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第146話 闘技大会予選

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王都ザッハークには闘技場が3つも在る。
何れも致死防止の道具が建造物化され。外すに外せず壊すの壊せず、昨年まで観光名所化されていた。

教皇様からの提案を元に闘技場として再利用された形。

フード付きの外嚢を羽織り三カ所巡り、国賓席からレオハインの姿を探して回った。

会場の下見に行くだけだとデブルに伝えたので今日は監視は居ない。筈。

居ても一言伝えるだけなので無視。

会えなかったらマリーナ経由で伝言を依頼する。

予選は3会場フルで使い、本戦は男女別会場で行われる。
準決勝以降は男女同じ会場。

制限時間は設けられていないが。模造武器を使用する時点で短期決戦に成る見通し。

上級者程睨み合い、読み合いに時間を掛ける物だが観客からのブーイングは想像に難くない。

プロの格闘家って大変なんだなぁ。

男性部門の会場でレオハインと出会え。
裏の関係者エリアで密会。

情報開示を要求すると。かなり悩んでいたが。
「書面にしてマリーナに持たせます」と返って来た。

それとは別に。本戦のシード撤廃の影響でマリーナが出られなくなったと告げられた。

俺とゼノンを打つけて女性部門まで身内で梃子入れすると対外的に拙くない?とピエールに呟かれたらしい。

言われてみれば確かにそうでした。

何時からかは不明だが隣国のケイルガードも視察に来るんだった。
対戦表を見られたら、やらせだと1発でバレる。

「了解。それは任せます。兎に角シードさえ無くせればいいんで」
「演技考えとかなくちゃ…」
フィーネは小さく溜息を吐いた。


初戦敗退がこんなに難しいなんて!誰も思わんよ。

女性部門の予選が行われている闘技場に足を運び、本戦出場予想を立てた。

予選では公認の賭博が行われ、連日の大盛況。
ピエールがこんなに儲かるなら毎年やっちゃおうかと会議で唱えたらしいが。ソーヤンに同じ賞金額を設定すると数年で国は潰れてしまいますとご尤もな反論をしたそうだ。

今回は採算度外視の賞金設定の様子。

国賓席にポツンと2人。
目立つは周囲席に囁かれるは。そんな物にはお構いなしに肩を密着させイチャ付き捲った。

タイミング良く第4試合にフラーメが出場。

メレディスの戦士を圧勝で打ち負かした。
「へぇ。あいつまぁまぁ強いんだな」
「本戦で当たるかもね」

フラーメが闘台を降りる寸前で俺たちを見付け。フードを被って誰かも解らないのにフィーネを指差して首を掻き切る仕草を見せた。

俺たちは誰だろうと天覧席を振り返る。
そこには偶々王妃様のお姿が。彼女の顔は盛大に引き攣っていた。あらまぁ寄りにも寄ってケリヤー王妃様に大衆の面前で堂々と喧嘩を売るとは。

「違うわ!!いえ違います!下の席のお前だバカ」
場外の地べたで土下座していた。

ここで立ち去るような非情は可哀想なのでフィーネが機転を利かせてミランダに化けて最前列まで降りた。

フードを外して。
「何方様かは存じませんが。私は一介の従者の身。大会にも参加は致しませんが私に何様でしょうか」
「え…。あれ!?さっきまで…」
かなり目が良いか何かスキル持ってるなあいつ。

戸惑う観客と敗戦者。ケリヤー様と付き人たち。
続いてフラーメに注がれる冷たい視線。
「申し訳ない!ひ、人違いでした」

ケリヤー様が起立。
「貴女は国が招いた国賓方に指を向け挑発する様な野蛮人なのですか」
「申し訳ありません!戦い終わりに少々気が立っておりました!」

「気持ちは解ります。ですが私や国賓方に対する侮辱は許されません。不敬罪までには問いませんが…次の対戦まで独房で頭を冷やし、反省為さい!!」
「ハッ!ご温情、有り難く拝命させて頂きます!」

両腕を衛兵に掴まれガックリ頭を垂れてフラーメ退場。

フードを被り直したフィーネと肩を並べてイチャ付き観戦を再開。

浅乾し烏賊の姿焼きとビールを購入した。

試合は以後も3つあったが目を見張る対戦は無かった。


自室に戻ってソプランたち用の夕食を仕込みながら。
「フラーメは王妃様に雇われてるな」
「メレディスは女性の方が戦力高そうだから、その対策なのかもね」
「おー。その線濃厚。意外に国の行く末見てるのケリヤー様だったりしてな」
「女心は奥深し物なのです」

炊飯器を火に掛け。
「所で俺って公然と浮気した事に成ってますが」
「良いのよ私たちが解ってれば人の目なんて。どうせ直ぐに忘れちゃうし。近い人だと後々面倒でしょ」
まあ確かに…。

女心は女子に任せます!




---------------

自分が使えない転移の道具を鳩のクワンティが平然と使ってやがる。

いやぁもう俺は何も考えねえぜ。

交渉や演技でミスをしない。俺たちの仕事はそれだ。

嫉妬とかはしてねえ。断じて!

チャーチャの手前の林に転移して町に通行証で堂々と。

町は王都を掠める運河から引いた水で水路が豊富。西部は水の都なのか。

治水は正しく整備され上下水共に綺麗で臭くなかった。

「綺麗な町並みですね」
「アローマも綺麗だ」
水面に反射する日の光で一段と輝いて見えた。
やっべ俺こんなキャラだっけか…。

「普段から仰って頂ければ私も安心なのですが。所詮フィーネ様より劣るのですものねぇ」
前に口走った冗談を未だに引き摺る。女は嫉妬深い。
「まだネチネチ言うのかよ。わーった二度と言わねえ」
「冗談ですよ。お仕事に戻りましょう」
ケロッとしてやがる。本心が解らねえ。これが女心てか。

大通りを腕を絡ませ並んで歩き、目的の店に着いた。
クワンティはアローマの肩で透明化して大人しくしてる。

グリンチ商店。店構えは立派。中身はどうだか。
店内は武器だけでなく防具まで一通り揃っていた。
「へぇ。店は真面だな」
値段設定もピンキリだが法外な設定ではない。
「先ず先ず良心的?ですね」
冒険や旅を重ねてアローマの目利きも上がった。

「表向きはな」
「ですかね」

見本品を振ってみたが今一。アローマも振って苦笑いを浮べていた。

見た目良くてもバランスが悪い。中級以上の冒険者なら一振りでバレバレだ。

余り時間も掛けたくない。カウンターに横柄な態度で座ってこちらをチラ見していた従業員に直球で聞いた。

「この店はあんな屑しか置いてねえのか。並の冒険者ならもろバレだろ」
「造形も独自性を感じず面白くありません」

「随分酷い言われ様ですね。独自性と言われても半分国の直営店なんで造形は勘弁でさあ」
「クワンジアで一番のグリンチの本店だって聞いて来たんだが飛んだ期待外れだ。もっと他に無いのか。現金で共通金貨二百までなら出せるぜ」
あいつの金だがな。

一瞬目が泳いだ。商人なら現金には目が無い。税金どうにでも誤魔化せるからな。

カウンターに小袋を置いて中身を見せた。

喉仏が上下した。詰まらん奴だ。

男は店内を見渡し、他の客が居ないのを見計らい。
「店主と相談して来ます」

直ぐに別の店番と交代して奥へ引っ込んだ。

店番の視界内で見本品を手に取り遊んでいると。さっきの奴が店主風の男を連れて戻って来た。
そいつが顎で左手の扉を指す。
「お前ら客に対してその態度は何だ。物も接客態度もお粗末だな。もう少し頑張ってやろうと思ったが…」
「帰りましょうか。ギルドにこの店は品性最悪だったと報告致しましょう。クワンジアで大きな顔が出来ても世界を旅している冒険者には通用しませんよ。商売人としても失格です」

「ちょ!ちょいとお待ちを。む、昔からこんな接客しかして来なかったもんで。そちらの商談室で。お茶をお持ちしますから」
「茶は要らねえ。どうせ毒入りだろ。それよかお前の自信作見せろや。あるなら短剣がいいな」

「…直ぐにお持ちします。少々中でお待ちを」

先に部屋に入ってテーブルや椅子の下を覗いた。二つの盗聴器を見付け絶縁布で包んでテーブルの上に置いた。

待っていると店主が長方形の箱を抱え入って来た。

「こちらです。自信作は別口に卸す筈だったんですが最近先方から取引停止が入りましてね。溶かすのも手間だしって困っとったんです。短剣と小剣一つずつになります」

俺が小剣をアローマが短剣を。それぞれ抜いて照明具に翳した。刀身の刃が黒い。
金さえ積めばマウデリン製品買えるのか…。
物騒な世の中だねぇ。

人が居ない場所で軽く振って確かめた。
「いいもん有るじゃねえかよ」
「変な曲がりも無く均整が取れていますね」
「ありがてえです、はい」

「この二つは何か魔法か特殊効果付与されてんのか?」
「お客さんはお目が高い。それらは特注で。双方向の道具や分割品の一片を破壊すると相方も潰せる効果を付けやした。魔力を込められるなら効果も上がりますぜ」
「そいつは丁度いいなぁ」

二つの包みを解いてテーブルの上で同時に破壊した。
「ちょっ!?」

店内の方で男の悲鳴が上がった。
「本物みてえだな」
「顧客情報を勝手に盗もうとした罰です。苦情を入れない代わりに買取り金額を勉強して下さいな」

「クソッ…。何て客だ」
「腕がもげた訳でもねえだろ。片耳残ってりゃ鍛冶仕事は出来る」
「お幾らでしょう」

何もかも諦めた顔で。
「両方で二百でいいでさ!くっそ軽く倍は取れるのに…」
「交渉成立」

二百の袋を数えさせている間に購入品を仕舞った。
もう一つ百枚の袋を置いて。
「他にマウデリン製品ねえのか」
「防具でも宜しくてよ」

店主は金貨を数える手を止めて目を見開いた。
「ど、どうしてそれを…」
「手止めんな、時間が勿体ねえ。んなもん物見りゃ一発だろうが」
「会わせ金の流線で上手く隠したお積りでしょうが。端部の色合を見れば一目瞭然。中級以上の冒険者の眼力を嘗めない方が良いですね」

「魔力込められる金属は少ない。鋼鉄品よか少し重い。
だったら一つしかねえだろ?」
「お、恐れ入りやした…」
金貨の数量確認を再開して終えた。
「もう家の在庫はさっきの二つで使い果たして防具も無いですわ。後は城で独占でさあ」

「追加の百で聞かせろ。マウデリン製品はどの位一般に流したんだ」
「付与された特殊効果も参考までに」
「死にたくねえから漏らすんじゃねえぞ」
壊れた盗聴器を見ながら溜息。
「防具は全て身体強化系で三十。大会に出る奴に四つ。
武器は短剣と小剣が合わせて五十。内部破壊系が主だが一部特化で水中、地面割り、回転物逆転、飛行系阻害が数本ずつ、て感じだ」
やっぱり四つ共狙ってやがる。
「ここだけの話。大会本戦用の模造武器にも何本か紛れてると思う。売った後の事は干渉しない主義でな」

「信じてやるよ。小耳に挟んだ噂ではお前、城の上層と繋がってるらしいな」
「参考までに」
「参考って…。そりゃマウデリン扱う上で取引は有るさ。
だけどよ。取引相手は最近城で倒れてポックリ逝ったらしいじゃねえの。そんで中止になったのがさっき売った二つだよ。これ以上は勘弁してくれ。止めて来たのは別の奴だが新規の顧客だ。逃したくねえ」
裏取りするとマウデリンが降りなくなるか…。
「まあいい。店と客、お互い命は惜しいしな。帰りに野盗や強盗に襲われたら店が潰れるってだけ頭に入れとけ」
「訴えるべき場所は存外多いですよ」
「へい…」


尾行を警戒しながら町を西に出て次のカーチャ手前まで飛んだ。

この町から北に向かえばシザーズリングの巣か。
まあ自分たちで手を出す必要は無いな。

商業ギルドで三番手の宿を紹介され、素泊まり部屋を一泊取った。

出店でベーコン入りのマッシュポテトと硬パンを購入して部屋で食べ。複写の地図をテーブルに広げた。

二人共毒無効の指輪を着けてクワンティも毒が効かない状態では毒入りかも不明だが味はまあまあ旨かった。

「黒胡椒が入ってねえと土産にもならねえな」
「物足りませんね。胡椒も王都に取り上げなのでしょう」

以降はアローマとクワンティで文章を送り合った。
「西部はどの辺りまで飛んだのですか?」
「次の南北分岐町メルドンチャから北側と港町までは把握してます。上空から南部も眺めましたが起伏が激しいのと複雑な入り江。多数の小島。身を隠すには打って付けだと感じました。偵察も少し時間が掛かりそうです」

「南部調査はセイムオートを押えてからにしましょう。北のシザーズリングの様子はどうでした?」
「あたしでは接近しただけで逃げられました。本能と言うよりスキルで判定されたのかと。力量差を見ているなら相当賢いです。統率者がゴッズとなると一番厄介な相手かも知れません」
行きたくねぇ…潔く辞退しよ。

「カーチャの町をじっくり観察してから王都の宿舎へ戻りましょう」
「了解です」

市場や商店街を物色する為、町へと繰り出した。




---------------

こちらの夕食後にチャーチャとカーチャの町中の調査報告を聞いた。

「ご当地物産的なもんはなんも無かった」
「お二人がご覧になればまた違うのかも知れませんが私たちでは何とも。
二つの町には水路が多く。異臭もせず、良く整備された美しい景観が売りの様です。
怪しげな連中の気配は私たちもクワンティも特に感じませんでした」
物産より観光の町かな。
「時が時じゃなきゃ観光したいね」
「んだねぇ」

グリンチ商店の情報とクワンの見聞を合わせるとアローマの最悪予想が濃厚のようだった。

2人とクワンに夕食を提供しつつ。

「食べながら聞いて」
レオハインの返事は明日以降。大会予選会場でフラーメがミランダに化けたフィーネに挑発行為をして、一時的な処分が下された一部始終を話した。
「外嚢で擬態化してたのにフィーネだと気付いてたみたいだからスキル持ってたか仲間から指示受けてた」

「ケリヤー様が怪しいかな。一度素顔晒してるから外嚢の意味無いし」

「私がヤン工房の前で声を掛けられた時もソプランには目もくれず私の名を聞いて戸惑った雰囲気でした。スキルか道具かの線も捨て切れませんね」
俺は1つの提案をアローマに持ち掛けた。
「握手してみる?前は今の名前以外何も見えなかったけど鑑定能力も上がったし変化が見えるかも知れない。只望まない物まで見えちゃうかもだけど」

食後のお茶を飲み。ソプランに同意を得て握手をした。
「俺が口挟む問題じゃねえよ。自分で決めろ」
「では。お願い致します」
差し出された手を両手で包む。手の甲を撫で撫で。

「スタンさん?手付きが嫌らしい気がしますが」
「え…」
「後で腕の皮斬ってやろうか」
真面目に真面目に。
「気の所為です」

名前:アローマ(旧名ミルフィン・タタラ)
年齢:22歳
出生地:ペカトーレ北部
誕生月:9月下旬
身体的特徴:身長172cm、体重52kg
    胸囲84cm、腹囲56cm、尻囲

「そ、それ以上はお止め下さい!」
涙目で手を引き離され、フィーネに耳を引っ張られた。
「女性の特徴を口に出しちゃダメ!」
「もうちょっと。後はお尻だけじゃん」
「やっぱ斬るか。お嬢の許可があれば」
「特別にゆる」
「冗談です!」
冗談でもやってはいけません。御免なさい。

ご立腹のアローマに謝り倒して。
「でも意外だったな。アローマがペカトーレ北部出身者だったとは」
「私も驚きです」
「スタンよりも本人が一番衝撃だよ」
「ミルフィンか…。これからどう呼べば」
「アローマで構いませんよ。それ以外はしっくり来ませんので。逆算するとラフドッグからハイネに辿り着いたのが四歳から五歳の間。
タイラントでの生活の方が遙かに長く、今更ペカトーレ出身と言われても実感は微塵も湧きません」

「本人がそれで良いなら何も言えんね」
予選会のトーナメント表をふと眺め。
「フラーメ・タタラ…」

「マジで…本物かよ」
これぞ嘘から出た真。
「あの方が、姉…」
「会って話をするにしても大会が終わった後ね。アローマさんが会いたいなら考えるけど」
「正直、微妙な心境です」

「大会も微妙じゃねえか。さっき話した内部破壊の暗器が模造の中に紛れてるって」
「あーそれはレオハインを動かすかな。他にも対策してそれでも混入するなら内部犯の切り分けが出来る。
大多数の参加者の目的は賞金だから余程酷い事には成らないよ。大事な道具なら決勝前に盗まれると思う」
「命狙われてる私たちは早々に消えるしねー」
「ねー。アローマは大会終わりまでにどうしたいかを決めて置いて」
「熟慮致します」
悩んでいるのが在り在りと窺えた。

食器類を片し。解散前に道具の行方を探った。

ゴッズの指輪が南1つ目のベンツールの町に移動。
透明化の2つがチャーチャの町に回り込んだ。
「西に間抜けな連中が行ったみたいだね。チャーチャで停滞してる」
「ご愁傷様」

「俺たちの動きまで把握されてんのか」
「偵察と陽動じゃない?チャーチャで食い付いたら逆に怪しまれる罠」
「そんな気がしますね」


4人とクワン全員でカーチャの宿に移動して現金を追加で渡した。

盗聴器を調べたり町の景観を含めて双眼鏡で覗いたり。

「水路街かぁ。次のメルドンチャが水上都市とかになってるなら夕方とかに観光したいな」
夜なので建物内の洞察は控え景色だけ。
「うん。町が綺麗だったら教えて」
「畏まりました」

「お前ら明日はどうすんだ」
「明日は温存してた宝石商に行こうかなと」
「宝石も持ち込みなら安上がり?だし」

「また大金飛ばすのか。預かってる金も大金なんだが」
「それはセイムオートで中古船の手付けにでも使って。船余らせてる港なんて普通無いけど。
こっちはソーヤン黙らせるのに使えるか試すのさ。金の繋がりは希薄だけど商売人ならある程度の信用は買える」
「信用買いねぇ。庶民には薄ら寒い世界だぜ」
「全くです。現金を持ち歩くだけでも冷や冷やするのに」
時にそんな庶民感覚も大切です。


少しだけ世間話をして王都に戻った。
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