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魔物がいる森で…
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昼食を食べ終え、森に向かう準備を始める。
「エレンさん、森には何を持って行ったらいいですか?」
年齢としては同級生なんだけど……冒険者の先輩であるエレンさんに聞いてみた。
「う~ん……ヒビキはちゃんとした装備を持ってないから………何持って行ったらいいんだろう?」
「ハァ…お前らなぁ……ヒビキ、お前は剣を持っていけ。まだ使いものにならんが……まずは剣を持つってことに慣れろ。いいな?」
「分かりました。」
そうして俺達は町の近くにある森にやってきた。
「ヒビキ、お前は魔物がいる森といない森で何か違うと思ったところはあるか?」
森の中を歩きながらギルアスさんが俺に問いかけた。
「ギルド長~流石に分からないんじゃないですか?」
エレンさんはそんなことを言うけど……
「なんというか……この森の空気は……重い?ような……プレッシャー?的なのを感じる気がします。」
「ええっ!?なんで分かるの!?」
エレンさんが驚愕してるな。分かるのはそんなに珍しいのか?
「やっぱり、お前は気づいたか。エレン、ヒビキは規格外だ。普通と一緒にしない方がいい。」
「確かに……気にしないことにします!」
規格外って……そんなにおかしいのか?
「いいか、ヒビキ。普通は初めて森に入った人はその違いに気づかない。理由は魔力の質が違うからだ。」
「質が違うから気づくんじゃないんですか?」
「いや、何故かは分からんが……ほとんどが気づかないな。慣れたら分かるようになる。普通はな。」
「そうですか……」
何でだろうな?妙に『普通』を強調したような気がするぞ?
「ん?早速、魔物のお出ましだな。…ヒビキ、魔法で討伐してみろ。」
「分かりました。」
ギルアスが指差す先には白いウサギがいた。ただ、普通のウサギじゃないことはすぐに分かった。森の重い感じの魔力がウサギの周りに纏わりついてるような気がする。
……う~ん…本当は首を狙った方がいいんだろうけど……今の俺にはそんなグロい物を見れる精神はない。
そう判断した俺は魔法を発動した。
「…ヒビキ?どうかした?お得意の魔法だよ?」
エレンさんがどこか心配そうに聞く。
「もう魔法は発動してます。もう少し待って下さい。」
「え?そうなの?…うん、分かった。」
それから十秒くらいして、ウサギがパタリと倒れた。……成功したな。
「ヒビキ?何をしたんだ?」
「いきなり魔物が倒れたよ!?」
「えっと…ただ、酸素と二酸化炭素の割合を変えただけですけど……」
魔物も生きてるからな。血を見たくないなら窒息させるのがいいかと思ったんだ。
「…サンソ……?」
「…ニサン……?」
「「……ちょっとよく分からないから説明して。」」
二人がそんなことを言う。……俺、なんか変なことしたか…?
今、俺達は森の中で休憩している。
「……で、さっきのあれはどうやったんだ?」
「えっと…だから……酸素と二酸化炭素の割合を変えただけなんです。」
「その「なんとか」と「なんとか」の説明をしてくれ。俺達には何のことか全く分からん。」
あ……そういうことか……酸素と二酸化炭素が分からなかったのか……日本で暮らしてた俺にとっては当たり前だけど、こっちじゃ違うのか……
「えっと…まず、「酸素」は空気中に含まれる元素の一つで動物が生きるなかで必要なものなんです。そして、「二酸化炭素」は炭素という元素の酸化物の一つで酸素とは対称的に動物とって毒になります。魔物も動物なので生きています。なので、動物にとって毒になる「二酸化炭素」の割合を増やして生きるために必要な「酸素」を魔法で減らしたんです。」
……伝わったか?
「「……更に意味が分からなくなった……」」
……なんでぇぇぇ!
「……とりあえず!その…サンソ?が動物に必要でニサン…なんとかが毒なのは分かったよ?でもね?…ゲンソって何!?空気の中に何があるの!?」
「え、えっと…元素は、性質を包括する抽象的概念のことを言います。空気には窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴンなどが含まれてます。」
「なんか増えてるぅぅぅ!」
「意味わかんねぇ……」
エレンさんはテンパってて、ギルアスさんは頭を抱えてる。……なんで?俺、質問に答えただけなんだけどな……
「ね、ねぇ…ヒビキ。さっき、ゲンソ?は抽象的って言ってたけど反対の具体的ってあるの?」
「オイッ!エレン!そんなこと聞いたら……」
なんでギルアスさんは焦ってるんだ?…まぁ、それはおいといて具体的があるのか、だったな。
「……あ……」
なんかエレンさんが「やっちゃった……」みたいな顔をしてるけど、聞かれたので答える。
「ありますよ。物質を構成する具体的要素のことで「原子」といいます。物質を作っている最小の粒子なんです。原子は元素が元素としての性質保ち続けることができる限り最小単位なんです。」
「次は……ゲ、ゲンシ……あ~…やっちゃった……」
「エレン……お前、ちょっと空気読め……」
ギルアスとエレンは頭を抱えてため息をついたのだった……
「エレンさん、森には何を持って行ったらいいですか?」
年齢としては同級生なんだけど……冒険者の先輩であるエレンさんに聞いてみた。
「う~ん……ヒビキはちゃんとした装備を持ってないから………何持って行ったらいいんだろう?」
「ハァ…お前らなぁ……ヒビキ、お前は剣を持っていけ。まだ使いものにならんが……まずは剣を持つってことに慣れろ。いいな?」
「分かりました。」
そうして俺達は町の近くにある森にやってきた。
「ヒビキ、お前は魔物がいる森といない森で何か違うと思ったところはあるか?」
森の中を歩きながらギルアスさんが俺に問いかけた。
「ギルド長~流石に分からないんじゃないですか?」
エレンさんはそんなことを言うけど……
「なんというか……この森の空気は……重い?ような……プレッシャー?的なのを感じる気がします。」
「ええっ!?なんで分かるの!?」
エレンさんが驚愕してるな。分かるのはそんなに珍しいのか?
「やっぱり、お前は気づいたか。エレン、ヒビキは規格外だ。普通と一緒にしない方がいい。」
「確かに……気にしないことにします!」
規格外って……そんなにおかしいのか?
「いいか、ヒビキ。普通は初めて森に入った人はその違いに気づかない。理由は魔力の質が違うからだ。」
「質が違うから気づくんじゃないんですか?」
「いや、何故かは分からんが……ほとんどが気づかないな。慣れたら分かるようになる。普通はな。」
「そうですか……」
何でだろうな?妙に『普通』を強調したような気がするぞ?
「ん?早速、魔物のお出ましだな。…ヒビキ、魔法で討伐してみろ。」
「分かりました。」
ギルアスが指差す先には白いウサギがいた。ただ、普通のウサギじゃないことはすぐに分かった。森の重い感じの魔力がウサギの周りに纏わりついてるような気がする。
……う~ん…本当は首を狙った方がいいんだろうけど……今の俺にはそんなグロい物を見れる精神はない。
そう判断した俺は魔法を発動した。
「…ヒビキ?どうかした?お得意の魔法だよ?」
エレンさんがどこか心配そうに聞く。
「もう魔法は発動してます。もう少し待って下さい。」
「え?そうなの?…うん、分かった。」
それから十秒くらいして、ウサギがパタリと倒れた。……成功したな。
「ヒビキ?何をしたんだ?」
「いきなり魔物が倒れたよ!?」
「えっと…ただ、酸素と二酸化炭素の割合を変えただけですけど……」
魔物も生きてるからな。血を見たくないなら窒息させるのがいいかと思ったんだ。
「…サンソ……?」
「…ニサン……?」
「「……ちょっとよく分からないから説明して。」」
二人がそんなことを言う。……俺、なんか変なことしたか…?
今、俺達は森の中で休憩している。
「……で、さっきのあれはどうやったんだ?」
「えっと…だから……酸素と二酸化炭素の割合を変えただけなんです。」
「その「なんとか」と「なんとか」の説明をしてくれ。俺達には何のことか全く分からん。」
あ……そういうことか……酸素と二酸化炭素が分からなかったのか……日本で暮らしてた俺にとっては当たり前だけど、こっちじゃ違うのか……
「えっと…まず、「酸素」は空気中に含まれる元素の一つで動物が生きるなかで必要なものなんです。そして、「二酸化炭素」は炭素という元素の酸化物の一つで酸素とは対称的に動物とって毒になります。魔物も動物なので生きています。なので、動物にとって毒になる「二酸化炭素」の割合を増やして生きるために必要な「酸素」を魔法で減らしたんです。」
……伝わったか?
「「……更に意味が分からなくなった……」」
……なんでぇぇぇ!
「……とりあえず!その…サンソ?が動物に必要でニサン…なんとかが毒なのは分かったよ?でもね?…ゲンソって何!?空気の中に何があるの!?」
「え、えっと…元素は、性質を包括する抽象的概念のことを言います。空気には窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴンなどが含まれてます。」
「なんか増えてるぅぅぅ!」
「意味わかんねぇ……」
エレンさんはテンパってて、ギルアスさんは頭を抱えてる。……なんで?俺、質問に答えただけなんだけどな……
「ね、ねぇ…ヒビキ。さっき、ゲンソ?は抽象的って言ってたけど反対の具体的ってあるの?」
「オイッ!エレン!そんなこと聞いたら……」
なんでギルアスさんは焦ってるんだ?…まぁ、それはおいといて具体的があるのか、だったな。
「……あ……」
なんかエレンさんが「やっちゃった……」みたいな顔をしてるけど、聞かれたので答える。
「ありますよ。物質を構成する具体的要素のことで「原子」といいます。物質を作っている最小の粒子なんです。原子は元素が元素としての性質保ち続けることができる限り最小単位なんです。」
「次は……ゲ、ゲンシ……あ~…やっちゃった……」
「エレン……お前、ちょっと空気読め……」
ギルアスとエレンは頭を抱えてため息をついたのだった……
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