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二章
57話
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「帝国が食に困る事のない国となったのは、我がマズノア国から帝国へ輸出されている穀物類のおかげでもあります!」
悠々とロンジア殿下は、自国と国交を結ぶ利益を語り続けた。
「我が国との国交をより深くするため、俺と姫君との婚約は重要な事なのです!」
「……」
「側妃となってしまうのは、申し訳ありません。しかし……帝国の国益のためにも、ぜひ!」
「貴様……」
「え? あっぐっ!?」
突然、シルウィオが近くの騎士の剣を抜き取り、それを投げた。
ロンジア殿下の頬を裂いた剣は、金属音を響かせて地面に転がる。
途端に静まり返った謁見の間で、シルウィオの声が響いた。
「ここで死ぬか?」
「え? な、なにを言って!?」
「俺の娘を、貴様ごときが婚約できると思うのか」
雰囲気が変わっていく。
流石に彼も気付いたのだろう。シルウィオが殺気立っている事に。
「そ、側妃とする事に納得がいかないのでしょうか?」
「それ以前だ。貴様ごときにリルの相手が務まると思われる事が気に喰わない」
今までで、一番の怒りかもしれない。
私も冷や汗が出てしまうほど、シルウィオの威圧が重く感じる。
「お待ちください! お、俺は、帝国では皇子のみが優先されるため……皇帝夫妻は姫君の対応に困っているとお聞きしたのです!」
「誰にだ」
シルウィオの声に、彼は震えながら答えた。
「た、太皇太后様の遣いを名乗る者でした!」
太皇太后……
その言葉に、シルウィオの眉が少し動く。
やはり、これらの出来事を招いているのは彼の祖母だった。
「……」
「お、俺はなにも知らなかったのです! まさか皇帝陛下が姫様をそこまで寵愛されているとは……」
「……貴様が俺の娘を軽視した事実に変わりはない」
シルウィオは怒りを瞳に帯びて立ち上がった時、ロンジア殿下は慌てて声を出した。
「……お、お待ちください!」
彼は言葉を続けた。
「俺も……父に黙ってここまで来た身、手ぶらでは帰れないのです……我が国との国交が途絶えれば帝国が困るのは事実……なので、姫君との婚約はよく考えて頂きたい」
その言葉には、私が答えた。
「貴方、先程から国交が途絶えれば困ると言っておりますが……自国のことぐらい、もう少し調べなさい」
突然の私の介入に、ロンジア殿下は顔をあげた。
「は!? な、なにを……」
「確かに帝国はマズノア国から穀物を多く輸入しておりますが、それは貴方の父上の尽力があってこそ。代替えの輸入国はいくらでもあります」
「っ!」
「逆に、マズノアは我が帝国から鉄鉱石や、石炭などの輸入品に頼って多くの事業を進めているはず」
「あ……」
流石に、理解したのだろう。
黙りこくってしまった彼に、私は容赦無く言葉を続ける。
第二王子として、帝国と太い仲を作って確実に次期国王になりたい欲があったのだろうが……浅はかだ。
「関わる国との交易もよく調べず……自国を危機に招くなど、貴方は王として失格です。なにより帝国との交流を夢見るだけで、ろくに調べもせず……私達の愛する娘を側妃にするなど言語道断の所業です」
畳み掛けた言葉に、ロンジア殿下は言い返す言葉を無くして俯いた。
「……お、俺……申し訳ありません。仰る通り、浅はかでした。直ぐに、国を出ます」
彼は私とシルウィオへ頭を下げた。
太皇太后の遣いの言葉をそのまま信じる浅はかさは、若さ故の過ちだろう。
しかし……そんなことは国同士の対話では通用しない。
帝国としてはここまでの非礼を受けてただ帰すわけにはいかない。
なにより……勘違いとはいえ、リルレットを側妃に迎える発言を許すほどにシルウィオは甘くはない。
「頭を上げろ」
「え?」
シルウィオは、彼へと近づいた。
「な、なんでしょうか……」
「謝罪など、いらん」
シルウィオはロンジア殿下の首元を掴み、低く唸るように呟いた。
「勘違いであろうと、貴様が俺の娘を侮辱した事実は消えん」
「あ……ゆ、ゆる……」
「二歳にもならぬ俺の娘が貴様との婚約を喜ぶだと? 勝手に俺の娘の気持ちを代弁するな。汚らわしい」
シルウィオはロンジア殿下の首を掴み上げる。足が浮くほどの力で。
そのまま、空いた手によってロンジア殿下の指をへし曲げた。
「ッツッ!!!! グッ!! や、やめ! たすけ!」
さらに指を折っていく、片方の手が使い物にならぬほど。
そして、落ちていた剣を拾い上げると、ロンジア殿下の足へと突き刺した。
「––––!!!!」
声にならぬ叫び声を上げた彼は、痛みを我慢しながら助けを乞うた。
「あ……あぁ……た、たす」
「二度と忘れるな、帝国の恐怖を」
「っ!!……はっ……はい」
「末代までこの恐怖を伝え続けろ。その傷を諸国にまで晒し続けろ。次に貴様の国から俺の娘を一人でも侮辱する者がいれば、マズノア王家を消す」
「わ……わわ……わかりました!! 申し訳ありません!」
「マズノア国には、相応の責任をとらせよう」
「で……ですが、今回は俺の独断で……ッツ!!!!」
足に刺さった剣、その切っ先が足の内部……とある箇所に払われて再び血が散る。
再びの叫び声をかき消して、シルウィオは喋った。
「王とは、自国そのもの……全て貴様の責だ。異論あるか?」
「あ……あ、ありま……せん。す、全て従います!」
首を離された瞬間、ロンジア殿下は怯えを見せ、逃げるように玉座の間を後にした。
きっと、シルウィオが脅した内容をよく理解しているはずで……周辺各国の若き世代にまで帝国の恐怖が伝わるだろう。
二度と、愚かな考えは抱かぬはずだ。
静かに佇むシルウィオは……傍に控えていたジェラルド様を見つめた。
「ジェラルド……太皇太后を見つけ出せ」
「はっ!! 承知いたしました」
実の祖母が、嫌がらせのような行為を仕掛けている。
今回の件も下手をすればシルウィオの怒りで、戦争にまでなったかもしれない。
その目的が掴めない……まるで次々と問題を起こそうと思っているようだ。
いや……それにしては、あまりに杜撰。
まるで、自分がやっていると知らせているような……?
まだ目的は掴めぬが、明らかに帝国の混乱を狙っている重罪人……
それが実の祖母と聞いたシルウィオの心労は計り知れないだろう。
「……」
いつもの無表情のまま、静かに佇む背中が少し寂しそうで。
私は、彼の手を握る。
「シルウィオ……リルレットの元に帰ろう? あの子が貴方を待っているから」
「……あぁ」
私に出来る励ましは、彼の家族である事だ。
そのまま、部屋へと戻る道中。
「へ、陛下! 皇后様!」
向かう部屋の方向からやって来た騎士が、慌てた声を出す。
「どうした」
「ひ、姫様が……な、なんと言ったらよいか。と、とにかく直ぐに向かってください!」
その言葉に、私とシルウィオは走り出していた。
寝ていたはずのリルレットに何があったの? グレインが護衛して安全のはず……
焦りと共に走った先。部屋の前に立つグレインが驚いた顔で部屋の中を見ていた。
「グレイン!」
「へ、陛下! カーティア様! ひ、姫様が……」
「っ!! リルレット!」
部屋へと入った瞬間。
その光景に、言葉を失った。
「あ! おかた! みて。きれー!」
「な……に? これ……」
リルレットの周りには、フワフワと白い光が飛び回っていた。
それはあの子の指先から出ている。
なんだ、これ。
驚く私に、シルウィオは肩に手を置いて。
安堵したような息を吐いて、答えてくれた。
「カティ……どうやらリルは、俺と同じく魔力があるようだ」
「え……」
その後、城の魔術師が集まって調べてもらった結果。
彼の言った通り、リルレットには魔法の素質があった。
しかも驚くことに、その魔力の保有量はシルウィオ以上で……あの魔法大国カルセインの王家に並ぶという。
ここアイゼン帝国では、類を見ない程の魔法の素質があると分かったのだ。
良くない事もあったけど……
私達の娘は、嬉しい驚きをくれたのだった。
悠々とロンジア殿下は、自国と国交を結ぶ利益を語り続けた。
「我が国との国交をより深くするため、俺と姫君との婚約は重要な事なのです!」
「……」
「側妃となってしまうのは、申し訳ありません。しかし……帝国の国益のためにも、ぜひ!」
「貴様……」
「え? あっぐっ!?」
突然、シルウィオが近くの騎士の剣を抜き取り、それを投げた。
ロンジア殿下の頬を裂いた剣は、金属音を響かせて地面に転がる。
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「そ、側妃とする事に納得がいかないのでしょうか?」
「それ以前だ。貴様ごときにリルの相手が務まると思われる事が気に喰わない」
今までで、一番の怒りかもしれない。
私も冷や汗が出てしまうほど、シルウィオの威圧が重く感じる。
「お待ちください! お、俺は、帝国では皇子のみが優先されるため……皇帝夫妻は姫君の対応に困っているとお聞きしたのです!」
「誰にだ」
シルウィオの声に、彼は震えながら答えた。
「た、太皇太后様の遣いを名乗る者でした!」
太皇太后……
その言葉に、シルウィオの眉が少し動く。
やはり、これらの出来事を招いているのは彼の祖母だった。
「……」
「お、俺はなにも知らなかったのです! まさか皇帝陛下が姫様をそこまで寵愛されているとは……」
「……貴様が俺の娘を軽視した事実に変わりはない」
シルウィオは怒りを瞳に帯びて立ち上がった時、ロンジア殿下は慌てて声を出した。
「……お、お待ちください!」
彼は言葉を続けた。
「俺も……父に黙ってここまで来た身、手ぶらでは帰れないのです……我が国との国交が途絶えれば帝国が困るのは事実……なので、姫君との婚約はよく考えて頂きたい」
その言葉には、私が答えた。
「貴方、先程から国交が途絶えれば困ると言っておりますが……自国のことぐらい、もう少し調べなさい」
突然の私の介入に、ロンジア殿下は顔をあげた。
「は!? な、なにを……」
「確かに帝国はマズノア国から穀物を多く輸入しておりますが、それは貴方の父上の尽力があってこそ。代替えの輸入国はいくらでもあります」
「っ!」
「逆に、マズノアは我が帝国から鉄鉱石や、石炭などの輸入品に頼って多くの事業を進めているはず」
「あ……」
流石に、理解したのだろう。
黙りこくってしまった彼に、私は容赦無く言葉を続ける。
第二王子として、帝国と太い仲を作って確実に次期国王になりたい欲があったのだろうが……浅はかだ。
「関わる国との交易もよく調べず……自国を危機に招くなど、貴方は王として失格です。なにより帝国との交流を夢見るだけで、ろくに調べもせず……私達の愛する娘を側妃にするなど言語道断の所業です」
畳み掛けた言葉に、ロンジア殿下は言い返す言葉を無くして俯いた。
「……お、俺……申し訳ありません。仰る通り、浅はかでした。直ぐに、国を出ます」
彼は私とシルウィオへ頭を下げた。
太皇太后の遣いの言葉をそのまま信じる浅はかさは、若さ故の過ちだろう。
しかし……そんなことは国同士の対話では通用しない。
帝国としてはここまでの非礼を受けてただ帰すわけにはいかない。
なにより……勘違いとはいえ、リルレットを側妃に迎える発言を許すほどにシルウィオは甘くはない。
「頭を上げろ」
「え?」
シルウィオは、彼へと近づいた。
「な、なんでしょうか……」
「謝罪など、いらん」
シルウィオはロンジア殿下の首元を掴み、低く唸るように呟いた。
「勘違いであろうと、貴様が俺の娘を侮辱した事実は消えん」
「あ……ゆ、ゆる……」
「二歳にもならぬ俺の娘が貴様との婚約を喜ぶだと? 勝手に俺の娘の気持ちを代弁するな。汚らわしい」
シルウィオはロンジア殿下の首を掴み上げる。足が浮くほどの力で。
そのまま、空いた手によってロンジア殿下の指をへし曲げた。
「ッツッ!!!! グッ!! や、やめ! たすけ!」
さらに指を折っていく、片方の手が使い物にならぬほど。
そして、落ちていた剣を拾い上げると、ロンジア殿下の足へと突き刺した。
「––––!!!!」
声にならぬ叫び声を上げた彼は、痛みを我慢しながら助けを乞うた。
「あ……あぁ……た、たす」
「二度と忘れるな、帝国の恐怖を」
「っ!!……はっ……はい」
「末代までこの恐怖を伝え続けろ。その傷を諸国にまで晒し続けろ。次に貴様の国から俺の娘を一人でも侮辱する者がいれば、マズノア王家を消す」
「わ……わわ……わかりました!! 申し訳ありません!」
「マズノア国には、相応の責任をとらせよう」
「で……ですが、今回は俺の独断で……ッツ!!!!」
足に刺さった剣、その切っ先が足の内部……とある箇所に払われて再び血が散る。
再びの叫び声をかき消して、シルウィオは喋った。
「王とは、自国そのもの……全て貴様の責だ。異論あるか?」
「あ……あ、ありま……せん。す、全て従います!」
首を離された瞬間、ロンジア殿下は怯えを見せ、逃げるように玉座の間を後にした。
きっと、シルウィオが脅した内容をよく理解しているはずで……周辺各国の若き世代にまで帝国の恐怖が伝わるだろう。
二度と、愚かな考えは抱かぬはずだ。
静かに佇むシルウィオは……傍に控えていたジェラルド様を見つめた。
「ジェラルド……太皇太后を見つけ出せ」
「はっ!! 承知いたしました」
実の祖母が、嫌がらせのような行為を仕掛けている。
今回の件も下手をすればシルウィオの怒りで、戦争にまでなったかもしれない。
その目的が掴めない……まるで次々と問題を起こそうと思っているようだ。
いや……それにしては、あまりに杜撰。
まるで、自分がやっていると知らせているような……?
まだ目的は掴めぬが、明らかに帝国の混乱を狙っている重罪人……
それが実の祖母と聞いたシルウィオの心労は計り知れないだろう。
「……」
いつもの無表情のまま、静かに佇む背中が少し寂しそうで。
私は、彼の手を握る。
「シルウィオ……リルレットの元に帰ろう? あの子が貴方を待っているから」
「……あぁ」
私に出来る励ましは、彼の家族である事だ。
そのまま、部屋へと戻る道中。
「へ、陛下! 皇后様!」
向かう部屋の方向からやって来た騎士が、慌てた声を出す。
「どうした」
「ひ、姫様が……な、なんと言ったらよいか。と、とにかく直ぐに向かってください!」
その言葉に、私とシルウィオは走り出していた。
寝ていたはずのリルレットに何があったの? グレインが護衛して安全のはず……
焦りと共に走った先。部屋の前に立つグレインが驚いた顔で部屋の中を見ていた。
「グレイン!」
「へ、陛下! カーティア様! ひ、姫様が……」
「っ!! リルレット!」
部屋へと入った瞬間。
その光景に、言葉を失った。
「あ! おかた! みて。きれー!」
「な……に? これ……」
リルレットの周りには、フワフワと白い光が飛び回っていた。
それはあの子の指先から出ている。
なんだ、これ。
驚く私に、シルウィオは肩に手を置いて。
安堵したような息を吐いて、答えてくれた。
「カティ……どうやらリルは、俺と同じく魔力があるようだ」
「え……」
その後、城の魔術師が集まって調べてもらった結果。
彼の言った通り、リルレットには魔法の素質があった。
しかも驚くことに、その魔力の保有量はシルウィオ以上で……あの魔法大国カルセインの王家に並ぶという。
ここアイゼン帝国では、類を見ない程の魔法の素質があると分かったのだ。
良くない事もあったけど……
私達の娘は、嬉しい驚きをくれたのだった。
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