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  第1章  フォラスの町編

 No.67 旅の準備 なにわの商人(あきんど)か~❗❗❗

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 (何でこんな余計な話しばかりしてんだ…(  -。-) =3ハアー)

 「とりあえず、薬草の買い叩きの損失の補填(ほてん)も込めて、㌔500で買ってもらおうか」

 「今までの迷惑料を込めて、そうしてあげたいのは山々なんですが~
 やはり販売の事を考えルと、250と言う所でしょうか」

 「それじゃあ、商業ギルドが普通に冒険者ギルドから仕入れる値段にもなって無いじゃないか💢❗
 ホント~にふざけてるな、㌔500だ❗ 出せないならもういい、この話しは無しだ」

 「リョウジ~、そう意固地にならないの
希少価値は高いとは言え、所詮はCランクの魔物の肉なんだから、㌔480でどうかしら?」

 「そうですね、㌔270」 「470」 「いやいや280」 「それじゃ迷惑料にもならないわ465」 「仕方がないですね~295」
 ………………………… 
 …………………
 ……………

 なぜか、リリィが参戦して、
 ㌔410、123,000ギロン 約123万円で決着した。

 それから、ギルド長に俺の事は一切話せない魔法誓約を無理やり結ばせた、当然、話す事はもちろん書く事も禁じたよ
 かなり難色を示していたが〔嫌なら死んでもらうしか無い〕と脅して誓約させた。
 〈リョウジはコストが安い保存方法を知ってる〉なんて話しをばらまかれたら、誰に狙われるかわかったもんじゃ無いからな。

 〔絶対に誰にも話さない、自分を信用してくれ〕と、ずっと言い続けていたが、

 〔今までの行いを考えろよ、信用出来る訳無いだろ。
何で、信用してもらえると思うんだ。
 お前、頭大丈夫か❓ 頭の中お花畑か❓ それとも蛆(うじ)でもわいてルのか〕

 そう言って黙らせた。


 大角鹿の肉 300㎏を状態維持の魔道具の有る部屋に出して、金をもらう時に言われたのだが、前回の大角鹿の素材買い取りの時の報酬は、国から白金貨が送られて来たが、大きな街でも金貨はほとんど流通しておらず、小金貨までしか流通していないそうだ。 
 この町は王家直轄地で、魔境の森の高額な素材も扱うため金貨も普通に流通してるが、他の街では銀貨が商取り引きの基本らしい。
 今回は金貨1,小金貨2,銀貨3 枚で支払われたが、他の街だと銀貨123 枚で支払われるのが普通だそうだ。
 金貨でやりとりするのは、侯爵領や辺境伯や有力貴族の領都の有力商人が、そこの領主とやり取りする時ぐらいではないか?
 との事だった。
 ましてや白金貨は、国がいざというときの資金として保有してるくらいで、今回のような事は珍しいそうだ。


 商業ギルドの販売所に行き、日持ちする食料を買おうと思ったが…
保存食は干し肉ぐらいしか無かった、仕方がないので日持ちする野菜を買う事にした。
 ジャガイモとタマネギが中心で、ジャガイモはデンプンを作りたいので大樽(ドラム缶サイズ)で買った、あとニンジンとゴボウに似た野菜が有ったので10㎏づつ買ってみた。

 もちろん1ヶ月の旅で、この量では足りないが、リュウジの記憶によると、街道を馬車で10日ごとぐらいに宿屋と食料を売ってる店が有ったはずだ。

 スベンソンの別空間に余裕が有れば、1ヶ月分買い込んでも良いんだが……

 
 ギルド長との余計な話しが多くて時間がかかったが、日が沈むまでには、まだまだ時間が有る。
 これなら約束してた家具屋にも寄れそうだ。

 家具屋に寄り、リリィとフィリスの衣装ケースを選ぶ。
俺は、ただの箱状の長持ちみたいなので良いだろうと思っていたが……

 観音開きの扉があり、下には引き出しが3段着いてるかなりデカイ衣装箪笥を何故か買わされた。
 しかも観音開きの蝶番部分は金属を使わない、職人技が光る逸品で、1つ小金貨6枚で2つ買うなら金貨1枚まで負けると言ってるが……

 「あのパーティドレスを入れるなら、これくらいの物じゃないと釣り合わないわ~
 2つ買えばお得なのよね~」

 とか言われて、かなり無理やり買わされそうになった。

 (2つ買ったら馬車より高くなるんじゃ……( ´;゚;∀;゚;))

 「リリィとはグレンフォードで別れる予定だから、そんな立派なのは買わないぞ」

 観音開き箪笥に、安い長持ちを付けてもらって小金貨6枚にしてもらった。

 
 俺達が旅をするのに、本来なら馬だけで良い。
 何せマジックバックが有るから、荷物は全てその中に入れておける。
 だが今回は馬車も買う事にする、長旅をするのに荷物が何も無いのは不自然だからな。
 

 馬車屋は東門のすぐ側に有る、基本的に馬車は東門からしか出入りしないから、馬車関係の店は東門に集中してる。

 馬車屋との交渉は、リリィにやってもらう事にした。

 リリィ曰(いわ)く、

 「さっきの家具屋でもそうだけど、庶民向けの食料品や日用品以外の高級品は、必ずと言っていいほどボッタクリ価格を言って来るのよ。
 長く付き合って、お互いの信頼関係を築いたなら、そうでもないけど、初めての店で相手の言い値で買っちゃダメよ。
 さっきの家具屋との交渉は失格ね~、長持ち付けた上で、小金貨4枚ぐらいが妥当な値段じゃないかしら?
 アタシと商業ギルド長のやり取りのように、値下げ交渉しないとね。
 たぶん商業ギルド長は、リョウジの交渉力を試したかったんじゃないかしら」

 
 そ… そうなのか
 
 なにわの商人(あきんど)か~❗❗❗
 
 いやいや大阪はボッタクリ価格はあんまり無いよな。

 そう言うのは確か、インドが酷いと聞いたな、まずボッタクリ価格を言ってきて、そこから交渉が普通だったな。
 値切りが出来ない奴は、インドで買い物すると大損すると聞いた事が有る。

 

 馬車購入の予算は大角鹿の肉を売った金額内でお願いした。

 「その金額じゃあ、あんまり良い馬買えないわよ」

 「構わないさ、グレンフォードまで持てば良いんだ。
グレンフォード着いたら、馬と馬車は売る予定だから」


 リリィは馬車屋に入って行った。 















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