109 / 112
私、後釜狙ってます!
10 さいごのおはなし。さん
しおりを挟む
そこは。
別世界。
ホールに展示されている絵は、風景画が多かった。モチーフとして設定したものを書くのではなく、日常の中のありふれた風景を描いているらしい。
優しい色使いと穏やかな風景。
そして初めて知った、アオさんの名前。
高坂あおい。
どこかで聞いたことがあると思ったら、なんてことはない同じ大学の先輩だった。歳が離れているから、同時期に大学にいたわけじゃないけれど。そういえば、ホールに大きな絵が飾ってあった覚えがある。
木々に遮られるように建つ、校舎。美術部が使っている教室のある校舎を描いたものだと、小さく説明が書いてあった。
高坂あおいの名前と共に。
「ななしくん、ちょっと荷物預けてもいい?」
「あぁ」
すでに原田主任はスタッフの人と知り合いなのか、招待客側の人間なのにどちらかというとアオさんの手伝いをしている。その主任を呼ぶアオさんは。
「ななしくん、ありがとう」
……ななしくん。
なぜそんな呼び名なのかわからないけれど、昨日会社の前で「な……原田くん」と言い直していたのは直哉と呼びたかったんじゃなくて、ななしくんと呼びたかったらしい。
……紛らわしい。
私の勘違いばっかじゃないか! 恥ずかしい! てか、ななしくんてなんだ!
「これ、どー考えても惚気だよな」
アオさんと原田主任のやり取りをこっそり見ていた私は、いきなり横から話しかけられてびくりと肩を震わせた。声から佐々木だとわかっていても、いきなりはびっくりする。けれど佐々木の視線は絵に向けられていて、文句を言うのをぐっと我慢して私も同じように目を向けた。
それは。
澄み渡るような真っ青な空を見上げる、一人佇む男性の姿。
遠目から見ている構図なのか、小さく描かれた男性の表情を読み取ることはできないけれど。
……確実に。
「惚気ですね、惚気」
確実に、これはななしくんこと原田主任だろう。人物画があまりないアオさんのいくつかの絵に、風景に紛れるように描かれている男性の姿。風景の一部と化しているけれど、それはきっと原田主任。
アオさんの日常の風景に、必ずいる存在。
きっとそれがもう彼女にとっては当たり前の風景で。
描くことに、何の戸惑いもないのだろう。
事情を知っている人間から見たら、確実に「ななしくんは私のそばにいつもいてくれるの」って言われてる気になるけど。
佐々木は私の言葉に、口端を軽くあげた。
「あんまり堪えてなさそうね。失恋したばっかなんでしょ」
「……あー、言ったこと、変態にもバレてましたか」
アオさんといい佐々木といい、察しのいい。
「俺にもって……アオさんに何か言われた?」
佐々木が面白そうに口端を上げるから、私はちらりと視線を向けて笑った。
「私のものだそうですよ、原田くんは」
「ぷ」
思わずといった風体で吹き出した佐々木は、口を押えて笑いを堪えている。さすがにこの場所で笑い声をあげるのはマナー違反だと、懸命に我慢しているらしい。
傍から見たら、ばればれだけどね!
「アオさん頑張っちゃったんだ。多分、かなり恥ずかしさに内心暴れてたと思うよ。見たかったなー、そん時のアオさん」
えー、あんまり照れてなさそうだったけど。
「それ言われて、よく個展来る気になったね。中野さんとやらは帰っちゃったのに」
「あー、まぁ……」
そう、中野さんはあれだけ気合い入れて辻さんをお迎えしたというのに、個展には来ないで一人帰ってしまいました。朝は間に合わなかった辻さんの奥さんがオープニングセレモニーには来るって聞いて、がっくりと肩を落としたその姿は中々に面白かった。
結婚してるの知ってたでしょ? 今さら落ち込むところですか。
まぁ、その辻さん夫婦も用事があるとかでセレモニーが終わり次第、申し訳なさそうに謝りながら帰っていったけれど。
「辻、ホント昔からモテるからなぁ。でも、岸田……ってか、嫁には最初逃げられまくってたんだけどね」
「え、そーなんですか? なんか、あの顔面なら誰でも落ちそうなものなのに」
「顔面では計り知れない、滲み出る……」
と、佐々木が言うものだから。つい。
「「腹黒臭」」
声を合わせて言ってしまった。まん丸く目を見開いた佐々木が、思わずといった風体で噴出した。
「しょ、初対面に、ばれてやんの」
堪えるのをやめたのか肩を震わせて笑っている佐々木を、傍に来た井上さんが諌める。
「お前ら、こんなところでなにやってんの。結構目立ってる」
「え、目立ってましたか? すみません、変態のせいです」
「俺かよ!」
突っ込みを入れてきた佐々木は、井上さんの「うるさい」の裏拳一撃で口を噤みました。どうやら、井上さんは手首のスナップがとてもよく効くお方のようです。
「八坂さん、この後アオさんのお弁当食べるんだけど、まだ時間平気? 大丈夫なら一緒にどう?」
裏拳入れられたところが痛むのか黙りこくった佐々木を無視して、井上さんが私に聞いてくる。
けれどその言葉に、思わず目を見開いた。
「え、個展開催で一番忙しいアオさんが、皆の分のお弁当作ったんですか?」
こういう時って、普通仕出し弁当とかケータリングとかじゃないの!?
私の疑問に気づいたのかスタッフルームへと促すように歩き出した井上さんが、首筋を抑えながら苦笑した。
「もう恒例になっちゃってるんだよね。さすがにスタッフさんの分は作ってないけど、俺達はいわば部外者だから。主催者側に俺達の分の弁当を出させるのは申し訳ないっていうアオさんの考えと……」
そう言って、ちらりと私の後ろから一緒に歩いてきている佐々木を指差した。
「あいつの我儘」
「あーなるほど、変態のせいか」
「お前らだって喜んで食ってるだろーが! 俺だけの……はいすみません」
静かにしろや光線が、井上さんの目から出ました! 変態に致死的一撃!
「アオさんって、凄いですね」
思わず呟く。
原田主任より稼いでる、絵描きさん。その上、料理も美味しくて。私なんか、全然相手にならない。
井上さんは「そうだね」と笑うと、スタッフと書かれたドアを開けた。
「そんなすごい人でも、アオさんは原田がいないとダメなんだよね」
部屋に入れば、なぜか説教されているアオさんとしている原田主任の姿。どうやらアオさんが、何かしでかしたらしい。
いつもあんたは、とか、前から言ってるだろ、とか。
そんな言葉が漏れ聞こえてくる。
井上さんは二人の横をさっさと通り過ぎてテーブルに置いてあるお弁当の包みを開くと、取り皿に移して食べ始めた。
「あの、声かけなくていいんですか?」
勝手に食べちゃって……。
「あー、いいのいいの。あーなると長いから。ホントあの二人は八年たっても変わらない」
「……」
――八年
何気なく言われたその年数に、私は目を細めた。昨日までは、その年月に嫉妬していた。私の知らない原田主任を知っているアオさんに、嫉妬した。
でも、今は穏やかな気持ちで聞いていられる。
きっと、アオさんを知ることができたから。
きっと、原田主任に振られて気持ちの整理が付けられたから。
だから。
だから。
もう大丈夫。
「やっぱきつい?」
主語をすっ飛ばして、ぽつりと変態が私の耳元でささやいた。井上さんにも聞こえない程の言葉。
私は小さく頭を振る。
「全然。女は強いんですよ」
次に行くんです次に!
そう言った私を、佐々木は少し驚いた目で見て笑った。
「その意気やよし! 次行け次!」
「りょーかいです、変態!」
「そこは変態じゃないだろ!」
笑いながら言い合う私達を、井上さんが不思議そうに見ていた。
我儘で、自己中心的な私の恋は。
あっさりさっぱり終わってしまったけれど。
まだまだ私の人生は長いわけだから。
私だけの人を見つけるまで、八坂深央、へこたれません!
「いや、少しは今回の教訓を生かせよ」
「変態には関係ないし!」
「お前らホント仲いいなぁ。隠れて付き合ってるとかじゃなくて?」
「「はぁ?!」」
一斉に不機嫌な声を上げた私達に、井上さんが笑いながら「悪い」と片手をひらりとあげる。
ちらりと見上げれば、佐々木と目があった。なんとなくそらした方が負けな気がして、お互いに睨み合う。
変態との恋の予感?
――あるわけないじゃないですか!!(`△´#)
別世界。
ホールに展示されている絵は、風景画が多かった。モチーフとして設定したものを書くのではなく、日常の中のありふれた風景を描いているらしい。
優しい色使いと穏やかな風景。
そして初めて知った、アオさんの名前。
高坂あおい。
どこかで聞いたことがあると思ったら、なんてことはない同じ大学の先輩だった。歳が離れているから、同時期に大学にいたわけじゃないけれど。そういえば、ホールに大きな絵が飾ってあった覚えがある。
木々に遮られるように建つ、校舎。美術部が使っている教室のある校舎を描いたものだと、小さく説明が書いてあった。
高坂あおいの名前と共に。
「ななしくん、ちょっと荷物預けてもいい?」
「あぁ」
すでに原田主任はスタッフの人と知り合いなのか、招待客側の人間なのにどちらかというとアオさんの手伝いをしている。その主任を呼ぶアオさんは。
「ななしくん、ありがとう」
……ななしくん。
なぜそんな呼び名なのかわからないけれど、昨日会社の前で「な……原田くん」と言い直していたのは直哉と呼びたかったんじゃなくて、ななしくんと呼びたかったらしい。
……紛らわしい。
私の勘違いばっかじゃないか! 恥ずかしい! てか、ななしくんてなんだ!
「これ、どー考えても惚気だよな」
アオさんと原田主任のやり取りをこっそり見ていた私は、いきなり横から話しかけられてびくりと肩を震わせた。声から佐々木だとわかっていても、いきなりはびっくりする。けれど佐々木の視線は絵に向けられていて、文句を言うのをぐっと我慢して私も同じように目を向けた。
それは。
澄み渡るような真っ青な空を見上げる、一人佇む男性の姿。
遠目から見ている構図なのか、小さく描かれた男性の表情を読み取ることはできないけれど。
……確実に。
「惚気ですね、惚気」
確実に、これはななしくんこと原田主任だろう。人物画があまりないアオさんのいくつかの絵に、風景に紛れるように描かれている男性の姿。風景の一部と化しているけれど、それはきっと原田主任。
アオさんの日常の風景に、必ずいる存在。
きっとそれがもう彼女にとっては当たり前の風景で。
描くことに、何の戸惑いもないのだろう。
事情を知っている人間から見たら、確実に「ななしくんは私のそばにいつもいてくれるの」って言われてる気になるけど。
佐々木は私の言葉に、口端を軽くあげた。
「あんまり堪えてなさそうね。失恋したばっかなんでしょ」
「……あー、言ったこと、変態にもバレてましたか」
アオさんといい佐々木といい、察しのいい。
「俺にもって……アオさんに何か言われた?」
佐々木が面白そうに口端を上げるから、私はちらりと視線を向けて笑った。
「私のものだそうですよ、原田くんは」
「ぷ」
思わずといった風体で吹き出した佐々木は、口を押えて笑いを堪えている。さすがにこの場所で笑い声をあげるのはマナー違反だと、懸命に我慢しているらしい。
傍から見たら、ばればれだけどね!
「アオさん頑張っちゃったんだ。多分、かなり恥ずかしさに内心暴れてたと思うよ。見たかったなー、そん時のアオさん」
えー、あんまり照れてなさそうだったけど。
「それ言われて、よく個展来る気になったね。中野さんとやらは帰っちゃったのに」
「あー、まぁ……」
そう、中野さんはあれだけ気合い入れて辻さんをお迎えしたというのに、個展には来ないで一人帰ってしまいました。朝は間に合わなかった辻さんの奥さんがオープニングセレモニーには来るって聞いて、がっくりと肩を落としたその姿は中々に面白かった。
結婚してるの知ってたでしょ? 今さら落ち込むところですか。
まぁ、その辻さん夫婦も用事があるとかでセレモニーが終わり次第、申し訳なさそうに謝りながら帰っていったけれど。
「辻、ホント昔からモテるからなぁ。でも、岸田……ってか、嫁には最初逃げられまくってたんだけどね」
「え、そーなんですか? なんか、あの顔面なら誰でも落ちそうなものなのに」
「顔面では計り知れない、滲み出る……」
と、佐々木が言うものだから。つい。
「「腹黒臭」」
声を合わせて言ってしまった。まん丸く目を見開いた佐々木が、思わずといった風体で噴出した。
「しょ、初対面に、ばれてやんの」
堪えるのをやめたのか肩を震わせて笑っている佐々木を、傍に来た井上さんが諌める。
「お前ら、こんなところでなにやってんの。結構目立ってる」
「え、目立ってましたか? すみません、変態のせいです」
「俺かよ!」
突っ込みを入れてきた佐々木は、井上さんの「うるさい」の裏拳一撃で口を噤みました。どうやら、井上さんは手首のスナップがとてもよく効くお方のようです。
「八坂さん、この後アオさんのお弁当食べるんだけど、まだ時間平気? 大丈夫なら一緒にどう?」
裏拳入れられたところが痛むのか黙りこくった佐々木を無視して、井上さんが私に聞いてくる。
けれどその言葉に、思わず目を見開いた。
「え、個展開催で一番忙しいアオさんが、皆の分のお弁当作ったんですか?」
こういう時って、普通仕出し弁当とかケータリングとかじゃないの!?
私の疑問に気づいたのかスタッフルームへと促すように歩き出した井上さんが、首筋を抑えながら苦笑した。
「もう恒例になっちゃってるんだよね。さすがにスタッフさんの分は作ってないけど、俺達はいわば部外者だから。主催者側に俺達の分の弁当を出させるのは申し訳ないっていうアオさんの考えと……」
そう言って、ちらりと私の後ろから一緒に歩いてきている佐々木を指差した。
「あいつの我儘」
「あーなるほど、変態のせいか」
「お前らだって喜んで食ってるだろーが! 俺だけの……はいすみません」
静かにしろや光線が、井上さんの目から出ました! 変態に致死的一撃!
「アオさんって、凄いですね」
思わず呟く。
原田主任より稼いでる、絵描きさん。その上、料理も美味しくて。私なんか、全然相手にならない。
井上さんは「そうだね」と笑うと、スタッフと書かれたドアを開けた。
「そんなすごい人でも、アオさんは原田がいないとダメなんだよね」
部屋に入れば、なぜか説教されているアオさんとしている原田主任の姿。どうやらアオさんが、何かしでかしたらしい。
いつもあんたは、とか、前から言ってるだろ、とか。
そんな言葉が漏れ聞こえてくる。
井上さんは二人の横をさっさと通り過ぎてテーブルに置いてあるお弁当の包みを開くと、取り皿に移して食べ始めた。
「あの、声かけなくていいんですか?」
勝手に食べちゃって……。
「あー、いいのいいの。あーなると長いから。ホントあの二人は八年たっても変わらない」
「……」
――八年
何気なく言われたその年数に、私は目を細めた。昨日までは、その年月に嫉妬していた。私の知らない原田主任を知っているアオさんに、嫉妬した。
でも、今は穏やかな気持ちで聞いていられる。
きっと、アオさんを知ることができたから。
きっと、原田主任に振られて気持ちの整理が付けられたから。
だから。
だから。
もう大丈夫。
「やっぱきつい?」
主語をすっ飛ばして、ぽつりと変態が私の耳元でささやいた。井上さんにも聞こえない程の言葉。
私は小さく頭を振る。
「全然。女は強いんですよ」
次に行くんです次に!
そう言った私を、佐々木は少し驚いた目で見て笑った。
「その意気やよし! 次行け次!」
「りょーかいです、変態!」
「そこは変態じゃないだろ!」
笑いながら言い合う私達を、井上さんが不思議そうに見ていた。
我儘で、自己中心的な私の恋は。
あっさりさっぱり終わってしまったけれど。
まだまだ私の人生は長いわけだから。
私だけの人を見つけるまで、八坂深央、へこたれません!
「いや、少しは今回の教訓を生かせよ」
「変態には関係ないし!」
「お前らホント仲いいなぁ。隠れて付き合ってるとかじゃなくて?」
「「はぁ?!」」
一斉に不機嫌な声を上げた私達に、井上さんが笑いながら「悪い」と片手をひらりとあげる。
ちらりと見上げれば、佐々木と目があった。なんとなくそらした方が負けな気がして、お互いに睨み合う。
変態との恋の予感?
――あるわけないじゃないですか!!(`△´#)
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
帰らなければ良かった
jun
恋愛
ファルコン騎士団のシシリー・フォードが帰宅すると、婚約者で同じファルコン騎士団の副隊長のブライアン・ハワードが、ベッドで寝ていた…女と裸で。
傷付いたシシリーと傷付けたブライアン…
何故ブライアンは溺愛していたシシリーを裏切ったのか。
*性被害、レイプなどの言葉が出てきます。
気になる方はお避け下さい。
・8/1 長編に変更しました。
・8/16 本編完結しました。
別れてくれない夫は、私を愛していない
abang
恋愛
「私と別れて下さい」
「嫌だ、君と別れる気はない」
誕生パーティー、結婚記念日、大切な約束の日まで……
彼の大切な幼馴染の「セレン」はいつも彼を連れ去ってしまう。
「ごめん、セレンが怪我をしたらしい」
「セレンが熱が出たと……」
そんなに大切ならば、彼女を妻にすれば良かったのでは?
ふと過ぎったその考えに私の妻としての限界に気付いた。
その日から始まる、私を愛さない夫と愛してるからこそ限界な妻の離婚攻防戦。
「あなた、お願いだから別れて頂戴」
「絶対に、別れない」
夫の不貞現場を目撃してしまいました
秋月乃衣
恋愛
伯爵夫人ミレーユは、夫との間に子供が授からないまま、閨を共にしなくなって一年。
何故か夫から閨を拒否されてしまっているが、理由が分からない。
そんな時に夜会中の庭園で、夫と未亡人のマデリーンが、情事に耽っている場面を目撃してしまう。
なろう様でも掲載しております。
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
【完結】生贄になった婚約者と間に合わなかった王子
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
フィーは第二王子レイフの婚約者である。
しかし、仲が良かったのも今は昔。
レイフはフィーとのお茶会をすっぽかすようになり、夜会にエスコートしてくれたのはデビューの時だけだった。
いつしか、レイフはフィーに嫌われていると噂がながれるようになった。
それでも、フィーは信じていた。
レイフは魔法の研究に熱心なだけだと。
しかし、ある夜会で研究室の同僚をエスコートしている姿を見てこころが折れてしまう。
そして、フィーは国守樹の乙女になることを決意する。
国守樹の乙女、それは樹に喰らわれる生贄だった。
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる