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◇10-11章 幕間:番外編・小話
あなたの手―ベルナデッタ
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このところ毎日毎日、心の休まる暇がない。
砦に突如賞金首の赤眼の男が現れた。
アルゴス――"悲嘆"という意味の名を冠した白髪の男だった。
おかしなことに捕まえた翌日は髪の色が手配書の写真と同じ黒髪になっていた。
さらに、出会ったときのあの狂気性がどこにもなく、まるで別人のようだった。
彼にあの血の宝玉を使い戯れに泥人間を生み出すよう命じた人間がいて――その人が彼の"魂"と"色"を変えてしまっていたんだろうか。
なぜ元に戻ったのかは分からないけれど。
牢獄へと護送された当日の深夜、彼は処刑された。
彼にも事情があったということは新聞に書かれていたけれど、結局目的も何も分からないままだ。
「……ル、ベル!」
「! あ……ジャミル君」
砦の厨房で新聞を片手にボーッとしていたら、いつの間にか来ていたジャミル君に声をかけられた。
「どうしたの、今日……仕事は?」
「休んだ。ちっと具合悪くて」
「……そうなの? どうした――」
「色々ありすぎて、アタマん中片付かねえんだよな。それに……ベルも、心配だし」
「あ……ありがとう」
「みんなは?」
「レイチェルは学校。隊長はたぶん、自分の部屋。カイルさんは出かけたわ」
「魔物退治か?」
「ううん。竜騎士団領に行くんですって」
「竜騎士団領? なんでまた」
「里帰りですって」
「ああ、そっか。……あいつにとっちゃそっちも故郷か」
「うん……さすがに疲れちゃったのかもね」
「え?」
ここ数週間、カイルさんは魔物退治に出られない隊長の分も余分に仕事を取って、配達や魔物退治に出かけていた。
空いてる時間はルカの捜索、それに赤眼についての文献を探したり……。
みんなのために、友達のためにと一生懸命やってくれていたけど、その友達にあんな風に恨みをぶつけられて……。
そしてとどめにあの赤眼襲撃事件だ。
普通の――というのも変だけど、赤眼の賞金首というだけなら、きっとカイルさん1人で難なくいなせたのだろう。
ただ、今回の事態は誰の目から見ても異常だった。あたし達の理解の範疇を超えすぎている。
異形の泥の怪物、それにあの悪天候――彼は確か「雨の日に足が疼く」と言っていた。冒険で疲れているところ、二重にも三重にも厳しかっただろう。
出かける前「頭が痛い」と言っていた。
それなら寝ていた方がと止めたけど、「どうしても出かけたいんだ」と言って飛び立ってしまった。
「……オレら、アイツに任せきりだったな」
「……そうね」
「情けねえな、オレは……年上とはいえ弟なのに、なんもできねえ」
「そんな」
「光の塾のことを聞いた時も、なんもできなかったし、今回も……。なんだかんだでオレ結構剣の腕って自信あった方なんだけど、所詮お稽古事レベルだったな」
「……ジャミル君」
「……カイルとグレンの立ち回り方見たら、オレは全然だった。体格が違うっつーのもあるんだろうけど……」
「そんなこと言わないで……ジャミル君は、戦いをする人じゃないのよ」
うつむいている彼の手を取って両手で握ると、彼と目線がかち合う。
――今、ウィルはいない。使い魔は魔法が具現化したような存在。傷つけられても、少し休みさえすればまた姿を見せてくれるはず。
未だ出てこられないのは、きっと彼が自信をなくしてしまっているからだ。
彼の紫の瞳が少し潤んでいる。
もし、勘違いじゃなかったら……あたしを愛しく思ってそうなってくれていると嬉しい。
だって今、あたしの目はそれで潤んでいるから。
「あのね……あたし、ジャミル君の手が好きよ」
「……手? って……?」
「確かに、カイルさんや隊長みたいに、たくましいわけじゃない。戦いもあんまり得意じゃないのかもしれない。でも、でも……たくさんのものを作れる手よ」
「……作れるったって、料理だぜ。割と誰にもでき――」
「でも、ジャミル君の料理、すごく美味しいもの。みんなみんな、あなたの料理で笑顔になって……、あなたの手は、みんなの小さい幸せを作れる手だわ。だからあたしはこの手が好き。そういうジャミル君だから、あたしは……好きなの」
「…………」
彼が無言であたしを掻き抱く。あたしも彼の背に手を回してそれに応えた。
やがて身を離すと、彼はあたしのあごの下に手を寄せて上を向かせ、唇を重ねてきた。
何度も重ねるうちに、ついばむようなキスはあたしが知らない情熱的なものへと様相が変わっていく。
(…………!)
息とともに口内で絡みつく熱情に、一気に体温が上がり意識が蕩ける。
駄目だ。こんな感覚も気持ちも知らない。
こんなのやっぱり、好きな人としかありえない――。
しばらくして彼はあたしから離れた。
とろんとした目をしている――今あたしもきっとそうなっているんだろう。
やめてほしくなかった……そう思っていると彼があたしの両肩を持って、蕩けた意識を現実に引き戻した。
「……オレは、もっと考えるから」
「……え……?」
「2人でこの先、ずっといられるように……」
「……ジャミル君」
「正直、問題だらけだ。追われる身になっちまうかも」
「あたしは何がどうなったって、絶対にジャミル君についていくわ。……後悔したくないもの」
「ベル……」
「あたしも、ちゃんと自分で考えるわ。今ある色々が片付いたら……」
そう言うと彼はまたあたしを抱きしめた。
――アルゴスの生み出した泥人間の顔の部分に、何かの紋様が記されていた。
調べたところ、それは異国の古代文字で"真理"という意味だった。
あの宝玉の中に入っていたのは光の塾の信徒の魂で、光の塾の司教ロゴスもまた、"真理"。
そして"アーテ""エリス"という名の"血の宝玉"を生み出す得体の知れない人達――色々なことが不気味に繋がっている。
隊長はここ数日でさらに症状が悪化した。
隊長ばかりでなく、みんな心が不安定なまま日々が過ぎている。
そしておそらくあたし達はまた何かの事件に巻き込まれるだろう。
全てが片付くのは、きっともっと先のこと――。
砦に突如賞金首の赤眼の男が現れた。
アルゴス――"悲嘆"という意味の名を冠した白髪の男だった。
おかしなことに捕まえた翌日は髪の色が手配書の写真と同じ黒髪になっていた。
さらに、出会ったときのあの狂気性がどこにもなく、まるで別人のようだった。
彼にあの血の宝玉を使い戯れに泥人間を生み出すよう命じた人間がいて――その人が彼の"魂"と"色"を変えてしまっていたんだろうか。
なぜ元に戻ったのかは分からないけれど。
牢獄へと護送された当日の深夜、彼は処刑された。
彼にも事情があったということは新聞に書かれていたけれど、結局目的も何も分からないままだ。
「……ル、ベル!」
「! あ……ジャミル君」
砦の厨房で新聞を片手にボーッとしていたら、いつの間にか来ていたジャミル君に声をかけられた。
「どうしたの、今日……仕事は?」
「休んだ。ちっと具合悪くて」
「……そうなの? どうした――」
「色々ありすぎて、アタマん中片付かねえんだよな。それに……ベルも、心配だし」
「あ……ありがとう」
「みんなは?」
「レイチェルは学校。隊長はたぶん、自分の部屋。カイルさんは出かけたわ」
「魔物退治か?」
「ううん。竜騎士団領に行くんですって」
「竜騎士団領? なんでまた」
「里帰りですって」
「ああ、そっか。……あいつにとっちゃそっちも故郷か」
「うん……さすがに疲れちゃったのかもね」
「え?」
ここ数週間、カイルさんは魔物退治に出られない隊長の分も余分に仕事を取って、配達や魔物退治に出かけていた。
空いてる時間はルカの捜索、それに赤眼についての文献を探したり……。
みんなのために、友達のためにと一生懸命やってくれていたけど、その友達にあんな風に恨みをぶつけられて……。
そしてとどめにあの赤眼襲撃事件だ。
普通の――というのも変だけど、赤眼の賞金首というだけなら、きっとカイルさん1人で難なくいなせたのだろう。
ただ、今回の事態は誰の目から見ても異常だった。あたし達の理解の範疇を超えすぎている。
異形の泥の怪物、それにあの悪天候――彼は確か「雨の日に足が疼く」と言っていた。冒険で疲れているところ、二重にも三重にも厳しかっただろう。
出かける前「頭が痛い」と言っていた。
それなら寝ていた方がと止めたけど、「どうしても出かけたいんだ」と言って飛び立ってしまった。
「……オレら、アイツに任せきりだったな」
「……そうね」
「情けねえな、オレは……年上とはいえ弟なのに、なんもできねえ」
「そんな」
「光の塾のことを聞いた時も、なんもできなかったし、今回も……。なんだかんだでオレ結構剣の腕って自信あった方なんだけど、所詮お稽古事レベルだったな」
「……ジャミル君」
「……カイルとグレンの立ち回り方見たら、オレは全然だった。体格が違うっつーのもあるんだろうけど……」
「そんなこと言わないで……ジャミル君は、戦いをする人じゃないのよ」
うつむいている彼の手を取って両手で握ると、彼と目線がかち合う。
――今、ウィルはいない。使い魔は魔法が具現化したような存在。傷つけられても、少し休みさえすればまた姿を見せてくれるはず。
未だ出てこられないのは、きっと彼が自信をなくしてしまっているからだ。
彼の紫の瞳が少し潤んでいる。
もし、勘違いじゃなかったら……あたしを愛しく思ってそうなってくれていると嬉しい。
だって今、あたしの目はそれで潤んでいるから。
「あのね……あたし、ジャミル君の手が好きよ」
「……手? って……?」
「確かに、カイルさんや隊長みたいに、たくましいわけじゃない。戦いもあんまり得意じゃないのかもしれない。でも、でも……たくさんのものを作れる手よ」
「……作れるったって、料理だぜ。割と誰にもでき――」
「でも、ジャミル君の料理、すごく美味しいもの。みんなみんな、あなたの料理で笑顔になって……、あなたの手は、みんなの小さい幸せを作れる手だわ。だからあたしはこの手が好き。そういうジャミル君だから、あたしは……好きなの」
「…………」
彼が無言であたしを掻き抱く。あたしも彼の背に手を回してそれに応えた。
やがて身を離すと、彼はあたしのあごの下に手を寄せて上を向かせ、唇を重ねてきた。
何度も重ねるうちに、ついばむようなキスはあたしが知らない情熱的なものへと様相が変わっていく。
(…………!)
息とともに口内で絡みつく熱情に、一気に体温が上がり意識が蕩ける。
駄目だ。こんな感覚も気持ちも知らない。
こんなのやっぱり、好きな人としかありえない――。
しばらくして彼はあたしから離れた。
とろんとした目をしている――今あたしもきっとそうなっているんだろう。
やめてほしくなかった……そう思っていると彼があたしの両肩を持って、蕩けた意識を現実に引き戻した。
「……オレは、もっと考えるから」
「……え……?」
「2人でこの先、ずっといられるように……」
「……ジャミル君」
「正直、問題だらけだ。追われる身になっちまうかも」
「あたしは何がどうなったって、絶対にジャミル君についていくわ。……後悔したくないもの」
「ベル……」
「あたしも、ちゃんと自分で考えるわ。今ある色々が片付いたら……」
そう言うと彼はまたあたしを抱きしめた。
――アルゴスの生み出した泥人間の顔の部分に、何かの紋様が記されていた。
調べたところ、それは異国の古代文字で"真理"という意味だった。
あの宝玉の中に入っていたのは光の塾の信徒の魂で、光の塾の司教ロゴスもまた、"真理"。
そして"アーテ""エリス"という名の"血の宝玉"を生み出す得体の知れない人達――色々なことが不気味に繋がっている。
隊長はここ数日でさらに症状が悪化した。
隊長ばかりでなく、みんな心が不安定なまま日々が過ぎている。
そしておそらくあたし達はまた何かの事件に巻き込まれるだろう。
全てが片付くのは、きっともっと先のこと――。
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