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第二章
第十七話
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ヴィオレッタは首を傾げて二フエルと見ると、二フエルは優しく微笑みを浮かべて言った。
「ヴィオレッタ嬢にはそのイヤリングも、宝珠もよく似合っている。」
「え?」
「黒い毛並に映えるし、はっきり言って、その二つはヴィオレッタ嬢の為にあるのではないかと思うほどだ。」
フィリアは突然の二フエルの言葉に、もしやヴィオレッタを丸め込もうとしているのかと勘繰るが、二フエルの口ぶりからしてウソを言っているようには感じられなかった。
だが、そうならばまるで口説いているようだなと、フィリアは内心思っていると、ヴィオレッタもそう感じたのだろう。
毛並のせいで分かりにくいかもしれないが、ヴィオレッタのしっぽを見れば、嬉しそうに揺れている。
「あの、、、いえ、、、その。」
ヴィオレッタが口ごもると、二フエルはにっこりとほほ笑んで言った。
「宝珠もイヤリングも、貴方の意思を奪うつもりはないようだし、それに、貴方は稀有な呪いを受けない存在と言っていた。」
「で、、、ですが、、、その、、怖いです。」
ヴィオレッタがそう言うと二フエルは言った。
「私が守りましょう。」
「は?」
二フエルは当たり前のように言った。
「宝珠を、元々私の監視下に置くつもりだったのです。イヤリングの存在は分かっていなかったので、驚きましたが、その二つは力があまりに強い。なら、聖なる竜で管理する必要があります。」
「え?えぇっと、、、はい。」
「なので、貴方がもしその二つを身に着けて下さるというなら、私が貴方を守ります。」
「はぇ?」
「住居もこちらで準備しますし、行動も私を伴えば自由です。どうです?悪い話ではないと思いますよ?」
確かに、ヴィオレッタはもし宝珠とイヤリングから解放されても、一人で生きていかなければならない。そうなった時、どこで、どう暮らしていけばいいのかという不安はあった。
「で、、、ですが、その、本当に大丈夫なのでしょうか?」
「宝珠とイヤリングの願いは一緒に身に着けてもらえる事。ですが、貴方にも一人になりたいときはあるでしょうし、そこは交渉してみましょう。どうです?」
「え?っと、、、でも、、、ただお世話になるというのは、その。」
「ならば、貴方には私の仕事を手伝ってもらうと言うのは?」
「え?その、私で出来るのでしょうか?」
「簡単な事からお願いをしますから、どうです?」
ぐいぐいと二フエルに押されていくヴィオレッタをフィリアは見つめながら、尻尾の揺れを確認した。
嫌がってはいない。
なら、いいか。
「えっと、、、はい。それなら、よろしくお願いいたします。」
「ええ。こちらこそ。良かった。これで一件落着ですね。」
グリードは思った。
本当にそうなのだろうか。
二フエルがうまく丸め込んだだけのような気がした、グリードであった。
「ヴィオレッタ嬢にはそのイヤリングも、宝珠もよく似合っている。」
「え?」
「黒い毛並に映えるし、はっきり言って、その二つはヴィオレッタ嬢の為にあるのではないかと思うほどだ。」
フィリアは突然の二フエルの言葉に、もしやヴィオレッタを丸め込もうとしているのかと勘繰るが、二フエルの口ぶりからしてウソを言っているようには感じられなかった。
だが、そうならばまるで口説いているようだなと、フィリアは内心思っていると、ヴィオレッタもそう感じたのだろう。
毛並のせいで分かりにくいかもしれないが、ヴィオレッタのしっぽを見れば、嬉しそうに揺れている。
「あの、、、いえ、、、その。」
ヴィオレッタが口ごもると、二フエルはにっこりとほほ笑んで言った。
「宝珠もイヤリングも、貴方の意思を奪うつもりはないようだし、それに、貴方は稀有な呪いを受けない存在と言っていた。」
「で、、、ですが、、、その、、怖いです。」
ヴィオレッタがそう言うと二フエルは言った。
「私が守りましょう。」
「は?」
二フエルは当たり前のように言った。
「宝珠を、元々私の監視下に置くつもりだったのです。イヤリングの存在は分かっていなかったので、驚きましたが、その二つは力があまりに強い。なら、聖なる竜で管理する必要があります。」
「え?えぇっと、、、はい。」
「なので、貴方がもしその二つを身に着けて下さるというなら、私が貴方を守ります。」
「はぇ?」
「住居もこちらで準備しますし、行動も私を伴えば自由です。どうです?悪い話ではないと思いますよ?」
確かに、ヴィオレッタはもし宝珠とイヤリングから解放されても、一人で生きていかなければならない。そうなった時、どこで、どう暮らしていけばいいのかという不安はあった。
「で、、、ですが、その、本当に大丈夫なのでしょうか?」
「宝珠とイヤリングの願いは一緒に身に着けてもらえる事。ですが、貴方にも一人になりたいときはあるでしょうし、そこは交渉してみましょう。どうです?」
「え?っと、、、でも、、、ただお世話になるというのは、その。」
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嫌がってはいない。
なら、いいか。
「えっと、、、はい。それなら、よろしくお願いいたします。」
「ええ。こちらこそ。良かった。これで一件落着ですね。」
グリードは思った。
本当にそうなのだろうか。
二フエルがうまく丸め込んだだけのような気がした、グリードであった。
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