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・なあ、真治

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『なあ、真治しんじ。キミは高校を卒業したらどうするんだい?』
『はん。そんなの決まってるだろ。俺は警察官になる。そのために今もこうして必死に勉強してるんだ』
『なるほど。参考書を右手に、左手でダンベル。頑張るねぇ』
『そりゃあな。警察官には頭も力も両方必要だからな。馬鹿じゃ犯人は見つけられない。かといって頭だけじゃたとえ見つけられても、犯人を追いかけられない。肉体と頭脳──この両方を鍛えないとだめだ』
『それと精神だね。警察官には鋼のメンタルが求められる』
『そうだな。何事にも動じない強さが必要だ』
『となると真治はまだまだだね』
『はあ? なんでだよ』
『こうしてボクとおしゃべりしているようじゃあ、まだまだだよ』
『ふん。言いたいだけ言ってろ。──それで宗太郎しゅうたろう、お前の方はどうなんだよ』
『ボク?』
『お前はいつになったら
『ははは。言うねえ。ボクはとっくの昔に成仏しているよ。真治が今話しかけているのは、真治の頭の中にしかいない妄想のボク。だから言っただろ。ボクとおしゃべりしているようじゃあ、まだまだだってね』
『ほざけ。そうでもしないと、もうお前と話なんかできないだろ。去年の夏にお前は誰かに殺されたんだから。その時に俺は、お前を殺したやつを捕まえるって決めたんだ』
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