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第171章:エウレスデスカ…?
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「…」
僕らは…どれくらい走ったんだろう…
走ったって言っても、ハナマルノミカドさんの背中に乗ってたから、僕らはじっと縛られてるだけで…
ハナマルノミカドさんが、竜王さん達に今までの話しをしてる…
でも…それも…
『あら…そろそろね……良いかしら坊や達。ここまで逃してあげたんだから、かならず逃げ切りなさいな。
ワラワの尽力を無駄にすんじゃないわよ。このまま真っ直ぐ突き進むの。いいわね?あ、それと…_____』
ゴトォォォン…
ハナマルノミカドさんも、ただの像に戻った。
…………イストスおじさんは…
「…逃げるでちゅエウレス…」
「……僕、イヤだ……」
「え…」
「なんで……なんでみんないないの!?僕ヤだよ!!!今までずっと一緒だったのに!!!なんで!なんでなの!?ヤだよ!!!ハデスおじさん!!イストスおじさん!!アテナさん!!!」
「エ、エウレス…」
「戻ってきてよ!!一人にしないでよ!!!ねぇ!!!みんなぁ!!!ハデスおじさぁん!!!!!
うううぅぅぅうううぅぅぅうう…!!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
危うさは感じていた。
この子供はいかにもしっかりし過ぎていたからの。
生来の性質かとも一瞬思っていたが…
エウレス…いや、ハデス。
彼の神とともにあってこその精神力だったか。
今、息を切らして孫に背負われるしかできない某の目の前で、座り込み泣きじゃくる姿はまさしく小童そのもの。
支柱の折れた宮と同じ。
……言い方は悪いが、こうなってしまっては、ただの餓鬼。
類稀なる才を身に宿そうが、使い物になるべくも無し。
「はぁっ…はぁっ……キリカよ……行くぞ…」
「えっ!?で、でもお爺ちゃま…エ、エウレスが…」
「今や……この子供は…今までお前が接してきた、はぁっ…接するに値する人物では無くなってしもうたのよ……はぁっ…はぁっ…
キリカ……今、防ぐべきは………ヤマタの復活を……なんとしても防ぐこと………
ハナマルノミカド様のお……はぁ…はぁ…お導きに従い…真っ直ぐ……逃げるのだ……」
「………でも…でも…」
「キリカァッ………!!!」
「うっ……わ、分かったでちゅ…」
ギャンギャンと泣き喚く餓鬼を置き、某はキリカを進ませる。
なんとしても…逃げねば……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ううううううううううううう……」
いやだ。
「ううううううううううううううう……」
イヤだ。
「ううううううううううううううううううううううううううう……」
イヤダ。
イヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ…
「……ソウダ。」
オジサンノチカラ…
ホトンドノコッテタ…….
オイデ……槍サン。
ズッ
ズズズズズズズズズズズズリュッ…!!
オナカカラ槍サンガ出テクル。
オナカガヤブレテ血ガデテル。
オジサンハタベラレタケド、槍サンハボクノナカ二モドッテタ。
ヨカッタ。
エヘヘ……
イタクナイヨ…オジサン。
エライデショ?ホメテクレルヨネ…
「……槍サン。オテツダイ、シテネ。」
取リカエス。
ハデスオジサン。
アテナサン。
イストスオジサン。
「………ソノタメナラ…ドウスルノ?…ウン…ワカッタヨ槍サン……竜サンヲタクサン…………」
アイツヲ殺スチカラヲ…
ヤマタノオロチヲ…………
「ソッカ……ウン……ヨロシクネ。
バイデント。」
バチチッ…!!!!!!
赤紫黒色ノカミナリガ、バイデントカラトビダシテクル。
綺麗ダナァ…コレデ。
竜サンヲタベル。
ヤマタノオロチヲコロス。
スベテヲ"死"へ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ひうっ!?」
アチシの背中側から悍しい気配が国中に走っていった。
これは…カッコいい時のエウレスと同じ気配…!?
「はぁっ……どういうことかの…ハデス殿は…食われたのでは…」
「お、お爺ちゃま…まさかエウレスが…!?」
「分からなんだが…ともかく逃げるんだ…キリカ…」
「う、うん…」
本当に逃げていいの…?
大神のお社で、アチシたちを助けてくれたエウレス…
偽物かと思ってたけど。
エウレスだった…
「……アチシは…」
どうすればいいのか分からない…
逃げるしか…できまちぇん……
僕らは…どれくらい走ったんだろう…
走ったって言っても、ハナマルノミカドさんの背中に乗ってたから、僕らはじっと縛られてるだけで…
ハナマルノミカドさんが、竜王さん達に今までの話しをしてる…
でも…それも…
『あら…そろそろね……良いかしら坊や達。ここまで逃してあげたんだから、かならず逃げ切りなさいな。
ワラワの尽力を無駄にすんじゃないわよ。このまま真っ直ぐ突き進むの。いいわね?あ、それと…_____』
ゴトォォォン…
ハナマルノミカドさんも、ただの像に戻った。
…………イストスおじさんは…
「…逃げるでちゅエウレス…」
「……僕、イヤだ……」
「え…」
「なんで……なんでみんないないの!?僕ヤだよ!!!今までずっと一緒だったのに!!!なんで!なんでなの!?ヤだよ!!!ハデスおじさん!!イストスおじさん!!アテナさん!!!」
「エ、エウレス…」
「戻ってきてよ!!一人にしないでよ!!!ねぇ!!!みんなぁ!!!ハデスおじさぁん!!!!!
うううぅぅぅうううぅぅぅうう…!!!!」
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危うさは感じていた。
この子供はいかにもしっかりし過ぎていたからの。
生来の性質かとも一瞬思っていたが…
エウレス…いや、ハデス。
彼の神とともにあってこその精神力だったか。
今、息を切らして孫に背負われるしかできない某の目の前で、座り込み泣きじゃくる姿はまさしく小童そのもの。
支柱の折れた宮と同じ。
……言い方は悪いが、こうなってしまっては、ただの餓鬼。
類稀なる才を身に宿そうが、使い物になるべくも無し。
「はぁっ…はぁっ……キリカよ……行くぞ…」
「えっ!?で、でもお爺ちゃま…エ、エウレスが…」
「今や……この子供は…今までお前が接してきた、はぁっ…接するに値する人物では無くなってしもうたのよ……はぁっ…はぁっ…
キリカ……今、防ぐべきは………ヤマタの復活を……なんとしても防ぐこと………
ハナマルノミカド様のお……はぁ…はぁ…お導きに従い…真っ直ぐ……逃げるのだ……」
「………でも…でも…」
「キリカァッ………!!!」
「うっ……わ、分かったでちゅ…」
ギャンギャンと泣き喚く餓鬼を置き、某はキリカを進ませる。
なんとしても…逃げねば……
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「ううううううううううううう……」
いやだ。
「ううううううううううううううう……」
イヤだ。
「ううううううううううううううううううううううううううう……」
イヤダ。
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「……ソウダ。」
オジサンノチカラ…
ホトンドノコッテタ…….
オイデ……槍サン。
ズッ
ズズズズズズズズズズズズリュッ…!!
オナカカラ槍サンガ出テクル。
オナカガヤブレテ血ガデテル。
オジサンハタベラレタケド、槍サンハボクノナカ二モドッテタ。
ヨカッタ。
エヘヘ……
イタクナイヨ…オジサン。
エライデショ?ホメテクレルヨネ…
「……槍サン。オテツダイ、シテネ。」
取リカエス。
ハデスオジサン。
アテナサン。
イストスオジサン。
「………ソノタメナラ…ドウスルノ?…ウン…ワカッタヨ槍サン……竜サンヲタクサン…………」
アイツヲ殺スチカラヲ…
ヤマタノオロチヲ…………
「ソッカ……ウン……ヨロシクネ。
バイデント。」
バチチッ…!!!!!!
赤紫黒色ノカミナリガ、バイデントカラトビダシテクル。
綺麗ダナァ…コレデ。
竜サンヲタベル。
ヤマタノオロチヲコロス。
スベテヲ"死"へ。
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「ひうっ!?」
アチシの背中側から悍しい気配が国中に走っていった。
これは…カッコいい時のエウレスと同じ気配…!?
「はぁっ……どういうことかの…ハデス殿は…食われたのでは…」
「お、お爺ちゃま…まさかエウレスが…!?」
「分からなんだが…ともかく逃げるんだ…キリカ…」
「う、うん…」
本当に逃げていいの…?
大神のお社で、アチシたちを助けてくれたエウレス…
偽物かと思ってたけど。
エウレスだった…
「……アチシは…」
どうすればいいのか分からない…
逃げるしか…できまちぇん……
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