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会議の後…

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ということで、決闘を終えて俺達は会議室に戻ってきた。のだが!

「じゃあ、そこは……」

「それならこっちの方が……」

「ですが支給分の武器の数が……」

……なんか決闘なんかなかったかのように話が進んでいってるんだよなぁ……まあいいけどさ…





それから作戦について話し合っていると、気付けば時計の針は12時を過ぎていて、今日はお開きになった。

「ふあぁ~……ヒビキは眠くないの?」

部屋に帰っているとエレンさんが大きなあくびをしながら俺に問いかけた。

「全然大丈夫ですよ。」

遅い時は夜中2時~3時くらいまではネットゲームでギルドのメンバーと遊んでたからなぁ……

「……遅くまで起きててナニしてたの…?」

「ちょっと待ってください。変な想像はしないでください。それだけはありません。」

マジで!変な想像しないで!

「ふーん……」

……なんかもういいや……誤解を解くのがめんどくさくなってきた……まあ、記憶喪失ってことになってるのに言い切るのもおかしいしな……



と、誤解もありつつ用意された部屋に戻ったのだった……





「……?またか……」

ふと気がつくと、そこはいつも夢で見る白い景色だった。布団に入った記憶はあるから夢の中で間違いないな。

「………………?」

……おかしいな……いつもならすぐに映像が見えるのに……

「お…おーい……誰かいませんかー……?」

……なんてな…誰もいないか……

『…………………………呼んだか?』

「うわあっ!?」

ヤ、ヤバイ……めっちゃビビった……何!返事するまでが長くねっ!?

「…え、えっと……ど、どちら様でしょうか……?」

パッと見た感じ、俺の見える範囲に声の主はいない。

『……お前に頼みたいことがある……』

「は、はあ…?」

『我を止めてくれ……我が子のためにも……我が言いたいことはこれだけだ……』

「は?え、ちょ、ちょっと待ってください!」

『また会おう……秩序に逆らう者よ……』

「はあっ!?」

ちょっ!?マジで!何言ってんの!?

と、俺が何を言おうが関係なく、声は聞こえなくなった……





夢から覚めるとまだ辺りは暗く、夜中の1時30分くらいだった。まあ……今のが夢って表現していいのかは分からないけどな。とはいえ今から寝るのもなぁ……今から寝れる気がしない。

……そういえばさっき、秩序に逆らう者って言ってたよな……

もしかしなくても俺のことだよな?あの場には俺しかいなかったわけだし……



頭をひねっても答えには全く近づかないな……



………………てか、そもそもアイツ誰だよ!?

そうだよな!?そこが分からなかったら他のこともどうしようもないよな!?

「……はぁ……」

落ち着け……一旦外を散歩でもしてリフレッシュするか……





「すぅぅ………はぁぁ……」

俺は屋敷にある花畑のエリアで大きく深呼吸をした。ちなみに、この時間に他の人を起こしてもいけないと思って窓からコッソリ出てきた。

月も綺麗な満月で、花畑はとても幻想的な景色だな……

ふと空を見ると、俺はここが別の世界だというのを再確認した。

「……俺が知ってる星座は一つもない、か……」

まあ、当たり前だよな……

「……あれくらいの光だと一等星か……」

なんか、いくつか星を繋げたらウサギみたいに見えてきた……

「綺麗だな……」

改めてそう思った。日本だと空気が綺麗な田舎に行かないと見れない景色だ。

「…………帰るまでに目に焼き付けないとな……」

ここまで綺麗な景色を忘れてしまうのはもったいない。





今まで見たことのない綺麗な夜空を堪能した俺は部屋に戻ってきた。

「…ん~……ふにゃ……」

スイもすっかり寝入ってるな。

寝ている間にスイが蹴ってしまった布団をかけ直して俺も横になる。スイの寝顔を見ていると気が付けば俺も眠ってしまっていた……





※三人称



翌日……

朝の支度を終えたエレンはギルアスがいるという食堂に向かった。

「おはようございます!ギルド長!」

「ん?なんだ、エレンか。珍しく早いな?」

「な、なんだってなんですか!私だって普通に起きれます!というより早くないです!だってもう9時前ですよ!?どうして起こしてくれなかったんですかー!」

「いや、ここに着くまで長かったからな。ゆっくり休ませてやろうっていう気遣いだぞ?」

「う、うぅ……それを言われると……で、でもヒビキにお寝坊なだらしない人だと思われるかもしれないし……」

ごにょごにょと呟くエレンにギルアスはため息をついた。

「はぁ……ったく…………じゃあ、いいこと教えてやるよ。」

「はい?い、いいこと…?」

「ああ、そうだ。アイツ……ヒビキもまだ部屋から出てないぞ。」

「…………え?」

ギルアスの言葉にエレンは驚いた顔を見せた。

「ほ、本当なんですか!?あのヒビキが!?」

「あ、ああ……アイツもさすがに疲労が溜まってたんだろう。」

「どこか具合が悪いんじゃ……」

確かにギルアスの言う通り、王都に来るまでには野宿したりと、かなり疲労が溜まっていただろう。だが、エレンにはなんとも言えない胸騒ぎがしていた。

「……ちょっとヒビキの部屋に行ってきます。」

エレンがヒビキの様子を見に行こうとしたその時、廊下を走る音とスイの声がした。

「ま、待ってください!スイ様!」

「エレン~!たすけて~!」

バンッ!と食堂のドアが開けられ、スイはエレンに飛び付いた。

「ス、スイ?どうしたの?」

「ヒビキがくるしそうなの!はやくたすけて!」

泣きそうなスイを見たエレンは走ってヒビキのいる部屋に向かったのだった……



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