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第2章 再会、集結

第22話 再会の歯車

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-スキル【魅了】
 並列スキル【予見】発動が確認されました。-

夢。あれは単なる夢。そう自分に言い聞かせ、城下街の宿屋ローレンライの扉を潜る。

カルちゃんが、無能君に…。そんなの有り得ない。
何度強く抑えても、心を覆う不安は去らなかった。

3人で中級の部屋を取り、荷物を降ろし久々のお風呂に入った。この世界ではとても贅沢な風呂。

シャワーは付いていなくても、魔道具さえあれば何とでもなった。

「どしたの?今朝到着してから、顔色悪いよ」
フウちゃんが私の顔を覗き込む。

「ううん。何でもない。大丈夫、行こう。みんな驚くかな」
「そりゃ驚くっしょ。私たち死んだ事になってるだろうし」
「そうね」

「何処かへ出掛けていなければ、今頃は食堂に集まっているはず。行ってみる?」
カルちゃんを、会わせてもいいのだろうか…。でも別行動は不自然過ぎる。

私とフウは別にしても、カルバンとはみんな初対面。私が選択を間違えなければいいだけ。

お調子者だけど、とっても良い子。頭もいいし、利発さも活発さもある。何よりみんなを帰す事を念頭に行動しているんだから、嫌われる要素が見当たらない。

うん。大丈夫。絶対。


食堂に到着して直ぐに中を見ると、一番奥の大テーブルに顔を知る8人が着席していた。やはり無能君も来栖磨君も元気に生きてた。安堵とは別の感情も湧いて来る。

「あー居る居る。それよかお腹空いたー」
漂う美味しそうな匂いに、フウのお腹が盛大に鳴った。
「挨拶したら、私たちもご飯にしましょ」


知らない女性も5人程。誰だろう。1人年配の女性が厳しい剣幕で怒ってる?

「無能君…。みんな、久し振り」
「おひさー。どうだ、驚きたまえ」
久々に使う日本語。本物である事を証明するにはてっとり早い。

「鷲尾さん!山査子さんも!」
驚き立ち上がったのは、副委員の斉藤さんだけ。他のみんなは、口をポカンと開けて固まっていた。

「これは、驚いた。俺たちの後に出たのか?」
峰岸君が代表で言葉を発した。掴みはOKなの?これ。

よし!少し気合いを入れて無能君に近付く。

-スキル【魅了】
 並列スキル【服従】発動が確認されました。-

「ほう…。似ているな。面白い」
峰岸君の隣席の銀髪美女が小さく呟いた。


無能君を制御下に置く。ホントはこんな事はしたくない。
彼の顔面を自分の胸に押し付ける感じで抱き締めた。

以前から私を知る人には余り効かないスキル。異性に対しては初めて。どんな手を使っても、あの光景だけは回避したい。元世界からの想いもあり、全てが悪い感情ではないから。許して、無能君。

-スキル【無知無能・激情】
 並列スキル【無欲】発動が確認されました。-

「わ、鷲尾さん。く、苦しいだけだから離れてくれない?誤解されちゃうよ」
やんわりと押し返された。

効きが悪い処か、全く効かず!赤っ恥を掻いたのは私だけだった。

元世界では彼も私を…。と思ってたのは、ただの自意識過剰。かなりの精神的ダメージ!

「アビちゃん。告るのは、状況見てからのほうが…」
フウが目線を送るその先の席。
無能君の隣の席の知らない女性が、明らかな敵意を瞳に称えていた。
目が合うと、彼の腕を引いて離しに掛かった。

あぁ、ホント。まだフリーかどうかだけでも、確認すべきだったわ…。


峰岸君が軽く咳払いをして。
「鷲尾、山査子。挨拶もそこそこだが、以後は日本語は禁じてくれ。ここには言葉通じない、こちらの世界の人たちが多数同席、一般人も近場に居るんだ」
こちらの世界の言葉で、空いている席を指差した。


足りない椅子を隣テーブルから持ち出し座り、姿勢を正した。何事も、ありませんでしたけど何か?挨拶よ挨拶。ちょっとアメリカンなやつ。

「私も含め、仲間に加えて欲しい。どうしても異なる10人に伝えたい事があります。食後に最上階の一室にでも」
カルバンが崩してしまった空気を整えてくれた。

「気になるな。男子部屋の方のリビングで集まろう。諸々紹介はその時に」
以前にも増したクールさ。少し冷たくも感じる。でもそれ位が今は丁度良い。


多少の手狭さは感じたものの、やはり大人数での食事は楽しいもので。不慣れなお酒もちょっぴり。その合間だけは胸の奥の不安は何処かへ消えてくれた。

こちらの世界に来て、やっと料理の味を感じられた気がした。こんなにも、美味しかったんだね。温かいスープに柔らかいパン。小さな幸せ。

この幸せが、ずっと続いて欲しい。



場を移しての、打ち合わせ兼顔合わせ。緊張する。

「何故か代表して知らない顔を紹介する。俺の右手はミスト。何を隠そう蜂種であり虫類の頂点に立つ、蜂の女王様で俺の婚約者の立場だ」
ハッキリと言って退けるあなたが凄い。
彼女から感じる違和感はそれだったのか。

「ユーコ。斉藤祐子も婚約者…。ぶっちぇけ今の嫁さんでミストと日々正妻の座を争ってる。モテる男は辛いよ」
「争ってなんか。負けっ放しだし…」
「私は何時でも受けて立つぞ」
斉藤さんもミストさんも、自分の意志を隠さず表明してる。取り残された気分。隣のフウの鼻息が荒い。落着いてよ。

「冗談は程々に。來須磨の隣がリンジー。元この国の王国騎士隊の一角を担ってた。この中で一番の年配者で、この国での教官役を務めるロンジーさんの娘さんだ」
「ヒオシと恋仲だ。改善の余地はあるが未だ第2夫人。気兼ね無く接してくれ。過去は当に振り切りました。母さん、長らくお待たせしました」
「本当に。ただ、悪いのは私だよ。いつでも…」
「いいえ、母さん。私も漸く。前に進めます」
この親子には何か遺恨が在ったらしい。來須磨君が黙殺してるなら、他人が口を挟むべきじゃない。

「タッチー。無能の隣に居るのがジェシカ。元この宿の従業員で縁あって無能の彼女らしい。先程の行為は誤解を生むだけだ。第3夫人の座を狙うなら、その覚悟を以て望んでほしい」
「リンジーと同じく。改善の余地はある、と思ってます。アビさん。中途半端な行いはどうか謹んで下さい」
す、すみませんでした。

來須磨君と同じく無能君も黙ってる。私は本当はどうしたいのだろう。確かに中途半端では踏み込めない。

初日に行動に移せなかった私の負け。
今はどうでもいいや。思ってる時点で、私は相応しくないんだ。失礼にも程がある。

「ロンジーさんの隣が、この国の冒険者ギルド総代の娘で秘書官のジョルディ」
「以後お見知りおきを。手続き等々は私が取り纏めますのでご安心を。お姉様…。これでやっと私も…」
複雑過ぎてよく解らない。ツッコミたいのにダメな奴だと感じてしまう。

「こちらの紹介はこんな感じだ。しどろもどろな彼女は鷲尾。アビでいいのか?鼻息荒くしてる人は山査子。フウと呼ぶが構わないか?」

「大丈夫。よろしくお願いします」
「構わないわ。人を獣みたく言わないでくれる?」

「で、そちらは?」


カルバンが席を立ち上がる。
「カルバン・クライブと申します。異世界の皆さんをこちらに召喚した張本人の娘です」
言い切った。非難されると解ってて。

一応に驚き押し黙る。当然。私とフウも最初聞かせれた時は反応に困ったもの。

「私の父を筆頭に。大魔術師の名だたる者たちが、亡国ゴーウィン国王に唆されて大規模な召喚術を行使してしまった。結果は召喚者の皆さんが知る所。謝罪はしません。望まぬ人たちまで巻き込まれるとは考えていなかったので」


「それは、俺たち側にこれを望んだ者が居る。そう言いたいのか?」

「その通りです。召喚術は例え未完であっても、双方の合意無しには成立はしない物。あなた方の中に、異常に強い交流の意思を持つ者が居たのでは。私はそう思ってます」

転移者の皆が首を横に振る。この中には居なかった。

「峰岸君が学校を出た後で、私たちも遅れて出た。残りの人たちは、黒竜に焼き殺されたと思う。怖くて、確認はしてない」

「その情報は俺たちも聞いている。学校が在った場所は跡形も無く黒竜に焼かれたと。見に行った訳じゃないから何とも言えないが。残りのクラスメイトに、転移を願った者が居たとしておこう。疑っても何も始まらないからな」
委員長は今でも冷静。怖い位に。


「思う所はそれぞれ在ると思います。その上で私は、召喚術の場に同席した者として。皆さんにご提案があります」

「それは?」
私とフウも聞けてない部分。純粋に聞きたい。

「皆さんを。要した代価、生贄も無く。元の世界に帰せる手が一つだけ在ります」

喜び。悲しみの顔が異世界者の面にそれぞれ浮かぶ。

「その話を鵜呑みしても。僕は」
「おれも」
「僕らはいいや。こっちの世界に大切な人たちが出来たから。自分たちだけ勝手には帰れない。他の人が帰りたいなら協力はする。でも僕らは身元はバラしたくない。残るなら尚更。こっちの世界を旅してから死にたい」

無能君の心境は、正直理解が及ばない。明確な違いを感じてしまう。この世界への執着心。その点で、私は違う。

私は、早く。一刻でも早く、帰りたい。帰れるのなら。

「聞けて良かった。捨てられる訳じゃないと解っただけでも有り難い」
「私も。嬉しいです、タッチー」
「このまま帰れないよ。帰りたくない」
「当然」

4人の温度差が他と違う。

「キョーヤ。帰るなら帰るで、責任を以て子種を残せ。実らなければ殺してでも追い縋るぞ」

プラス1!

「…ぜ、善処します。決定権は勿論それぞれ自分自身に在る。その時は自分で自分の道を決めてくれ。俺も出来れば帰りたい。ユーコと、帰るみんなと一緒にな。それで、その帰る手立てとは?」

「必要相当の資金、魔道具、魔石は入手しました。残るは術式を練る場所だけが定まらない。最も有力なのは、北の大山脈エイラーを越えた先。北の大陸、だと見ています」

「その根拠は?」

「召喚術を行使したのが失敗した要因です。先ず一に術式を展開した場所。序であの時、唯一足りなかった竜種の魔石。こちらは私たちが、ここまで来るまでに入手しました。ですから後は…」

「ちょいとお待ち。今、魔石が何と?」
ロンジーさんの顔色が急変した。何を慌てているのかな。

「ですから。既に魔石は入手済ですと」
「ここまで来るのに、南のトーラス山脈を突っ切ったから。途中の山の中腹に赤竜?の巣が在ってさ」
フウが私たちの武勇を聞かせる。全部カルちゃんに任せ切りだったけど。
私たちもその場に居合わせたワケだし。誇らしい。倒しらのは子供の竜だったけど。

「赤竜の…。成体を倒したのかい?」
「いいえ。奪ったのは幼体だけです。こちらに3匹分の」
BOXからカルバンが赤竜の、薄紅色の魔石を3つ取り出して見せた。

ミストが青ざめて呟く。
「愚かな…。聞こえたあの声は、これだったか…」

「成体。母竜はどうしたんだい!残りの子供は!」
「これが全てです。成体が不在だったので、運が良いと放置しそのまま…」

カルバンが口に手を当て言葉を失った。
「どう、したの?カルちゃん」

「何て事をしてくれたんだい!!」
ロンジーさんの叱責が飛んだ。いったい何が?

リンジーさんも大きな舌打ち。
「母さん。後は任せます。私は至急、王に報告を」
荒々しく椅子を蹴って立つ。
「私もリンジーと共に。アムール様の許可を頂かないと」

「ちょっと…行ってくる」
「クソが!」
「待ってタッチー。これを。必ず追います」
ジェシカさんが慌てて銀色の剣を無能君と交換していた。

走り出そうとした4人を前に、カルバンが立った。
「行くなら、私たちが乗って来た馬車を!」

「うるさい!退いて。馬よりも断然早い友達を僕らはもう持ってるから」
「どけクソ女」温厚だった來須磨君までが…。

塞がるカルちゃんを突き飛ばして出て行ってしまった。

「誰か説明してくれ。何が起きた」飲み込めていない峰岸君たちだけが取り残された状態。

「大人しくしてた魔獣を、そこの馬鹿小娘が呼び起こしちまった。後処理をせずに!子を奪われ、逆上した母竜がどうすると思う?復讐さ。一番に狙われる場所は、坊やたちの大切な人が居る、ツーザサと言う町。北ならね!勘違いして南のプリシラに向かえば、そちらに被害が及ぶ」

「私は…、私は…」

「そんな簡単な事も見過ごすとはねぇ。後悔しても遅い!どれ位前の話だい!」

「だいたい、2週間前です」
カルバンの代わりに私が答えた。

ロンジーさんがテーブルを叩く。
「6人は王に面が割れている。勝手な行動は許されない。このまま待機。坊やたちの後を追うのは、あんただけで行きな。自分たちが何をしでかしたのか、その目でしっかり焼いてきな!!」

「…はい」

「待って。行くなら私も」
「状況が飲み込めないけど。私も行く」

「2人には関係ない。ここで待ってて…」
あの時の私たちの行動は、間違いだったの?

「関係なくない!あれが罪なら、見過ごした私も同罪よ」
「私もよ。今更仲間外れはないわ」

「カルバン。覚悟して行きな。結果がどうであれ、坊やたちがどうするのかは、誰にも解りゃしないよ」

「…はい。この責任は全て私に」


状況が最悪へと転がって行く。
私がどんな手を尽くそうと。全てが手遅れだった。

カルちゃんが、無能君に胸を刺され貫かれる光景。
もう既に回避出来る手段は、残されてはいなかった。

なら見せないで欲しかった。
こんなスキル、欲しくなかった。私はもう…何も。



招かれた生き残りの10名はここで再会し、集結は為されなかった。

箍を外れた歯車は、転がり続け。深すぎる泥沼の中へと沈み行く。
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