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第三章

兎は穢れなき花の匂いを嗅ぐ④

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「美兎、何してたんだ?」

嫌だ、聞かないで‥。

「一人でオナニーしていたのか?」

「なっ!」

その衝撃の一言で、ベッドに倒れそうになる。
見られていた事の恥ずかしさもあるが、入人くんの言うはずのない言葉が耳に入ってきて頭がクラクラしてくる。

「その、あの‥」

私はモジモジと体を揺らす。
ダメ、いっそのこと、消えたい。

「恥ずかしいよなぁ。その姿も興奮するが、今日の目的は他にある」

何を言っているのか理解できない私に、入人くんはニヤニヤ笑いながらスマホを見せてきた。

グルグル回りながら色が変わるその画面を私は見覚えがある。
脳内を掻き混ぜられるような快感。
これ、すごく、きもちいぃ‥
ぷつんと私の中で何かが切れた。

~大門入人~

「ベッドから立ってください」

「はい‥」

言われた通りベッドから立ち上がる。
美兎が催眠状態になったのを確認し、俺は更に命令する。

「今から百合智永にここに来るようメッセージを送りなさい。その後、ベッドの上でオナニーをするように。あ、動画は回さなくていい」

今回は俺が回すからな。

美兎は「はい‥」と虚ろな表情で答えた後、ポケットからスマホを取り出しメッセージを送った。
その後、スマホを床に落としベッドの上で寝転んで自慰行為を始めた。

「‥んっ」

俺はカメラを回す。
さぁ、生徒会室からここまでそんなに時間はかからない。
俺は反対側のベッドに移動して撮影を続けた。

「あんっ。あっ、あっ、そこ‥」

美兎は自分のナカに指を入れ、激しく掻き乱している。

くちゅくちゅと艶かしい音が聞こえてくる。
美兎の手の動きが激しくなっていく中、保健室に百合智永が入ってきた。

「失礼しまーす。あれ、誰もいない」

不思議そうにそう言いながらも、彼女は音のする方向へと進む。

「なっ‥美兎!」

美兎が激しくオナニーをする瞬間を目の当たりにして驚き「あんた、何して‥」と近づこうとするが、彼女にも変化が現れる。

意志の強い目はトロンと愛おしいものを見る目に変わり、うっとりとした表情になる。
力は抜け、だらんと肩を落とす。

彼女は気持ちよさそうにオナニーしている美兎を見ながら、自分の胸を揉み始めた。

「うはっ」

暗示は成功だ。女子からも一部男子からも人気がある百合智永が、今こうして保健室でオナニーをしている。

片手で揉んでいた胸が、両手に変わる。彼女は「あ‥」と小さい声を出し、動きも早くなっていく。
普段、自慰行為をする方では無いと言っていたが、快楽に身を委ねる自分がどうなるのか分からなくなるのが怖いだけで、嫌いでは無いことは分かっている。

親友が気持ちよさそうにしている事で、これはしてもいい行為なんだと認識させる。

俺は息子がズボンの中で今にも顔を出したそうにしているのを自己催眠によって沈める。
俺は監督だ。
カメラを、回し続けなければ。

「あ‥あんっ、んんっ‥!」

二つの甘い声が室内で混じり合う。
美兎が激しく動かす度に百合智永もそれに倣う。
胸だけでは満足いかなくなったのか、制服のズボンを下ろし、パンツの中へ手を入れた。

「あ、やばっ‥はぁ、はぁああん‥」

初めにイッたのは、予想外にも百合智永だった。

立ったままビクビクンと体を震わせ、「はぁぁん‥」と気持ちそさそうな声を漏らす。いつもの彼女とは別人のように、だらしなく顔はとろけている。
久しぶりの自慰行為だったのか、思った以上に早かったな。

「あ、ダメ‥いくいくっいっちゃ‥う」

ベッドで体を仰け反らしながら、美兎も体を小刻みに震わせた。

どうやら両方絶頂したようだ。
しかしそれだけでは終わらずに、また続けようとするので、俺はカメラを回しながら百合智永に向かって催眠アプリを起動した。

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