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第168章:意気込みは、不発デシタガ…
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「ギャハハハハ…失礼。ではこちらの海側からの奇襲作戦は、サザン側にお願いしますね。奇襲ですので、相手に気付かれてはなりません!初めての方は不安と緊張なさると思いますが、ご安心を!
ワタシの私財で結成した、戦争先生団を送りますからね!」
「おお!ありがたい…奇襲のやり方なんざぁ、さっぱりだからなぁ!!」
「ええ!ええ!それはもう!しっかりフォローさせていただきますとも!」
胡散くせー戦争屋と、頭がおかしくなった親父は、俺達の前で着々と話し合いを続けていく。
その内容や雰囲気は、やはり緊張感の欠片もなく、ヘラヘラと進行されている。
「…一ついいかよ。戦争屋。」
「はい!御子息殿!!なんなりと!!」
「戦争ってからには兵がいるだろー。それぞれの国からどの程度徴兵するつもりなんだよ。」
「おお!さすが御子息!!目の付け所が大変お宜しい!!
丁度今からそのお話に入ろうと思っていたのですよ!!」
嘘くせー…さてはこいつ、徴兵の話を切り出すキッカケ探してやがったか。
こっちから聞き込むのは墓穴だったか…
「徴兵かぁ…出来る限り城の兵で賄いたいんだがなぁ…」
頭がおかしくなったと言っても、国民をだいじにする親父の心は正常みてーだ。
心が頭になきゃいいんだが。
「そう!まさに今回の戦争において貴国にお声掛けさせていただいた所以がそこなのですよ!!」
「あ?どういうことだよ。」
「ギャハハハハ…失礼。先程ワタシ、御子息の素晴らしい拳打をこの顔に頂きました!そしてワタシの期待は確かな希望へと変わったのです!!
それ即ち圧倒的な"ステゴロ"力!!」
「すてごろ…?」
「素手で戦うことにおいて貴国の右に出る者は恐らく少ないでしょう!
特に海中になんの装備もなく飛び込み、複数人で大型魚類を狩るなどと言う漁を成功させている国家は、あなた方にしか無い強み!」
「…」
「そこでです!国王陛下!!
国民全てとは申しません!!!お城の兵隊様方には勿論、漁業関係者の方々にも御協力いただきたいのです!!
協力とは言っても、とある仕掛けを、先程言及した奇襲作戦の折りに、海に仕掛けるお手伝いを頼みたいだけなのです!
貴国の優秀なる海の民ならば言わずもがなお茶の子さいさい!しかも戦争そのものに関わるわけではございません!
いかがでしょうか?国王陛下。」
んだとこの野郎…
「ふざけんな!!!ガッツリ関わることになるだろーが!!その仕掛けってのは十中八九は敵に大きな被害を及ぼすもんだろー!!そんなもん自分達が仕掛けたとあっちゃ、漁師の奴らの心に一生傷が…」
「分かったぁ!!協力しよう!!!
勿論だぁ!!!」
「……………は?」
「それは良かった!!!ギャハハハハハ!!!…失礼。
では、御子息もその方向でと言うことで!」
言うことで。じゃ…
「言うことでじゃねーよ!!!
おい糞親父!!!何考えてやがる!?国民を戦争に駆り出すってのがどういうことか分からねーのか!?
殺しをさせるんだぞ!!!国が!!!民に!!!!
それがどれ程の不和と不信を生み出すか、テメーはちゃんと…」
「はははははは!!ノース!!
楽しみだなぁ!!!戦争!!!!」
「ギャハハハハ!!!…失礼。
しかしながらそれはもう!!大変楽しみでしょう!!ね!?ノース殿!」
「かんが…えて…」
…ねー…全く考えてねー……
親父の目ん玉、濁るどころかキラッキラとガキみてーに光ってやがる…
「…」
「さて、さて!それでは徴兵の許可も頂いたことですし!本日の所はここでお暇いたしましょう!!
ご用意いただいた海辺のホテル!さぞ素晴らしいことでしょう!
ワタシ、とても満喫したいのです!!」
「はははは!!そうだなぁ!
続きはまた後日!!おぅノース!!
ホテル・ヒポカンパスだぁ!お前の提案で作ったホテルだよ!!案内してやれ!!」
「…」
俺は呆気に取られ、二の句もなにも継げないまま、戦争屋と部屋の外に連れ立っていた。
アークと糞ブスは、部屋に残したままで。
俺の最初の意気込みも、見事に空回りで終わった…
「さ!ノース殿!!ホテル・ヒポカンパスへ行きましょう!
いいですねえ…さぞかし勇壮なたたずまいのホテルなのでしょうねえ…戦馬のように!」
なんなんだコイツは…正体なんぞ全く見極められなかった…くそっ。ゼウスかハデスなら易々と見抜くだろーに…
…ん?待てよ…
「なんでテメー、ヒポカンパスが馬だと思ったんだ?」
「…はい?」
「テメーは名前も胡散くせーが、何よりその態度…テメーなんか隠してやがるだろ?」
「…ワタシ、馬なんて言いましたかねえ…」
「今の今言っただろーがポロっとよ。
見極めよーと思ってたが、俺はそういうの得意じゃねー。
俺の兄貴か弟なら、一発でテメーの正体なんざ見抜くだろーがな。
さー、とっとと吐きやがれこのすっとこどっこい。テメー、一体何もんだ?」
「……ギャハハハハ!!!!
はぁーあ。流石、ポセイドンのオジキ。鈍感でいらっしゃいますねえ。」
…!!
雰囲気が変わった。本性出しやがった。
この神威…あっちにいた時とは比べ物にならねーほど膨れちゃいるが…
知ってる神だ…コイツ…
「…アレスか。」
「ギャハハハハハハハ!!!
ようやくかポセイドンのオジキ!!
戦争屋の時点でバレるかと思っていたが、まさかここまで引っ張るとはな!
ギャハハハハハハハハハハハハ…!!!」
この下品な笑い声…世界中の戦災を纏めて人型にしたような嫌な神威…
なんで忘れていたのか…
目の前で俺を堂々と睨み付けるコイツは、間違いなく戦災神・アレスだった。
ワタシの私財で結成した、戦争先生団を送りますからね!」
「おお!ありがたい…奇襲のやり方なんざぁ、さっぱりだからなぁ!!」
「ええ!ええ!それはもう!しっかりフォローさせていただきますとも!」
胡散くせー戦争屋と、頭がおかしくなった親父は、俺達の前で着々と話し合いを続けていく。
その内容や雰囲気は、やはり緊張感の欠片もなく、ヘラヘラと進行されている。
「…一ついいかよ。戦争屋。」
「はい!御子息殿!!なんなりと!!」
「戦争ってからには兵がいるだろー。それぞれの国からどの程度徴兵するつもりなんだよ。」
「おお!さすが御子息!!目の付け所が大変お宜しい!!
丁度今からそのお話に入ろうと思っていたのですよ!!」
嘘くせー…さてはこいつ、徴兵の話を切り出すキッカケ探してやがったか。
こっちから聞き込むのは墓穴だったか…
「徴兵かぁ…出来る限り城の兵で賄いたいんだがなぁ…」
頭がおかしくなったと言っても、国民をだいじにする親父の心は正常みてーだ。
心が頭になきゃいいんだが。
「そう!まさに今回の戦争において貴国にお声掛けさせていただいた所以がそこなのですよ!!」
「あ?どういうことだよ。」
「ギャハハハハ…失礼。先程ワタシ、御子息の素晴らしい拳打をこの顔に頂きました!そしてワタシの期待は確かな希望へと変わったのです!!
それ即ち圧倒的な"ステゴロ"力!!」
「すてごろ…?」
「素手で戦うことにおいて貴国の右に出る者は恐らく少ないでしょう!
特に海中になんの装備もなく飛び込み、複数人で大型魚類を狩るなどと言う漁を成功させている国家は、あなた方にしか無い強み!」
「…」
「そこでです!国王陛下!!
国民全てとは申しません!!!お城の兵隊様方には勿論、漁業関係者の方々にも御協力いただきたいのです!!
協力とは言っても、とある仕掛けを、先程言及した奇襲作戦の折りに、海に仕掛けるお手伝いを頼みたいだけなのです!
貴国の優秀なる海の民ならば言わずもがなお茶の子さいさい!しかも戦争そのものに関わるわけではございません!
いかがでしょうか?国王陛下。」
んだとこの野郎…
「ふざけんな!!!ガッツリ関わることになるだろーが!!その仕掛けってのは十中八九は敵に大きな被害を及ぼすもんだろー!!そんなもん自分達が仕掛けたとあっちゃ、漁師の奴らの心に一生傷が…」
「分かったぁ!!協力しよう!!!
勿論だぁ!!!」
「……………は?」
「それは良かった!!!ギャハハハハハ!!!…失礼。
では、御子息もその方向でと言うことで!」
言うことで。じゃ…
「言うことでじゃねーよ!!!
おい糞親父!!!何考えてやがる!?国民を戦争に駆り出すってのがどういうことか分からねーのか!?
殺しをさせるんだぞ!!!国が!!!民に!!!!
それがどれ程の不和と不信を生み出すか、テメーはちゃんと…」
「はははははは!!ノース!!
楽しみだなぁ!!!戦争!!!!」
「ギャハハハハ!!!…失礼。
しかしながらそれはもう!!大変楽しみでしょう!!ね!?ノース殿!」
「かんが…えて…」
…ねー…全く考えてねー……
親父の目ん玉、濁るどころかキラッキラとガキみてーに光ってやがる…
「…」
「さて、さて!それでは徴兵の許可も頂いたことですし!本日の所はここでお暇いたしましょう!!
ご用意いただいた海辺のホテル!さぞ素晴らしいことでしょう!
ワタシ、とても満喫したいのです!!」
「はははは!!そうだなぁ!
続きはまた後日!!おぅノース!!
ホテル・ヒポカンパスだぁ!お前の提案で作ったホテルだよ!!案内してやれ!!」
「…」
俺は呆気に取られ、二の句もなにも継げないまま、戦争屋と部屋の外に連れ立っていた。
アークと糞ブスは、部屋に残したままで。
俺の最初の意気込みも、見事に空回りで終わった…
「さ!ノース殿!!ホテル・ヒポカンパスへ行きましょう!
いいですねえ…さぞかし勇壮なたたずまいのホテルなのでしょうねえ…戦馬のように!」
なんなんだコイツは…正体なんぞ全く見極められなかった…くそっ。ゼウスかハデスなら易々と見抜くだろーに…
…ん?待てよ…
「なんでテメー、ヒポカンパスが馬だと思ったんだ?」
「…はい?」
「テメーは名前も胡散くせーが、何よりその態度…テメーなんか隠してやがるだろ?」
「…ワタシ、馬なんて言いましたかねえ…」
「今の今言っただろーがポロっとよ。
見極めよーと思ってたが、俺はそういうの得意じゃねー。
俺の兄貴か弟なら、一発でテメーの正体なんざ見抜くだろーがな。
さー、とっとと吐きやがれこのすっとこどっこい。テメー、一体何もんだ?」
「……ギャハハハハ!!!!
はぁーあ。流石、ポセイドンのオジキ。鈍感でいらっしゃいますねえ。」
…!!
雰囲気が変わった。本性出しやがった。
この神威…あっちにいた時とは比べ物にならねーほど膨れちゃいるが…
知ってる神だ…コイツ…
「…アレスか。」
「ギャハハハハハハハ!!!
ようやくかポセイドンのオジキ!!
戦争屋の時点でバレるかと思っていたが、まさかここまで引っ張るとはな!
ギャハハハハハハハハハハハハ…!!!」
この下品な笑い声…世界中の戦災を纏めて人型にしたような嫌な神威…
なんで忘れていたのか…
目の前で俺を堂々と睨み付けるコイツは、間違いなく戦災神・アレスだった。
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