日常から少しズレた、学園生活を彩る其の事情

第五話 《認知され無い》

如何して、俺の体質は他の人間に認知され無いのだろう…。

『ねぇちゃ…』

『う…うぅ…ゆー君…』

如何して、ねぇちゃんは…。
こんなに苦しんでるのだろう…。

『ねぇちゃ…大丈夫？』

『ゆー君ッ！？御免ね、心配掛けたよねッ！！ゆー君に心配掛けちゃったね！！』

ねぇちゃんは、何時も辛そうに眠る…。
そして、何時も目が覚めると、俺の心配をする…。

『ねぇちゃ…何で、何時も辛そうに寝てるの？』

『ゆー君…』

いや…。
恐らく、ねぇちゃんは…。
俺を見て、俺を慰めて、俺では無い誰かを求めてるんだろう…。

『大丈夫…ねぇちゃんが、辛い時は俺がずっと側に居るから…』

『ゆー君…大好き…』

其れでも、俺は、ねぇちゃんを支えて、ねぇちゃんに支えられて、共に生きて行く…。