寂しくて、会いたくて――胸が張り裂けそうに痛い。
聖王直轄領となり無断で立ち入りが禁じられた樹海。そこへクルスを探すためにビギナが潜って、早や一か月が過ぎようとしていた。
しかしいくら探せど、未だ彼との再会は叶っていない。
時折、人面樹(トレント)の怪人がクルスだという判断は間違っていたのでは、と思うことがあった。樹海の中で、日々危険に身を晒し、彼の姿を追い求めることに、本当に意味があるのかと迷うことも多かった。
「先輩、どこにいるんですか? 逢いたいですっ……」
今日は特に疲れているのか、寂しさが強く、自然と弱音がこぼれ出た。しかしここに潜る以外に、自分の力で彼と再会する方法は無い。
待つのは止めて、自分から道を切り開くと決めた。ならば、弱音など零している暇はない。そう思って、気持ちの切り替えを図る。
「――っ!?」
その時、ビギナの長耳が、不穏な音を聞き取る。
落ち込んだ気持ちを警戒心で塗りつぶし、杖を持って立ち上がる。
周囲の木々が“ザザッ”と揺れ、ゆらゆらと複数の影が迫り来る。
根が手足のように動いて徘徊し、頭に当たるところには紫の花が咲いている。
危険度C、樹海での発見例が報告されている植物系魔物の代名詞――マンドラゴラ
複数のマンドラゴラはビギナの全周囲から迫り、気づけば取り囲まれていた。
水は木の生きる糧である。故に、水属性を得意とするビギナにとっては最低最悪の相性である。
おまけに退路も無い。これはきっと、弱気な自分が警戒を怠ったためだと思った。
(でも負けない! こんなところで私はっ!)
覚悟を決めたビギナは杖を握る。そして目の前のマンドラゴラへ向けて突進した。瞬間、杖が月明かりを浴びて、一瞬きらめきを放つ。
「はぁっ!」
「どぉー!?」
錫杖から細身の刀身が抜刀されて、マンドラゴラを真っ二つに切り裂いた。
魔法学院時代の歳上のルームメイトに“仕込み杖”を勧められたことが、今日ほどありがいと思ったことは無かった。
「さぁ、かかってきなさい! たとえ魔法が使えなくても負けません!」
ビギナは自分を鼓舞するために言葉を吐き出す。次のマンドラゴラへ目掛けて地面を蹴る。
しかしマンドラゴラはウサギのように後ろへ跳ねた。
刃がむなしく空を切る。
「きゃっ!」
彼女の背中をマンドラゴラの蔓が“ピシャリ!”と打ち据えた。
ローブが避け、背中から全身へ鋭い痛みが広がって行く。
すると今度は、また別のマンドラゴラが蔓の鞭で、太ももを激しく殴打する。
体勢を崩したビギナを、マンドラゴラは蔓の鞭で執拗に打ち据える。
彼女はただ、敵の執拗な攻撃に蹲りながら、必死に耐えるしかできなかった。
「「「どぉーーッ!!」」」
「――ッ!! ああああ!!」
不快な音波が浴びせられ、ビギナの身体を激しく揺さぶった。音波は耳から頭の中へ入り込み、中身を直接揺さぶる。
人よりも聴覚に優れる彼女にとってマンドラゴラが得意とする“バインドボイス”は、ことさらに効果を示していた。
次第に自分がここで何をしているのかがわからなくなってくる。自分という存在に罅が入り、何者なのかが定かでは無くなってくる。
(先輩……! クルス先輩っ……!)
そんな状況でも、どんなに意思が打ち砕かれようとも、彼女の頭にははっきりと彼の像が結ばれた。
彼に逢うまでは死ねない。伝えるべきことを伝えてはいない。だからそれまでは、こんなところでくたばる訳には行かない。
「どっ――!!」
その時、わずかに音波が弱まったような気がした。
「よいしょっすッ!!」
「どっぉ――!? せぇ――……」
聞き覚えのない声と、マンドラゴラの悲鳴が重なった。再び音波が弱まる。砕けかけた心が再び繋がり、意思がよみがえり始める。
「大丈夫っすか!? まだ戦えるっすか!?」
ビギナが顔を上げると、そこには真っ赤で重厚な鎧を身に着けた、犬のような長耳を持つ同い年くらいの少女が手を差し伸べていた。
「あ、貴方は……?」
「その様子じゃ大丈夫っすね! 自己紹介は後っす! まずはここを切り抜けるっすよ!」
「は、はい!」
どこかあか抜けている彼女の言葉に、ビギナは勇気を取り戻す。そして素早く立ち上がった。
「よぉし! 戦闘再開っす!! ウチに付いてくるっす!」
炎のように赤い髪を持つ彼女は身の丈よりも遥かに大きい剣――大剣(ハイパーソード)を軽々と掲げて、マンドラゴラへ振り落とす。
斬撃を浴びたマンドラゴラは赤い軌跡に切り裂かれ、わずかに炎を発しながら、倒された。
装備から察するに彼女の得意属性は――“火”。植物系魔物のマンドラゴラにとっては驚異の相手である。
「猛虎剣(タイガーソード)奥義!」
大剣が赤い魔力を帯びて肥大化した。間違いなくこの技は聖王国北方に住む、獣の耳を持つ原住民“ビムガン”の得意とする“武芸(マーシャルアーツ)"と見て間違いない。
「炎月斬(フレイムスクレイパー)!」
「「「どぉーっ!! せぇーー……」」」
輝く深紅の軌跡が三匹のマンドラゴラをまとめて切り裂いた。
「くぅー! ようやく決まったっす! やったっす! 今夜のウチは絶好調っす!」
「危ないっ!」
ビギナは飛び出す。
そして油断しきっている彼女へ向けられたマンドラゴラの蔓を断ち切る。
「あはー! サンキューっす!」
赤い鎧を装備した長い犬耳を持つビムガンの少女は、大剣(ハイパーソード)を軽々と肩に掲げつつ、八重歯を覗かせ礼を言った。
「ぎゅお!!」
水のランスが二枚貝型の魔物:アーガイの固い殻を突き破った。一撃必殺(クリティカルヒット)。
彼女は勇ましくアーガイを蹴って、魔力で形作った“水のランス”を抜く。そして銀の長い髪を振りながら、赤い瞳に別の標的を写して突撃を敢行する。
川辺での遭遇戦は彼女が一人で、アーガイは多数。彼女も水属性の魔法を得意とし、相手も水に住まう魔物である。物量も圧倒的な差で、属性による有利不利は無し。互いの間にあるのは生存をかけた闘争本能と、それを具現化させる“自らの力”のみ。
ならば状況だけで判断すれば、例え妖精の血を引き、魔法特性の高い彼女であっても、この戦いは無謀と言わざるを得ないものだった。
しかしそれはあくまで現況を一瞬眺めての分析でしかない。
「はぁっ!」
「ぎゅっ!」
彼女はアーガイへ急接近し、裂ぱくの気合と共に水のランスで敵を穿った。再度の一撃必殺(クリティカルヒット)。
ずっと真新しいままだった白の法衣には無数の染みや汚れが浮かび、裾も擦れ、あるいは解れている。
恥ずかしい恰好ではある。しかし今の彼女は、そんな些末なことなど気にはしない。
これは彼女の勲章だったからだ。危険地帯の樹海へ自ら赴き、そしてここまで生き残ってきた証拠。
決意し、そして行動に移した表れ。
外からでは分からない“強い力”が彼女の中にあった。
小さな胸の内には明確な意思があり、その意思は彼女へ圧倒的な力を与えている。
(こんなところで死なない! いや死ねない! だって私は逢いたいから! またクルスさんに逢いたいんだから!! あの人を絶対に探し出して、想いを伝えるんだから!!)
Bランク冒険者、水属性を得意とする魔法使い――【ビギナ】
彼女は明確な意思を力に代えて、敵との圧倒的な差をねじ伏せる。
川辺での遭遇戦は、ビギナの圧倒的な勝利に終わるのだった。
……
……
……
焚火を囲んで、星空を見上げていると、この空がクルスと繋がっているのだと、ビギナはいつも思うようになっていた。
そう思えば寂しくはない筈だと思っていた。しかし近くから彼の匂いは香ってこないし、優し気な声も聞こえては来ない。
同じ空の下にはいる。きっと近くに居るはずなのに、彼は遠くにいる。寂しくて、会いたくて――胸が張り裂けそうに痛い。
聖王直轄領となり無断で立ち入りが禁じられた樹海。そこへクルスを探すためにビギナが潜って、早や一か月が過ぎようとしていた。
しかしいくら探せど、未だ彼との再会は叶っていない。
時折、人面樹(トレント)の怪人がクルスだという判断は間違っていたのでは、と思うことがあった。樹海の中で、日々危険に身を晒し、彼の姿を追い求めることに、本当に意味があるのかと迷うことも多かった。
「先輩、どこにいるんですか? 逢いたいですっ……」
今日は特に疲れているのか、寂しさが強く、自然と弱音がこぼれ出た。しかしここに潜る以外に、自分の力で彼と再会する方法は無い。
待つのは止めて、自分から道を切り開くと決めた。ならば、弱音など零している暇はない。そう思って、気持ちの切り替えを図る。
「――っ!?」
その時、ビギナの長耳が、不穏な音を聞き取る。
落ち込んだ気持ちを警戒心で塗りつぶし、杖を持って立ち上がる。
周囲の木々が“ザザッ”と揺れ、ゆらゆらと複数の影が迫り来る。
根が手足のように動いて徘徊し、頭に当たるところには紫の花が咲いている。
危険度C、樹海での発見例が報告されている植物系魔物の代名詞――マンドラゴラ
複数のマンドラゴラはビギナの全周囲から迫り、気づけば取り囲まれていた。
水は木の生きる糧である。故に、水属性を得意とするビギナにとっては最低最悪の相性である。
おまけに退路も無い。これはきっと、弱気な自分が警戒を怠ったためだと思った。
(でも負けない! こんなところで私はっ!)
覚悟を決めたビギナは杖を握る。そして目の前のマンドラゴラへ向けて突進した。瞬間、杖が月明かりを浴びて、一瞬きらめきを放つ。
「はぁっ!」
「どぉー!?」
錫杖から細身の刀身が抜刀されて、マンドラゴラを真っ二つに切り裂いた。
魔法学院時代の歳上のルームメイトに“仕込み杖”を勧められたことが、今日ほどありがいと思ったことは無かった。
「さぁ、かかってきなさい! たとえ魔法が使えなくても負けません!」
ビギナは自分を鼓舞するために言葉を吐き出す。次のマンドラゴラへ目掛けて地面を蹴る。
しかしマンドラゴラはウサギのように後ろへ跳ねた。
刃がむなしく空を切る。
「きゃっ!」
彼女の背中をマンドラゴラの蔓が“ピシャリ!”と打ち据えた。
ローブが避け、背中から全身へ鋭い痛みが広がって行く。
すると今度は、また別のマンドラゴラが蔓の鞭で、太ももを激しく殴打する。
体勢を崩したビギナを、マンドラゴラは蔓の鞭で執拗に打ち据える。
彼女はただ、敵の執拗な攻撃に蹲りながら、必死に耐えるしかできなかった。
「「「どぉーーッ!!」」」
「――ッ!! ああああ!!」
不快な音波が浴びせられ、ビギナの身体を激しく揺さぶった。音波は耳から頭の中へ入り込み、中身を直接揺さぶる。
人よりも聴覚に優れる彼女にとってマンドラゴラが得意とする“バインドボイス”は、ことさらに効果を示していた。
次第に自分がここで何をしているのかがわからなくなってくる。自分という存在に罅が入り、何者なのかが定かでは無くなってくる。
(先輩……! クルス先輩っ……!)
そんな状況でも、どんなに意思が打ち砕かれようとも、彼女の頭にははっきりと彼の像が結ばれた。
彼に逢うまでは死ねない。伝えるべきことを伝えてはいない。だからそれまでは、こんなところでくたばる訳には行かない。
「どっ――!!」
その時、わずかに音波が弱まったような気がした。
「よいしょっすッ!!」
「どっぉ――!? せぇ――……」
聞き覚えのない声と、マンドラゴラの悲鳴が重なった。再び音波が弱まる。砕けかけた心が再び繋がり、意思がよみがえり始める。
「大丈夫っすか!? まだ戦えるっすか!?」
ビギナが顔を上げると、そこには真っ赤で重厚な鎧を身に着けた、犬のような長耳を持つ同い年くらいの少女が手を差し伸べていた。
「あ、貴方は……?」
「その様子じゃ大丈夫っすね! 自己紹介は後っす! まずはここを切り抜けるっすよ!」
「は、はい!」
どこかあか抜けている彼女の言葉に、ビギナは勇気を取り戻す。そして素早く立ち上がった。
「よぉし! 戦闘再開っす!! ウチに付いてくるっす!」
炎のように赤い髪を持つ彼女は身の丈よりも遥かに大きい剣――大剣(ハイパーソード)を軽々と掲げて、マンドラゴラへ振り落とす。
斬撃を浴びたマンドラゴラは赤い軌跡に切り裂かれ、わずかに炎を発しながら、倒された。
装備から察するに彼女の得意属性は――“火”。植物系魔物のマンドラゴラにとっては驚異の相手である。
「猛虎剣(タイガーソード)奥義!」
大剣が赤い魔力を帯びて肥大化した。間違いなくこの技は聖王国北方に住む、獣の耳を持つ原住民“ビムガン”の得意とする“武芸(マーシャルアーツ)"と見て間違いない。
「炎月斬(フレイムスクレイパー)!」
「「「どぉーっ!! せぇーー……」」」
輝く深紅の軌跡が三匹のマンドラゴラをまとめて切り裂いた。
「くぅー! ようやく決まったっす! やったっす! 今夜のウチは絶好調っす!」
「危ないっ!」
ビギナは飛び出す。
そして油断しきっている彼女へ向けられたマンドラゴラの蔓を断ち切る。
「あはー! サンキューっす!」
赤い鎧を装備した長い犬耳を持つビムガンの少女は、大剣(ハイパーソード)を軽々と肩に掲げつつ、八重歯を覗かせ礼を言った。
0
お気に入りに追加
253
あなたにおすすめの小説
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
聖女が追放されたことで豊穣チートを失ったけど、プロテインとヤンデレ美少女のおかげで人生逆転しました
フーラー
ファンタジー
聖女を失って、いわゆる「ざまぁ的展開」に陥ってしまった領民達が、力を合わせて再起を図る異色の異世界ラブコメファンタジー。
主人公のシリルが住む『カルギス領』は、聖女と呼ばれるエルフの少女ミレイユの能力によって芳醇な恵みがもたらされていたが、ある日領主は彼女を追放してしまう。
そして彼女が隣の『グリゴア領』に亡命したことによってシリルたちの国は加護を失い荒れ果ててしまう。
一方で聖女が逃げたグリゴア領は、まともに努力をしなくても芳醇な作物が実るようになっていき、その中で聖女ミレイユは薬屋として友人に囲まれながら、スローライフを送る生活を過ごしていた。
若い女性も大量に流出し、中高年ばかりとなってしまったカルギス領で、シリルは、使用人仲間のセドナと共に、少しでも自領を良くしようと尽力する毎日を送る。
そんな中、雑豆を用いて調合した『プロテイン』を『サブスク方式』で移動販売する商法が大ヒットしたことで、徐々にカルギス領と立場が再逆転していく。
更に自称『優しい男』であるコミュ障な獣人『ザント』や、
ミレイユの友達のふりをして惚れ薬を調合させ、シリルを自分のものにしようとするヤンデレ美少女『スファーレ』。
その他、様々なキャラの様々な思惑が、プロテインの市場を巡って波乱を引き起こしていく。
小説家になろう、カクヨムでも掲載しています!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
勇者召喚に巻き込まれたモブキャラの俺。女神の手違いで勇者が貰うはずのチートスキルを貰っていた。気づいたらモブの俺が世界を救っちゃってました。
つくも
ファンタジー
主人公——臼井影人(うすいかげと)は勉強も運動もできない、影の薄いどこにでもいる普通の高校生である。
そんな彼は、裏庭の掃除をしていた時に、影人とは対照的で、勉強もスポーツもできる上に生徒会長もしている——日向勇人(ひなたはやと)の勇者召喚に巻き込まれてしまった。
勇人は異世界に旅立つより前に、女神からチートスキルを付与される。そして、異世界に召喚されるのであった。
始まりの国。エスティーゼ王国で目覚める二人。当然のように、勇者ではなくモブキャラでしかない影人は用無しという事で、王国を追い出された。
だが、ステータスを開いた時に影人は気づいてしまう。影人が勇者が貰うはずだったチートスキルを全て貰い受けている事に。
これは勇者が貰うはずだったチートスキルを手違いで貰い受けたモブキャラが、世界を救う英雄譚である。
※他サイトでも公開
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる