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第九話
しおりを挟む皆様ごきげんよう。
はい。
私は今図書室に来ていたのですが、面倒くさい人に捕まりました。
はい。
ダーレダ。
「ちょっと、聞いているの?はぁ、ちゃんと聞いてよ。」
目の前にいるのはマリア様こと、ヒロイン様です。はい。
いやいやいや。
私達友達でもなんでもありませんからね?突然、捕まって恋愛相談が始まりました。
ここ、司書の方からも見えない位置ですからなんとも言えません。司書の方がいれば助けを求められるのに。
「だから、どうやったらアレク様の気持ちが手に入ると思うって聞いているのよ!」
このヒロイン性格はどうかとは思いますが、ハーレムエンドを求めず、ちゃんと一人に絞っているのは、まぁ、いいと思います。
ですが、それはそれです。
「あの、何故私に聞くのでしょうか。」
「だって貴方、第一王子の婚約者でしょ?恋愛事が上手いのではなくて?」
えー。
そんな理由?
はぁ。適当なことを言って早くこの場からおさらばしましょう。何かが起こっている予感がします。
「そうですね。では、アレク様の為に何かできる事を考えてみてはいかがかしら?」
確かアレクシスはある心の闇を抱えていたはず。それを取り払えば、あるいはマリア様にもチャンスが訪れるのではないかしら。
我ながら冴えているわ。
でも、心の闇って怖いわね。
まぁ、私はかかわらなければいいわね!
「そう、、ね。ありがとう。頑張ってみるわ。」
そう言うとマリア様はいってしまわれました。
私は何だか大事件が起こっている予感がしますので走りますわ!
では皆様!
ごきげんよう!
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