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三千世界・永輝(9.5)
第一話 「断罪の地殻」
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第一劫 アーケロ
毎度のごとくシャフトから見える景色は、超巨大な水晶によって覆われた、太陽と月が対になるように空に座す空間だった。
アルバは華麗に一回転しつつ着地すると、そのまま外へ出る。
「楽しいか」
水晶の森に足を踏み入れると同時に、どこからともなく声がする。
「楽しさなど……微塵も感じません」
「……」
声が聞こえなくなり、アルバは森を進んでいく。ミカのナビゲーション無しに、一方向へひたすら進み続ける。
「楽しいか」
「いいえ」
「……」
「楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい」
狂ったように同じ言葉が森全体から響き渡る。が、アルバは意に介することなく進んでいく。
蒙昧な単語の大合唱の中を進み続けると、ニルヴァーナのごとく、薄水の間に水晶の通路があった。中央にある広場にアルバが辿り着くと、空から形容しがたい風貌の獣が落下してくる。
「楽しいか」
獣が訊ねると、アルバは力強く首を横に振る。
「我が名はアカスタ・イスア。楽しさを司る、人の六罪の体現者が一なり」
獣は細長い人の腕のような前脚を使って地面を踏みしめる。
「楽しさとは虚無への大口。無へと己を溶かす熱源。幼子の獰猛を、殊更に際立てるもの」
イスアはバッタのような後脚で立ち上がる。
「卵より這い出でし曙の鎖」
そして異常な跳躍力で飛び上がり、両腕を地面に叩きつける。アルバは身を翻しつつ鎖を放ってイスアの腕を釘付けにし、産み出した巨大な四本の紫棘で彼の体を貫く。が、棘はイスアの体に飲み込まれ、何事もなかったように浅く飛び込みながら腕を薙ぎ払う。アルバは一本の鎖を持って腕の攻撃を往なしつつ巻き付け、着地して引き込み、イスアの腕を引き千切る。次の瞬間にはイスアの千切れた肩口から新たな異形の腕が生成され、その先端が裂けて無数の触手がアルバへ向かう。アルバは小さな跳躍から横回転しつつ腕を開き、回転力によって幾度も手刀を閃かせて触手を切り裂き、更に重力魔法でイスアを浮かせ、バランスを崩したところに再び紫棘を叩き込み、苛烈な爆炎で吹き飛ばす。
イスアはろくに受け身も取らずに吹き飛ばされるが、難なく起き上がり、破損した体を再生させる。
「人は、六罪の故に遍く。夢を見ること能わじ、ただ現にのみぞ散りぬらん」
そのまま、水晶の床に溶けていった。
「ええ……だからこそ、私は楽しくない。喜ばしくも、怠けることも、怒りも、憎しみも、哀しみもない。創造主が自らを滅ぼすために我らがあるのなら……私の名前の通り、世界へ、曙光をもたらすと、約束します」
アルバは広場の中央に姿を現したシャフトへ飛び込む。
最始劫 ハデアン
辿り着いたのは、四方を海に囲まれた都市だった。オルドビスよりも静かで洗練されたデザインの建造物が多いが、右から射し込む冷めた偽物の日光と、都市全体のその無機質な白中心のカラーリングが、異様な物悲しさを放っていた。
『アルバさん、聞こえますか!?』
急に通信が回復して、ミカの声が耳に届く。
「はい、大丈夫です。それより、ハデアンに着きましたよ。どこに行けばいいんですか?」
『とりあえず、街の中心に見える大きな塔まで向かってください』
「わかりました」
アルバは軽い足取りで進んでいく。都市の内部は舗装された道路が血管のごとく通っており、コンビニや、銀行、役所など様々な施設に明かりが灯っている。しかし、中には恐らく業務を行うために配置されているのであろう旧式のロボットしかおらず、また客もいないためにそれらも稼働していなかった。
「……」
アルバは何を話すでもなく、中央の塔の前まで辿り着いた。
「着きましたよ、ミカさん」
『真っ直ぐ前を見てください!』
言われたとおりに前を向くと、塔の正面にある長い階段に、Chaos社の制服を来た銀髪の少女が飛び跳ねながら手を振っているのが見えた。アルバが駆け寄る。
「あなたが……ミカさん、ですか……?」
「はい!ずっと声だけですみません、私がミカ・スギハラです!」
ミカが反転して階段を上がっていくのを、アルバはついていく。
「次元門はどこに……?」
「このハデアンの真下にある、太陽原核前のリアクターにあります。でもそこへは、遠隔で解錠できないシステムがたくさんあるんです」
「つまり……」
「セキュリティは私が解除しますので、アルバさんはもしもの時の護衛をしてください」
「わかりました……」
ミカの歩みについていくと、中庭に出る。そこには、巨大な掘削機のような装置が置いてあった。
「これは……?」
「クァーリーです。縦方向のドリルマシンと言えばいいでしょうか」
「なんでそんなものが……?」
「零下太陽も、結局は何億年単位で昔の人が作ったものですから、この下はどうなってるのだろうと思った方々が作ったみたいですね。そのお陰で、この時代でも次元門を開くだけの力が得られたわけですが」
ミカはアルバの方を向く。
「何か……?」
「私を抱き上げてください」
アルバは穴の中を覗く。かなり深く、しかも工事用の足場の類いもない。
「本当はエレベーターを使うんですが、いかんせん時間がないもんですからね」
「そうですか……」
アルバはミカを抱き上げ、穴に飛び込む。
ハデアン地下・活性溶岩洞窟
穴を飛び降りた先に広がっていたのは、煮えたぎる溶岩が所々に表出した洞窟だった。
「もしもの時の護衛……もしもの時じゃなくても守らないとダメですよね、この洞窟は……」
「えへへ、ダメですか?」
「もう今さらです……!」
アルバは吹き出す溶岩がミカに掛からぬように動きつつ先へ急ぐ。
「余り息をしないでくださいね……肺が焼けますから……」
洞窟を駆け抜けた先には、いつもの連結部があった。
ハデアン・連結部
連結部は熱気がなく、涼しい限りだった。ミカは自分でアルバから降り、シャフトのコンソールに触れる。今まで全開だったシャフトの入り口は、四重の隔壁で防御されている。
「しばらく待っててください」
ミカが高速でコンソールを打鍵していると、アルバは咄嗟に背後から気配を感じて振り向く。溶岩洞窟から、岩のような質感の大男が現れたのである。
「ミカさん、しばらく集中していてください」
アルバの言葉に、ミカは振り向かずに頷く。
「曙の鎖……」
大男は口を開くと同時に蒸気が漏れ出る。
「六罪を司るもの、ですか……?」
「左様。拙僧はインブリウム・ネクタリス。喜びを司るもの」
それ以上語ることなく、両者は攻撃を始める。様子見の攻防がしばらく繰り広げられた後、隔壁が開く。
「アルバさん!」
ミカの声に反応し、アルバはシャフトへ鎖を放ってミカを回収しつつ飛び込む。
「まこと、無為な時間よ」
ネクタリスは何を思うでもなく淡々と溶岩洞窟へ帰っていった。
毎度のごとくシャフトから見える景色は、超巨大な水晶によって覆われた、太陽と月が対になるように空に座す空間だった。
アルバは華麗に一回転しつつ着地すると、そのまま外へ出る。
「楽しいか」
水晶の森に足を踏み入れると同時に、どこからともなく声がする。
「楽しさなど……微塵も感じません」
「……」
声が聞こえなくなり、アルバは森を進んでいく。ミカのナビゲーション無しに、一方向へひたすら進み続ける。
「楽しいか」
「いいえ」
「……」
「楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい」
狂ったように同じ言葉が森全体から響き渡る。が、アルバは意に介することなく進んでいく。
蒙昧な単語の大合唱の中を進み続けると、ニルヴァーナのごとく、薄水の間に水晶の通路があった。中央にある広場にアルバが辿り着くと、空から形容しがたい風貌の獣が落下してくる。
「楽しいか」
獣が訊ねると、アルバは力強く首を横に振る。
「我が名はアカスタ・イスア。楽しさを司る、人の六罪の体現者が一なり」
獣は細長い人の腕のような前脚を使って地面を踏みしめる。
「楽しさとは虚無への大口。無へと己を溶かす熱源。幼子の獰猛を、殊更に際立てるもの」
イスアはバッタのような後脚で立ち上がる。
「卵より這い出でし曙の鎖」
そして異常な跳躍力で飛び上がり、両腕を地面に叩きつける。アルバは身を翻しつつ鎖を放ってイスアの腕を釘付けにし、産み出した巨大な四本の紫棘で彼の体を貫く。が、棘はイスアの体に飲み込まれ、何事もなかったように浅く飛び込みながら腕を薙ぎ払う。アルバは一本の鎖を持って腕の攻撃を往なしつつ巻き付け、着地して引き込み、イスアの腕を引き千切る。次の瞬間にはイスアの千切れた肩口から新たな異形の腕が生成され、その先端が裂けて無数の触手がアルバへ向かう。アルバは小さな跳躍から横回転しつつ腕を開き、回転力によって幾度も手刀を閃かせて触手を切り裂き、更に重力魔法でイスアを浮かせ、バランスを崩したところに再び紫棘を叩き込み、苛烈な爆炎で吹き飛ばす。
イスアはろくに受け身も取らずに吹き飛ばされるが、難なく起き上がり、破損した体を再生させる。
「人は、六罪の故に遍く。夢を見ること能わじ、ただ現にのみぞ散りぬらん」
そのまま、水晶の床に溶けていった。
「ええ……だからこそ、私は楽しくない。喜ばしくも、怠けることも、怒りも、憎しみも、哀しみもない。創造主が自らを滅ぼすために我らがあるのなら……私の名前の通り、世界へ、曙光をもたらすと、約束します」
アルバは広場の中央に姿を現したシャフトへ飛び込む。
最始劫 ハデアン
辿り着いたのは、四方を海に囲まれた都市だった。オルドビスよりも静かで洗練されたデザインの建造物が多いが、右から射し込む冷めた偽物の日光と、都市全体のその無機質な白中心のカラーリングが、異様な物悲しさを放っていた。
『アルバさん、聞こえますか!?』
急に通信が回復して、ミカの声が耳に届く。
「はい、大丈夫です。それより、ハデアンに着きましたよ。どこに行けばいいんですか?」
『とりあえず、街の中心に見える大きな塔まで向かってください』
「わかりました」
アルバは軽い足取りで進んでいく。都市の内部は舗装された道路が血管のごとく通っており、コンビニや、銀行、役所など様々な施設に明かりが灯っている。しかし、中には恐らく業務を行うために配置されているのであろう旧式のロボットしかおらず、また客もいないためにそれらも稼働していなかった。
「……」
アルバは何を話すでもなく、中央の塔の前まで辿り着いた。
「着きましたよ、ミカさん」
『真っ直ぐ前を見てください!』
言われたとおりに前を向くと、塔の正面にある長い階段に、Chaos社の制服を来た銀髪の少女が飛び跳ねながら手を振っているのが見えた。アルバが駆け寄る。
「あなたが……ミカさん、ですか……?」
「はい!ずっと声だけですみません、私がミカ・スギハラです!」
ミカが反転して階段を上がっていくのを、アルバはついていく。
「次元門はどこに……?」
「このハデアンの真下にある、太陽原核前のリアクターにあります。でもそこへは、遠隔で解錠できないシステムがたくさんあるんです」
「つまり……」
「セキュリティは私が解除しますので、アルバさんはもしもの時の護衛をしてください」
「わかりました……」
ミカの歩みについていくと、中庭に出る。そこには、巨大な掘削機のような装置が置いてあった。
「これは……?」
「クァーリーです。縦方向のドリルマシンと言えばいいでしょうか」
「なんでそんなものが……?」
「零下太陽も、結局は何億年単位で昔の人が作ったものですから、この下はどうなってるのだろうと思った方々が作ったみたいですね。そのお陰で、この時代でも次元門を開くだけの力が得られたわけですが」
ミカはアルバの方を向く。
「何か……?」
「私を抱き上げてください」
アルバは穴の中を覗く。かなり深く、しかも工事用の足場の類いもない。
「本当はエレベーターを使うんですが、いかんせん時間がないもんですからね」
「そうですか……」
アルバはミカを抱き上げ、穴に飛び込む。
ハデアン地下・活性溶岩洞窟
穴を飛び降りた先に広がっていたのは、煮えたぎる溶岩が所々に表出した洞窟だった。
「もしもの時の護衛……もしもの時じゃなくても守らないとダメですよね、この洞窟は……」
「えへへ、ダメですか?」
「もう今さらです……!」
アルバは吹き出す溶岩がミカに掛からぬように動きつつ先へ急ぐ。
「余り息をしないでくださいね……肺が焼けますから……」
洞窟を駆け抜けた先には、いつもの連結部があった。
ハデアン・連結部
連結部は熱気がなく、涼しい限りだった。ミカは自分でアルバから降り、シャフトのコンソールに触れる。今まで全開だったシャフトの入り口は、四重の隔壁で防御されている。
「しばらく待っててください」
ミカが高速でコンソールを打鍵していると、アルバは咄嗟に背後から気配を感じて振り向く。溶岩洞窟から、岩のような質感の大男が現れたのである。
「ミカさん、しばらく集中していてください」
アルバの言葉に、ミカは振り向かずに頷く。
「曙の鎖……」
大男は口を開くと同時に蒸気が漏れ出る。
「六罪を司るもの、ですか……?」
「左様。拙僧はインブリウム・ネクタリス。喜びを司るもの」
それ以上語ることなく、両者は攻撃を始める。様子見の攻防がしばらく繰り広げられた後、隔壁が開く。
「アルバさん!」
ミカの声に反応し、アルバはシャフトへ鎖を放ってミカを回収しつつ飛び込む。
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