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28話
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『ナーちゃん、おててつなぎたい』
『だいすき……ナーちゃん』
辺境伯領を出てから、まだ四日ほどしか経っていない。
なのにもう、ルウの可愛い声を思い出して……寂しくなる。
あの心地よい場所に帰りたい。
その気持ちだけが私を突き動かしてくれて。
ヴィクターとの離婚という、面倒を一つ終わらせられた。
「さよなら……ヴィクタ-」
サインの済んだ離婚届を見て、思わず呟く。
感傷的になるような、悲しみなどはない。
むしろ清々しい思いだ……
と、達成感に浸っている場合ではない。
私は周囲の方々へと礼をする。
「皆様、お騒がせいたしました」
「マリア様から聞いておりますが、本当に無実なのですよね?」
当然ながら聞かれる問いに、頬笑みと共に答える。
「本日は、その件について身の潔白を証明するため参りました。皆様もどうか同席ください……デイトナ殿下が権力を悪用した事を証明いたしますから」
この場はローズベル公爵家派閥の貴族が多い。
だから多くは第二王子殿下に王位を継いでほしいと願う方ばかりだ。
政略的に、デイトナ殿下が失脚する可能性があるならと興味ありげに皆が滞在を選ぶ。
流石に肝の据わった貴族達は、離婚騒動程度では動揺していない。
そんな中、私の肩がトントンと指で突かれた。
「ナターリア」
「リカルド様?」
「もういいか? 手……繋ぎたい」
……素直な問いに、私も思うがままに答える。
離婚した私は晴れて自由だから、我慢しない。
「手繋ぎましょうか、リカルド様」
「やった……」
「ふふ……そんなに嬉しいのですか」
「ん」
指を絡めれば、リカルド様は嬉しそうにギュッと手に力を込める。
優しいのに、離さないというように力強い……
「これで……ずっと傍に居られるな」
彼の言葉に、心が壊れそうな程に動悸する
……実際に彼の愛に応えられるようになると、こんなに緊張するとは。
リカルド様が嬉しそうに私の手を握っていると……会場に居たマリアが鈴を鳴らした。
「来た……ようですね」
マリアが鈴を鳴らす。
その意味は、第一王子……デイトナ殿下が会場入りするという合図だ。
会場へ入る両開きの扉が開き、複数人の王宮騎士を連れたデイトナ殿下が歩く。
黒く長い髪を後ろで結わえ、凛々しい顔立ち。
歳は確か今年で二十九だったはず。
彼は若々しい見目に笑みを張り付け……周囲に礼をする。
「此度はローズベル公爵家の夜会に参加させて頂き感謝する。皆……どうか俺に気を遣わず、憩いの時間を過ごしてく––」
言葉の途中で、殿下の声が止まる。
その瞳が私とリカルド様を見つめた。
「リカルド辺境伯……どうしてここに。それに、その女性は……まさか」
「お初にお目にかかります。ナターリアと申します。デイトナ殿下」
微笑んで告げた言葉。
殿下が目を見開き……周囲の王宮騎士達も驚きながら剣の柄へと手を当てる。
「即刻連行しろ! 魔法を使わせるな––っ!!」
焦った殿下の言葉が会場に響く。
しかしそれをかき消すような豪音が響き、殿下の傍に居た騎士の一人が姿を消した。
「え……は……?」
「誰を……連行すると言った?」
「へ、辺境伯?」
先程まで護衛騎士が居た場所に、琥珀色の瞳を怒気に染めるリカルド様が居た。
今の一瞬で、護衛騎士の一人を拳で吹き飛ばしたのだ。
「なっ……辺境伯、どうして……」
「殿下、まずは最優先であの女の身柄を!!」
他の護衛騎士が私へと剣を出したが、刹那にリカルド様が掴み、剣を……折った。
力の差は歴然で、彼の無表情に王宮騎士は怯む。
その惨劇に、殿下はマリアへと言葉を投げつけた。
「マリア嬢! これはどういう事だ!」
「あら、私の友人を招く事に理由などあって?」
「友人!? ふざけるな。ナターリアは殺人を犯した者と周知したはず。こんな場所に居ていいはずない!」
殿下の言葉に、マリアは意地悪く笑う。
そして会場の皆へ高らかに答えた。
「その言動は酷く失礼では? 殿下」
「は?」
「彼女は……ナターリア・シルジュとなるご予定です。リカルド辺境伯と婚約なされたのですから」
「な……そん、な」
「保証人は我がローズベル公爵家。我が王国を守護する盾である辺境伯家夫人への侮辱は、到底許されませんね?」
デイトナ殿下の顔が引きつる。
嵌められたと分かったのだろう。
「誰の妻を相手にしているか、よく考えろ」
「っ!! どうしてだ、辺境伯……」
リカルド様の脅し言葉に、殿下は分かりやすく焦りを見せる。
先程までの爽やかな笑みは消え、目線を泳がせた。
必死に言葉を考えているようだが、そんな時間を与えない。
「デイトナ殿下。先ほど私が殺人を犯したと申しましたが、そこまで明言したなら相応の証拠はあるのですね」
「っ!!」
「提示してください。でなければ……この場にいる皆様は納得しませんよ」
「……」
「まさか、王位継承権一位であるデイトナ殿下が。証拠もなく女性を貶めたと?」
私の言葉を、貴族の方々が頷いて聞く。
こうなればもう殿下は逃げることなど出来ない。
王位継承権を守るためには証拠を提示しなくてはならない。
あの杜撰な証拠の数々を皆の前へ。
それがどのような醜態となるか、彼も想像しているはずだ。
「さぁ、言ってください。ここには沢山の方々がおられますから、皆が納得するなら私は無抵抗で連行されますよ?」
「……」
デイトナ殿下は暫し無言で考える。
もはや言い訳の出来ぬ状況に活路はないが、必死に考えた末に言葉を吐いた。
「この場で調査結果を話す事は、今後の司法に影響する。そちらが無実を主張するなら、然るべき処置をとり時間をおいて弁論すべきだ」
「先に然るべき処置をとらずに連行しようとしたのは、そちらでは?」
「……そのような解釈をされるのは不愉快だ。俺も騎士達も調査に基づいた職務を遂行したに過ぎない」
「調査とは……私がクロエル伯爵家を出た日、そしてその十日後に殺人を犯したという証言の事ですか?」
「っ!!」
「しかし、その犯行が無実であると証言出来る方が、私には大勢いますよ」
あちらが用意していた偽証は、貴族の方々にも伝えているはず。
それを否定した言葉に、殿下は沈黙を返す。
「ふふ、デイトナ様の沈黙で答えは明らかですね……この場に居る皆様には、この事実を皆へ周知して頂きましょうか」
「っ!! や……やめろ。一度、時間を置いて協議の場を設けたい。少し話をさせてくれ」
「いえ無理です。諦めてください」
デイトナ殿下が言い訳の言葉を並べようとしたが。
こちらはさっさと終わらせて、辺境伯領に帰りたいのだ……
「……もういい加減に理解しろ」
リカルド様が、デイトナ殿下の元へと歩き出す。
その瞳に、怒りを混ぜて。
「辺境伯……落ち着け。こちらは時間を置いて然るべき証拠を提示する。だから彼女の身を明け渡して––」
残るデイトナ殿下の護衛が、リカルド様を押えようとする。
しかし騎士の力など構わず引きずり、彼は殿下の前に立った。
そして見下ろし……呟く。
「妻を奪うつもりなら、やってみろ……」
「リ……リカルド辺境伯……」
「その時は、貴様が王だろうと……関係なく潰す。その覚悟で話せ」
声を聞く私でさえ身が竦む威圧で呟かれた、冗談ではない言葉。
デイトナ殿下は足がすくませ、尻餅をついた。
「理解してください。貴方はもう終わりです……大人しく全てを話してもらいましょうか」
もう、逃しはしない。
ここまでの横暴を行った全ての真実を、殿下に打ち明けてもらおう。
『だいすき……ナーちゃん』
辺境伯領を出てから、まだ四日ほどしか経っていない。
なのにもう、ルウの可愛い声を思い出して……寂しくなる。
あの心地よい場所に帰りたい。
その気持ちだけが私を突き動かしてくれて。
ヴィクターとの離婚という、面倒を一つ終わらせられた。
「さよなら……ヴィクタ-」
サインの済んだ離婚届を見て、思わず呟く。
感傷的になるような、悲しみなどはない。
むしろ清々しい思いだ……
と、達成感に浸っている場合ではない。
私は周囲の方々へと礼をする。
「皆様、お騒がせいたしました」
「マリア様から聞いておりますが、本当に無実なのですよね?」
当然ながら聞かれる問いに、頬笑みと共に答える。
「本日は、その件について身の潔白を証明するため参りました。皆様もどうか同席ください……デイトナ殿下が権力を悪用した事を証明いたしますから」
この場はローズベル公爵家派閥の貴族が多い。
だから多くは第二王子殿下に王位を継いでほしいと願う方ばかりだ。
政略的に、デイトナ殿下が失脚する可能性があるならと興味ありげに皆が滞在を選ぶ。
流石に肝の据わった貴族達は、離婚騒動程度では動揺していない。
そんな中、私の肩がトントンと指で突かれた。
「ナターリア」
「リカルド様?」
「もういいか? 手……繋ぎたい」
……素直な問いに、私も思うがままに答える。
離婚した私は晴れて自由だから、我慢しない。
「手繋ぎましょうか、リカルド様」
「やった……」
「ふふ……そんなに嬉しいのですか」
「ん」
指を絡めれば、リカルド様は嬉しそうにギュッと手に力を込める。
優しいのに、離さないというように力強い……
「これで……ずっと傍に居られるな」
彼の言葉に、心が壊れそうな程に動悸する
……実際に彼の愛に応えられるようになると、こんなに緊張するとは。
リカルド様が嬉しそうに私の手を握っていると……会場に居たマリアが鈴を鳴らした。
「来た……ようですね」
マリアが鈴を鳴らす。
その意味は、第一王子……デイトナ殿下が会場入りするという合図だ。
会場へ入る両開きの扉が開き、複数人の王宮騎士を連れたデイトナ殿下が歩く。
黒く長い髪を後ろで結わえ、凛々しい顔立ち。
歳は確か今年で二十九だったはず。
彼は若々しい見目に笑みを張り付け……周囲に礼をする。
「此度はローズベル公爵家の夜会に参加させて頂き感謝する。皆……どうか俺に気を遣わず、憩いの時間を過ごしてく––」
言葉の途中で、殿下の声が止まる。
その瞳が私とリカルド様を見つめた。
「リカルド辺境伯……どうしてここに。それに、その女性は……まさか」
「お初にお目にかかります。ナターリアと申します。デイトナ殿下」
微笑んで告げた言葉。
殿下が目を見開き……周囲の王宮騎士達も驚きながら剣の柄へと手を当てる。
「即刻連行しろ! 魔法を使わせるな––っ!!」
焦った殿下の言葉が会場に響く。
しかしそれをかき消すような豪音が響き、殿下の傍に居た騎士の一人が姿を消した。
「え……は……?」
「誰を……連行すると言った?」
「へ、辺境伯?」
先程まで護衛騎士が居た場所に、琥珀色の瞳を怒気に染めるリカルド様が居た。
今の一瞬で、護衛騎士の一人を拳で吹き飛ばしたのだ。
「なっ……辺境伯、どうして……」
「殿下、まずは最優先であの女の身柄を!!」
他の護衛騎士が私へと剣を出したが、刹那にリカルド様が掴み、剣を……折った。
力の差は歴然で、彼の無表情に王宮騎士は怯む。
その惨劇に、殿下はマリアへと言葉を投げつけた。
「マリア嬢! これはどういう事だ!」
「あら、私の友人を招く事に理由などあって?」
「友人!? ふざけるな。ナターリアは殺人を犯した者と周知したはず。こんな場所に居ていいはずない!」
殿下の言葉に、マリアは意地悪く笑う。
そして会場の皆へ高らかに答えた。
「その言動は酷く失礼では? 殿下」
「は?」
「彼女は……ナターリア・シルジュとなるご予定です。リカルド辺境伯と婚約なされたのですから」
「な……そん、な」
「保証人は我がローズベル公爵家。我が王国を守護する盾である辺境伯家夫人への侮辱は、到底許されませんね?」
デイトナ殿下の顔が引きつる。
嵌められたと分かったのだろう。
「誰の妻を相手にしているか、よく考えろ」
「っ!! どうしてだ、辺境伯……」
リカルド様の脅し言葉に、殿下は分かりやすく焦りを見せる。
先程までの爽やかな笑みは消え、目線を泳がせた。
必死に言葉を考えているようだが、そんな時間を与えない。
「デイトナ殿下。先ほど私が殺人を犯したと申しましたが、そこまで明言したなら相応の証拠はあるのですね」
「っ!!」
「提示してください。でなければ……この場にいる皆様は納得しませんよ」
「……」
「まさか、王位継承権一位であるデイトナ殿下が。証拠もなく女性を貶めたと?」
私の言葉を、貴族の方々が頷いて聞く。
こうなればもう殿下は逃げることなど出来ない。
王位継承権を守るためには証拠を提示しなくてはならない。
あの杜撰な証拠の数々を皆の前へ。
それがどのような醜態となるか、彼も想像しているはずだ。
「さぁ、言ってください。ここには沢山の方々がおられますから、皆が納得するなら私は無抵抗で連行されますよ?」
「……」
デイトナ殿下は暫し無言で考える。
もはや言い訳の出来ぬ状況に活路はないが、必死に考えた末に言葉を吐いた。
「この場で調査結果を話す事は、今後の司法に影響する。そちらが無実を主張するなら、然るべき処置をとり時間をおいて弁論すべきだ」
「先に然るべき処置をとらずに連行しようとしたのは、そちらでは?」
「……そのような解釈をされるのは不愉快だ。俺も騎士達も調査に基づいた職務を遂行したに過ぎない」
「調査とは……私がクロエル伯爵家を出た日、そしてその十日後に殺人を犯したという証言の事ですか?」
「っ!!」
「しかし、その犯行が無実であると証言出来る方が、私には大勢いますよ」
あちらが用意していた偽証は、貴族の方々にも伝えているはず。
それを否定した言葉に、殿下は沈黙を返す。
「ふふ、デイトナ様の沈黙で答えは明らかですね……この場に居る皆様には、この事実を皆へ周知して頂きましょうか」
「っ!! や……やめろ。一度、時間を置いて協議の場を設けたい。少し話をさせてくれ」
「いえ無理です。諦めてください」
デイトナ殿下が言い訳の言葉を並べようとしたが。
こちらはさっさと終わらせて、辺境伯領に帰りたいのだ……
「……もういい加減に理解しろ」
リカルド様が、デイトナ殿下の元へと歩き出す。
その瞳に、怒りを混ぜて。
「辺境伯……落ち着け。こちらは時間を置いて然るべき証拠を提示する。だから彼女の身を明け渡して––」
残るデイトナ殿下の護衛が、リカルド様を押えようとする。
しかし騎士の力など構わず引きずり、彼は殿下の前に立った。
そして見下ろし……呟く。
「妻を奪うつもりなら、やってみろ……」
「リ……リカルド辺境伯……」
「その時は、貴様が王だろうと……関係なく潰す。その覚悟で話せ」
声を聞く私でさえ身が竦む威圧で呟かれた、冗談ではない言葉。
デイトナ殿下は足がすくませ、尻餅をついた。
「理解してください。貴方はもう終わりです……大人しく全てを話してもらいましょうか」
もう、逃しはしない。
ここまでの横暴を行った全ての真実を、殿下に打ち明けてもらおう。
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