それぞれの希望の詩

木芙蓉

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心の奥底

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先日あの人がインターネットの世界から姿を消した。
俺にはもうあいつの無事を確認する方法がない。
別れは突然だった。
ふと鳴るラインの通知音
「やっぱりもう会いたくない。友達でもいられない。」
ショックはそこまで大きくなかった。
またか、いつかそうなることはなんとなく分かっていた。
孤独感に苛まれることもあったが、それすらもう慣れすぎていた。
それでもどうしても耐えられなくなる時がある。
仲間のほとんどいない俺が、ふとした時思い出せる人は少なかった。
ふとブックマークされていたあいつのブログを見ると、更新がまだ続いていた。
無事が確認できればそれで心は満たされた。
会いたいという願いが無い訳ではなかったが、そんなことは叶わないと心の底から思っていた。
それがある時それが忽然と消えてしまった。
今あいつは無事なのだろうか?
大げさな心配だろうが、何処かを患っていたのを聞かされていた。
ひょっとしたら大したことないのかもしれない。
きちんと打ち明けてくれなかったから心配が余計増幅された。
今更会いたいとは思わない。いや心の底ではやはり思っている。
矛盾はあっても別にいい。叶わない事とは心の底から思っている。
どうか無事であってくれればそれでいい。
それでいい。
明日も俺とあいつは別々の世界で生きて別々の空気を吸っている。
それだけでいい。
いや、心の底で、俺はもう終わらせたいと思っている筈だ。
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