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二章
繋ぐ贖罪
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帝国のとある地方の農村。
そこに、叫び声が響き渡った。
「や! やめて! た、たすけっ!!」
「うるせぇ! 俺の女房は大人しくしてやがれっ!! さっさと金でも稼いでこい!」
民家に響く、男の叫びと女性の助けを求める声。
ガシャンと陶器が割れる音が響き、悲鳴と怒声が混ざり合う。
「お前はな? 俺の道具なんだよ! 結婚した日からな!」
「……助け……お願いします……」
酔った男は酒瓶を握り、怯えてうずくまる女性へと振り上げた。
親同士が決めた結婚をした二人であったが、夫は日夜、暴力を繰り返す行為で妻を押さえつけている。
いくら周囲が止めても、酒に酔い……村で人一倍力の強い男を止められる者はいない。
「わかったら、酒代ぐらいは稼いでこい!」
「っ!!」
男が酒瓶を躊躇なく振り下ろし、女性が痛みに怯えて目を閉じた時だった。
「あ!? だ、だれだ。てっ!? おぶっ!! あがっ!?」
酒瓶が振り下ろされる事はなく、聞こえたのは男の不可解な声だった。
衝撃音と、乾いた音が鳴る。
女性が恐る恐ると瞳を開けば、そこに居たのは……見まがうはずもない。
帝国を護り、秩序を築く者。
この国の絶対的な強者である帝国騎士の姿が、そこにはあった。
その姿に、先程まで暴れていた男は情けない表情で許しを乞うた。
「や! やめ! やめてくだ!」
「そう言って、お前がやめたのかよ」
「あぐぁっ!?!!」
その帝国騎士は、酔った男の顔を躊躇なく蹴り上げる。
顔が大きく歪み、宙を舞った男が地面を転がって気絶した時。
帝国騎士はニコリと頬に笑みを浮かべ、女性の方へと振り返った。
「大丈夫か? 安心しろよ。この男はちゃんと牢に入れるからな」
帝国騎士の優しい声色に、途端に押し寄せる安心感。
女性は涙を流して、頭を下げた。
「ありがとうございます。ありがとうございます……」
頭を下げた女性の肩を掴んだ帝国騎士は、笑いながら首を横に振った。
「礼はいらないからさ、一つだけお願いできるか? ……俺が救ったことを広めてくれ! 頼むよ!」
「え……? そ、それぐらい……いくらでも……」
「よっしゃ! じゃあ、忘れないでくれよ、俺の名前は……」
その後、少しずつ……その帝国騎士の名は広まっていく事になる。
通常の騎士が見逃すような小さな事件さえも多く解決し、救いを求める手を決して振り払いはせず。
人の少ない辺境の村でさえも事件があれば駆けつけ、帝国騎士として職務を果たしてく。
泥臭くも、懸命に名誉を築く……とある帝国騎士。
ギルクという名が、ゆっくりとではあるが……確実に帝国へと広まりはじめていった。
◇◇◇
「レブナン様、こちらの仕事ですが……」
グラナート城内を駆けまわる文官達。
そんな彼らが王のように頼り、相談するのは大臣––レブナンだった。
「そちらは、過去の書類を参考にせよ。こちらの地方の税収に関しては時間がかかってもよいから、もう一度間違いがないか確認を」
目まぐるしく仕事に追われるレブナンであったが、そこに苦労はない。
大臣としての職務を全うする自分が誇らしくあったからだ。
「レブナン様……実は最近、貴族達が気になる動きをしているのを知っておられますか?」
「気になる動き?」
レブナンは文官達と一息つくためにコーヒーを飲みながら。
世間話のような話に耳を傾けた。
「なんでも、兵を集めているとか……どうも、かつてカーティア様が王妃だった頃に執拗に陰口を言っていた貴族家達のようで……仕返しを恐れて兵を集めているという噂が」
「ふん、下らん事を考える」
「ですね」
レブナンはコーヒーを一気に飲み干し、休憩もほどほどに立ち上がる。
そして、文官達を見つめて呟いた。
「その貴族家全てに、武力放棄させるぞ。なにが仕返しを恐れるだ。下らん事を考えている暇があれば……少しはグラナートの民のために動けと伝えにいくぞ」
「……承知いたしました!」
「我がグラナートは、今は再建のために一致団結すべき時なのだ。それをカーティア様も分かっているからこそ、過去の罪を咎めずにいてくださる。このご厚意を無駄にするような愚考は私が許さん!」
「はい! ……直ぐに準備いたします! レブナン様」
グラナートはかつての騒動により、多くの損を被った。
だからこそ、レブナンを筆頭に再建のために動き出していく。
やがて、グラナートはレブナンの活躍によりアイゼン帝国から再び自由を与えられる事となる。
その一歩を、進み始めていった。
◇◇◇
タンポポが綿毛になる季節、それを見つめる男は空を見上げて時間を過ごす。
考えている事は、誰にも分からない。
ただジッと、そよぐ風に綿毛が泳いでいくのを見守っていた。
そんな彼に、明るく笑う女性が声をかける。
「また、ここにいるの?」
「あぁ……ちょっと考え事をしてて」
「前に言ってくれた事でしょ? 幸せが広がっていくって……やつ」
「そうだな……でも、最近はちょっと考えが変わってきてな」
「?」
男性は一輪、綿毛となったタンポポを積み取ってふっと息を吐く。
ゆらゆらと跳んでいく綿毛を見守りながら、ニコリと笑った。
「幸せは広がるんじゃなくて、繋がっていくんだろうな。一人が幸せのために常識すら壊して突き進んでいけば……きっと周囲にもその勢いが広がって、幾重にも奇跡を起こして……幸せは繋がっていくんだよ」
「相変わらず、訳わかんないこと言ってるのね……」
「はは。そうだな……俺も、そう思う。でも……今俺が生きているのだって、きっとその奇跡の一つかもしれないからさ」
意味深な男の言葉に、女性はふっと微笑む。
こうして不可解な言葉を吐くのは、彼のよくある事であり……今や気にしてはいなかった。
「さぁ、もう行こうよ! 私達の式のために皆集まってくれているんだから!」
「そうだな。行こうか」
男は自身の手を引いてくれる女性の背を見て、笑みをこぼす。
後悔に包まれた人生に与えられた本当に最後の幸せ、もう二度と手放さぬよう、繋ぐ手に指を絡めて……寄り添い合い、新たな人生を歩きはじめた。
そこに、叫び声が響き渡った。
「や! やめて! た、たすけっ!!」
「うるせぇ! 俺の女房は大人しくしてやがれっ!! さっさと金でも稼いでこい!」
民家に響く、男の叫びと女性の助けを求める声。
ガシャンと陶器が割れる音が響き、悲鳴と怒声が混ざり合う。
「お前はな? 俺の道具なんだよ! 結婚した日からな!」
「……助け……お願いします……」
酔った男は酒瓶を握り、怯えてうずくまる女性へと振り上げた。
親同士が決めた結婚をした二人であったが、夫は日夜、暴力を繰り返す行為で妻を押さえつけている。
いくら周囲が止めても、酒に酔い……村で人一倍力の強い男を止められる者はいない。
「わかったら、酒代ぐらいは稼いでこい!」
「っ!!」
男が酒瓶を躊躇なく振り下ろし、女性が痛みに怯えて目を閉じた時だった。
「あ!? だ、だれだ。てっ!? おぶっ!! あがっ!?」
酒瓶が振り下ろされる事はなく、聞こえたのは男の不可解な声だった。
衝撃音と、乾いた音が鳴る。
女性が恐る恐ると瞳を開けば、そこに居たのは……見まがうはずもない。
帝国を護り、秩序を築く者。
この国の絶対的な強者である帝国騎士の姿が、そこにはあった。
その姿に、先程まで暴れていた男は情けない表情で許しを乞うた。
「や! やめ! やめてくだ!」
「そう言って、お前がやめたのかよ」
「あぐぁっ!?!!」
その帝国騎士は、酔った男の顔を躊躇なく蹴り上げる。
顔が大きく歪み、宙を舞った男が地面を転がって気絶した時。
帝国騎士はニコリと頬に笑みを浮かべ、女性の方へと振り返った。
「大丈夫か? 安心しろよ。この男はちゃんと牢に入れるからな」
帝国騎士の優しい声色に、途端に押し寄せる安心感。
女性は涙を流して、頭を下げた。
「ありがとうございます。ありがとうございます……」
頭を下げた女性の肩を掴んだ帝国騎士は、笑いながら首を横に振った。
「礼はいらないからさ、一つだけお願いできるか? ……俺が救ったことを広めてくれ! 頼むよ!」
「え……? そ、それぐらい……いくらでも……」
「よっしゃ! じゃあ、忘れないでくれよ、俺の名前は……」
その後、少しずつ……その帝国騎士の名は広まっていく事になる。
通常の騎士が見逃すような小さな事件さえも多く解決し、救いを求める手を決して振り払いはせず。
人の少ない辺境の村でさえも事件があれば駆けつけ、帝国騎士として職務を果たしてく。
泥臭くも、懸命に名誉を築く……とある帝国騎士。
ギルクという名が、ゆっくりとではあるが……確実に帝国へと広まりはじめていった。
◇◇◇
「レブナン様、こちらの仕事ですが……」
グラナート城内を駆けまわる文官達。
そんな彼らが王のように頼り、相談するのは大臣––レブナンだった。
「そちらは、過去の書類を参考にせよ。こちらの地方の税収に関しては時間がかかってもよいから、もう一度間違いがないか確認を」
目まぐるしく仕事に追われるレブナンであったが、そこに苦労はない。
大臣としての職務を全うする自分が誇らしくあったからだ。
「レブナン様……実は最近、貴族達が気になる動きをしているのを知っておられますか?」
「気になる動き?」
レブナンは文官達と一息つくためにコーヒーを飲みながら。
世間話のような話に耳を傾けた。
「なんでも、兵を集めているとか……どうも、かつてカーティア様が王妃だった頃に執拗に陰口を言っていた貴族家達のようで……仕返しを恐れて兵を集めているという噂が」
「ふん、下らん事を考える」
「ですね」
レブナンはコーヒーを一気に飲み干し、休憩もほどほどに立ち上がる。
そして、文官達を見つめて呟いた。
「その貴族家全てに、武力放棄させるぞ。なにが仕返しを恐れるだ。下らん事を考えている暇があれば……少しはグラナートの民のために動けと伝えにいくぞ」
「……承知いたしました!」
「我がグラナートは、今は再建のために一致団結すべき時なのだ。それをカーティア様も分かっているからこそ、過去の罪を咎めずにいてくださる。このご厚意を無駄にするような愚考は私が許さん!」
「はい! ……直ぐに準備いたします! レブナン様」
グラナートはかつての騒動により、多くの損を被った。
だからこそ、レブナンを筆頭に再建のために動き出していく。
やがて、グラナートはレブナンの活躍によりアイゼン帝国から再び自由を与えられる事となる。
その一歩を、進み始めていった。
◇◇◇
タンポポが綿毛になる季節、それを見つめる男は空を見上げて時間を過ごす。
考えている事は、誰にも分からない。
ただジッと、そよぐ風に綿毛が泳いでいくのを見守っていた。
そんな彼に、明るく笑う女性が声をかける。
「また、ここにいるの?」
「あぁ……ちょっと考え事をしてて」
「前に言ってくれた事でしょ? 幸せが広がっていくって……やつ」
「そうだな……でも、最近はちょっと考えが変わってきてな」
「?」
男性は一輪、綿毛となったタンポポを積み取ってふっと息を吐く。
ゆらゆらと跳んでいく綿毛を見守りながら、ニコリと笑った。
「幸せは広がるんじゃなくて、繋がっていくんだろうな。一人が幸せのために常識すら壊して突き進んでいけば……きっと周囲にもその勢いが広がって、幾重にも奇跡を起こして……幸せは繋がっていくんだよ」
「相変わらず、訳わかんないこと言ってるのね……」
「はは。そうだな……俺も、そう思う。でも……今俺が生きているのだって、きっとその奇跡の一つかもしれないからさ」
意味深な男の言葉に、女性はふっと微笑む。
こうして不可解な言葉を吐くのは、彼のよくある事であり……今や気にしてはいなかった。
「さぁ、もう行こうよ! 私達の式のために皆集まってくれているんだから!」
「そうだな。行こうか」
男は自身の手を引いてくれる女性の背を見て、笑みをこぼす。
後悔に包まれた人生に与えられた本当に最後の幸せ、もう二度と手放さぬよう、繋ぐ手に指を絡めて……寄り添い合い、新たな人生を歩きはじめた。
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