異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!



 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。

 気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
 不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
 どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
 その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
 『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。

 が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。

 そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
 そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。

 
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