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第五章

氷姫は機嫌良く歌わない⑧

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『おめでとう!一回目の射精はクリアだ!でも今のを自分の実力だと勘違いしてもらっては困る。何せ、真中信雄は副会長をオカズにして射精寸前だったのだから」

「いいから早く、副会長を解放しなさい」

『あぁ、いいとも。しかし、今、このタイミング解放していいのか?』

どういう意味?

『俺がキーワードを言うと、確かに副会長は元通りになる。だが、この状況で元通りになったとしたら--』

「この、卑怯者!」

なんて奴。
目を覚ました副会長がこの場を見てしまったら、それこそ取り返しのつかないくらいのトラウマになるかもしれない。

「あんた、元々解放するつもりなんて‥」

『さっきも言っただろう。約束は守る。例えこのままゲームが終わっても、今日あったことは副会長の記憶からは消してやる。それだけだがな。お前が本当に根本的に解放を望むのであれば、合計三回やればいいだけだ』

それもどこまで本当なのか。

残り、7分。

3分で一回。

このままのペースでいけばクリアできる。
墓穴を掘ったわね。

副会長の方を見る。
変わらず、手を動かしている。
上着を脱ぎ、胸にまで手が伸びていた。

時間は刻々と過ぎる。

「真中信雄、続きを‥」

また向き合うと、先ほどまでの反りたつ男性器はすっかり勢いを無くしていた。

元気がない子供のようにペタンとなっている。

彼の目を見て説明を求めると、「出したら、こうなるんです」と顔を歪ませながら答えた。

「嘘‥」

チッ、チッ、チッと時計が進む音しか聞こえない。

どうしたら‥。

「さっきのような勢いにどうしたら戻れるの?」

自分で何を聞いているのか、と恥ずかしくなる。
それでも真中信雄は真面目に答えた。

「あの、こうなると時間が掛かります。間隔を置かないと、次は難しくて。か、会長は?」

「私?」

「ルールには、射精だけではないって、なっていたので‥」

顔から火がつく音がする。

「冗談言わないで!」

潮吹きなんて、経験した事がない。
いや、そもそもマスターベーションすら経験がない。

一度興味本位で試した事があるが、自分には良さがまるで分からなかった。

「すみません、そうですよね‥。あの、優しく動かしてもらえませんか?」

諦めずにそう言う彼の言う通りに、私は力を入れず、優しく動かした。

ムクムク、と膨らんでくる。

「ひっ!」

驚き、離す。

「会長、これが普通なんです」

「そ、そうなの‥」

再び、動かし始める。

ねちょ、ぬちょ、と、粘つくものが動かす度に男性器を包む感じがする。、

「会長、出来れば、乳首も触ってください」

「乳首?」

「はい、僕、乳首弱くて」

訝しりながら真中信雄を見る。
彼は至って真面目だった。

時間もない。できるだけのことをしなくては。

「こ、こう?」

彼の両乳首を指先で触る。

「もっと、激しく、つねってください」

「え、つねるの?」

力強く頷く。痛くないのだろうか、なんて少し気にしたが、言われるがままつねった。

「あっ、いいです、その調子。次は、指先で動かして下さい」

恥ずかしさよりも、何故この男の言われるがままやっているのだろう、と腹が立ってくる。
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