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綺麗事
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末原さんは俺に思っている事を話すように促す。
それは、俺の思っている事が分かったからなのか、
それともただ単に目が合ったから、何か言いたいことがあるのだと判断したのか、、、、。
考えても答えにたどり着けないと思った俺は少し間を空け口を開く。
中瀬「その…俺たちがXに入るメリットって何ですか……?
あなた方は戦力を集められるというメリットがありますけど、俺たちにとって良いことがあるとは思えません。
それに、《安全は保証する》って言っていましたけど、あなた方Xの組織が出会ったことのない悪霊だって沢山いるはずです。もっと強い奴が。
そんな命の保証のできない場所に自分達で突っ込むほど俺たちは馬鹿じゃありません。」
俺がそう質問すると末原さんは何故か満足そうに笑う。
咲「さすが。
私が見込んだだけあるわ。
確かに、あなたの言う通りね。
あなた達にメリットが無ければこんな危険な組織に入る必要性は無い。
まぁ、メリットといえばお金が沢山入るとか、
もっと凄い能力を身につけられるとか、
あとは~
《願いが何でも叶えられる》とか。」
願いが…何でも…叶う…………?
それは、一体どういうことだ??
末原さんの言葉に俺も含めたみんなが口をぽかんと開けて停止した。
少し間が空いたとき、壁に寄りかかって聞いていた真紀が口を開く。
真紀「私…さっきのあの怪物の記憶が私の中に流れ込んできたの。
あいつは、幼くして両親を亡くし、
親戚にも疎まれ、施設に入れられたの。
でもその施設では体罰が日常茶飯事で。
お、思い出しただけで怖くなるくらい…酷いことをしていた。
その中の一部で施設の人があいつの髪の毛を掴んで、壁に何度も額を打ちつけてた……。
それで……。
その、体罰のせいであいつは死んでしまった。
だから…悪霊というものになってしまったんだと思う。」
真紀はそこまで言うと、右目から涙を一粒零した。
だから悪霊なってしまった時に、壁に額を打ちつけてたのか……。
というより、何故真紀の脳内にその悪霊の記憶が流れ込んできたんだ……?
すると、末原さんは真紀の所へゆっくりと近づき、話し始める。
咲「真紀さん。
それは、きっとあの悪霊は、
自分の死の原因を、生前の人生を、
あなたに知って欲しかったのよ。
たまに、そういった悪霊がいるの。
実際、私もみたことがある。
私、本当はね、この仕事が嫌いだった。
気持ちが悪い悪霊を倒すなんて……。
って思ってた。
でもね、ある日、始末しようとした悪霊の記憶が流れ込んできたことがあったの。
それで、気づいたんだ。
《この悪霊も、元は人間だったんだ》って。
【始末】っていうのはね、
《物事の締めくくりをつけること》っていう意味があって。
私が、この悪霊達を始末して、解放してあげよう。って思ったの。
こんな綺麗事で、あなた達が組織に入ってくれるとは思わない。思わないけど……。
こんな悲しいこと、増えさせたく無いの。
だから、あなた達に、
1人でも…1人でも多く救うことに協力してほしい。
勿論、私がしっっかり、責任を持ってあなた達を守る。それだけは信じて。」
末原さんはそういうと、
真紀の手をギュッと握りしめ、
真剣な表情で見つめた………………。
しばらく間が空いた後、1人が口を開く
夏希「私……入ります。」
真紀「私も……。」
衣玖「私たちも入ります。…いいよね?拓」
拓「まぁ、願いが叶う上に、金まで儲かるっていうなら…やるしか無いよな。それに、咲さんが守ってくれるみたいだし。」
千尋「そう…だな。俺も、やるよ。」
一人一人、真剣な表情で組織に入ることを表明した。
あとは俺だけ……。
俺は……。
俺にはこの力がある。
それを、無駄にするのは…………。
どうせなら、役に立つことに使いたい。
すると、末原さんはみんなの顔を見渡して、「みんな……!ありがとう!!」と、頭を下げた。
そして顔を上げると、俺の方を見た。
咲「残るは中瀬くん…君だけね。
どう……?入る気はない…………?」
控えめな声で質問した末原さんは、俺を見つめる。
中瀬「俺は…人の役に立ちたいです。
この力が人の役に立てるのなら、使わない他ないです。」
俺はキッパリそう言うと、末原さんはパッと表明を明るくさせ、勢いよく頭を下げた。
咲「ほんっっとにありがとう!!!
わたし、全力でサポートさせてもらうわ!!!」
そうして6人全員一致で組織に入ることになった。
詳しい説明は、後日、X本社で話すということなので、
一度皆、帰宅することになったーーーーーーーー。
それは、俺の思っている事が分かったからなのか、
それともただ単に目が合ったから、何か言いたいことがあるのだと判断したのか、、、、。
考えても答えにたどり着けないと思った俺は少し間を空け口を開く。
中瀬「その…俺たちがXに入るメリットって何ですか……?
あなた方は戦力を集められるというメリットがありますけど、俺たちにとって良いことがあるとは思えません。
それに、《安全は保証する》って言っていましたけど、あなた方Xの組織が出会ったことのない悪霊だって沢山いるはずです。もっと強い奴が。
そんな命の保証のできない場所に自分達で突っ込むほど俺たちは馬鹿じゃありません。」
俺がそう質問すると末原さんは何故か満足そうに笑う。
咲「さすが。
私が見込んだだけあるわ。
確かに、あなたの言う通りね。
あなた達にメリットが無ければこんな危険な組織に入る必要性は無い。
まぁ、メリットといえばお金が沢山入るとか、
もっと凄い能力を身につけられるとか、
あとは~
《願いが何でも叶えられる》とか。」
願いが…何でも…叶う…………?
それは、一体どういうことだ??
末原さんの言葉に俺も含めたみんなが口をぽかんと開けて停止した。
少し間が空いたとき、壁に寄りかかって聞いていた真紀が口を開く。
真紀「私…さっきのあの怪物の記憶が私の中に流れ込んできたの。
あいつは、幼くして両親を亡くし、
親戚にも疎まれ、施設に入れられたの。
でもその施設では体罰が日常茶飯事で。
お、思い出しただけで怖くなるくらい…酷いことをしていた。
その中の一部で施設の人があいつの髪の毛を掴んで、壁に何度も額を打ちつけてた……。
それで……。
その、体罰のせいであいつは死んでしまった。
だから…悪霊というものになってしまったんだと思う。」
真紀はそこまで言うと、右目から涙を一粒零した。
だから悪霊なってしまった時に、壁に額を打ちつけてたのか……。
というより、何故真紀の脳内にその悪霊の記憶が流れ込んできたんだ……?
すると、末原さんは真紀の所へゆっくりと近づき、話し始める。
咲「真紀さん。
それは、きっとあの悪霊は、
自分の死の原因を、生前の人生を、
あなたに知って欲しかったのよ。
たまに、そういった悪霊がいるの。
実際、私もみたことがある。
私、本当はね、この仕事が嫌いだった。
気持ちが悪い悪霊を倒すなんて……。
って思ってた。
でもね、ある日、始末しようとした悪霊の記憶が流れ込んできたことがあったの。
それで、気づいたんだ。
《この悪霊も、元は人間だったんだ》って。
【始末】っていうのはね、
《物事の締めくくりをつけること》っていう意味があって。
私が、この悪霊達を始末して、解放してあげよう。って思ったの。
こんな綺麗事で、あなた達が組織に入ってくれるとは思わない。思わないけど……。
こんな悲しいこと、増えさせたく無いの。
だから、あなた達に、
1人でも…1人でも多く救うことに協力してほしい。
勿論、私がしっっかり、責任を持ってあなた達を守る。それだけは信じて。」
末原さんはそういうと、
真紀の手をギュッと握りしめ、
真剣な表情で見つめた………………。
しばらく間が空いた後、1人が口を開く
夏希「私……入ります。」
真紀「私も……。」
衣玖「私たちも入ります。…いいよね?拓」
拓「まぁ、願いが叶う上に、金まで儲かるっていうなら…やるしか無いよな。それに、咲さんが守ってくれるみたいだし。」
千尋「そう…だな。俺も、やるよ。」
一人一人、真剣な表情で組織に入ることを表明した。
あとは俺だけ……。
俺は……。
俺にはこの力がある。
それを、無駄にするのは…………。
どうせなら、役に立つことに使いたい。
すると、末原さんはみんなの顔を見渡して、「みんな……!ありがとう!!」と、頭を下げた。
そして顔を上げると、俺の方を見た。
咲「残るは中瀬くん…君だけね。
どう……?入る気はない…………?」
控えめな声で質問した末原さんは、俺を見つめる。
中瀬「俺は…人の役に立ちたいです。
この力が人の役に立てるのなら、使わない他ないです。」
俺はキッパリそう言うと、末原さんはパッと表明を明るくさせ、勢いよく頭を下げた。
咲「ほんっっとにありがとう!!!
わたし、全力でサポートさせてもらうわ!!!」
そうして6人全員一致で組織に入ることになった。
詳しい説明は、後日、X本社で話すということなので、
一度皆、帰宅することになったーーーーーーーー。
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